今週の指標 No.505 目次   前へ 次へ 2004年3月8日


02・03年の就業者数減少の背景=非労働力人口の増加

<ポイント>
  1. 景気は2002年初に底入れした後、このところは着実に回復しており、就業者数は03年年末以降の足元で持ち直しの動きを見せ始めている(図1)。しかし、そこにいたる02年・03年の回復局面において、就業者数は増加が期待されていたものの、実際には減少した(02年前年差−80万人、03年−13万人)。その要因について、(1)15歳以上人口、(2)非労働力人口、(3)失業者数に分けて考えてみたい。
  2. これらについて近年の推移をみると(図1)、(1)15歳以上人口は、我が国の総人口の伸びと足並みを揃えて、緩やかに増加を続けている。(2)非労働力人口は、高齢化の進展や積極的に職探しをせずに労働市場から退出する人によって増加基調にある。(3)失業者数は景気動向に遅行して増加していたが、このところ減少している。
  3. 就業者数の変化を上記要因に分解すると(図2)、2001〜2002年は失業者の増加以上に非労働力人口の増加が寄与し、就業者数の減少が続いたことがわかる。また2003年は、景気の持ち直しに伴い失業者が減少したものの、やはり非労働力人口の増加が就業者数の伸びを抑制する格好となっていた。
  4. このように、就業者数が減少基調で推移した背景には、非労働力人口の増加が一番大きな要因として働いている。我が国では急速な高齢化により非労働力人口は増加傾向にあり(図3)、現役世代である生産年齢人口は減少しつつある(図4)。このため、失業者が減っても就業者は増えにくくなる状況は今後とも続くと考えられる。



図1.就業者数、15歳以上人口、労働力人口の推移
図2.就業者数前年同期差の要因分解 図3.非労働力人口の推移(年齢階級別)図4.生産年齢人口と就業者数の伸び


担当:参事官(経済財政分析-総括担当)付 青木 紀和 直通 03-3581-9516 


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