今週の指標 No.513 目次   前へ 次へ 2004年3月29日


アメリカ:利上げ予想は04年末まで後退

<ポイント>
  1.  米経済が力強く回復するなかで、依然として歴史的低水準にあるFFレート誘導目標水準の引き上げ時期が注目を集めている。
  2.  1月28日のFOMCにおいて、「現行の金融緩和策をとりやめることには忍耐強くなりうる」との声明が発表されたことを受け、市場の一部はFedが利上げの準備に入ったととらえ、利上げの予想時期を04年8月頃と織り込んでいたと考えられる(図3)。また、市場の期待インフレ率とされるインフレ連動債と普通国債の利回りの差も、03年後半以降、利上げのタイミングと言われる2%を上回っている(図1)。
  3.  しかし、3月5日に発表された非農業雇用者数は予想を大きく下回った(図2)ことなどを背景に、3月16日に開催されたFOMCでは、雇用の現状判断が下方修正され、これらにより04年夏頃であった利上げ予想は04年末まで後退していることがうかがえる(図3)。
  4.  金融緩和政策とりやめを「忍耐する」根拠のひとつである、依然として低水準の稼働率も、現行ペースでの上昇であれば、歴史的にみた利上げの水準と言われる80を上回るのは04年末〜05年初となっている(図4)。


図1 期待インフレ率とFFレート図2 非農業雇用者数増減(前月比)の予測と実績
図3 FF金利先物にみる利上げ予想図4 稼働率の動向
  (備考)
  1.FRB、アメリカ労働省、データストリーム、ブルームバーグより作成。
  2.図4の予測値は、03年7月〜04年2月の平均伸び率で延長したもの。



担当:海外経済担当参事官付 阪口 理司   直通 03-3581-9536


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