今週の指標 No.533 目次   前へ 次へ 2004年5月31日


最近の倒産件数の動向
<ポイント>
  1. 平成15年度の倒産件数は、前年度に比べて16.7%減少し1996年度以来7年ぶりの低い水準となった。しかし、その割には倒産が減ったという実感が乏しい、という声も聞かれる(図1)。
  2. その理由の一つとして、世に知られる企業の倒産件数が、依然、高い水準にあることが考えられる。業歴30年以上の老舗企業の倒産件数は2002暦年に比べて減少したとは言え、1990年以降では3番目に高い水準となっている(図2)。老舗企業の倒産の増加は、経済における構造変化が進む中で、変化に対応しきれない古い企業の倒産が増えていることも理由と考えられる。また資本金1億円以上の企業の倒産件数も、過去3番目の水準となっている(図3)。
  3. しかし、大企業や老舗企業の倒産の場合、利害関係者間で存続価値が高いと認められる事業が多いため、民事再生法など再建型の倒産処理が合理的なケースも多い。再建型の倒産は大企業や老舗企業の割合が多いため、再建型の倒産件数も高い水準で推移している(表4、図5)。96年と比較すると、民事再生法の施行などもあって、再建型処理の割合が増えていることが分かる。倒産件数が減少するなかで再建型処理が高い水準にあることは、先送りせずに事業選別を進めることによって企業部門の活性化が進んでいる証拠として、前向きにとらえることが可能であろう。

 

図1:倒産件数の推移
図2:老舗企業の倒産件数 図3:資本金1億円以上の企業の倒産件数
表4:大企業、老舗企業の倒産様態の比率
図5:再建型倒産処理の推移


担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 鈴木 英介 直通 03-3581-0806 

本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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