今週の指標 No.527 目次   前へ 次へ 2004年5月10日


企業の財務状況と資金需要
〜有利子負債は圧縮、資金需要は拡大の可能性〜
  1.  企業の借入金残高は、対キャッシュフロー比率では80年代初頭の水準、対名目GDP比率では80年代末の水準までに低下しており(図1)、企業は、有利子負債を圧縮してきていると考えられる。
  2.  有利子負債の圧縮が進み、企業のキャッシュフローも増加している(図2)。
  3.  企業の総資産経常利益率(ROA)は、最近、実質金利を上回っており、企業が借入による設備投資を行う環境が整いつつあると考えられる(図3)。
  4.  以上のことに加え、企業の期待成長率(注1)が、単年度見通し1.4%、今後3年間の見通し1.5%(年度平均)、今後5年間の見通し1.6%(年度平均)と、概ね96年度調査(97年1月実施)の水準まで回復していることを踏まえれば、引き続き増加すると見込まれる設備投資(注2)及びそれに応じた資金需要の規模いかんによっては、今後、キャッシュフローを上回るネットの資金需要が拡大していく可能性があると考えられる。


(図1)有利子負債の動向

(図2)企業のキャッシュフローと設備投資の動向

(図3)実質金利とROA(全産業)の推移


担当:企画・経済対策担当参事官付 岡野 武司
(直通 03-3581-0947)


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