今週の指標 No.526 目次   前へ 次へ 2004年5月10日


アメリカ:力強い景気回復と利上げ予想

<ポイント>
  1.  アメリカの2004年1〜3月期の実質GDPは、前期比年率4.2%増と、力強い景気回復が続いていることを示すものとなった(図1)。これは主として個人消費が同3.8%増(寄与度で2.7%)、民間設備投資が同7.2%増(寄与度で0.7%)と好調だったことによる。
  2.  今回、物価動向を表すGDPデフレーター上昇率は同2.5%、連邦準備制度(Fed)が注目しているコア個人消費支出(PCE)デフレーターも同2.0%と上昇率が加速している(図2)。また、雇用情勢も、非農業雇用者数が2004年1〜3月期に月平均で19.3万人の増加となるなど改善しており(図3)、同年4月〜12月でも月平均18万人の増加となることが見込まれている(ブルーチップ・フィナンシャル5月1日号)。
  3.  こうした情勢を背景に、5月4日の連邦公開市場委員会(FOMC)声明では、現行の金融緩和政策について、従来の「取りやめることに忍耐強くなり得る」という表現から「取りやめは慎重なペースで行うことができる」とされた。これらにより、一時04年末まで後退していた市場の利上げ予想は、再び夏頃の利上げを織り込む状況(現行1.00%のFFレート誘導目標水準が8月頃には0.25%程度引き上げられると予想されている)となり、5月7日の雇用統計(4月の雇用者数は28.8万人の増加)を受け、一部では6月の利上げもあり得るとする見方もある(図4)。


図1:実質GDP成長率の推移と見通し 図2:GDPデフレーターの推移 図3:非農業雇用者数の推移 図4:FF金利先物にみる利上げ予想

(出所)アメリカ商務省、ブルーチップ・フィナンシャル(5月1日号)、アメリカ労働省、ブルームバーグより作成。


担当:海外担当参事官付 阪口 理司  直通 03-3581-9536
                和田 祐輝  直通 03-3581-9536


* 本レポートの内容や意見は執筆者個人のものであり、内閣府の見解を示すものではない。


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