今週の指標 No.498 目次   前へ 次へ 2004年2月16日


−高水準となった2003年の経常収支黒字−
サービス収支赤字幅縮小が貢献

<ポイント>
  1. 2003年の経常収支の黒字は15.8兆円となり、前年と比べて黒字幅が拡大(1.6兆円)し、1998年以来の高水準となった(図1)。これには、サービス収支の赤字幅縮小(1.8兆円)が寄与しており、要因として旅行収支の赤字幅縮小(47%)と、特許等使用料の黒字(14%)があげられる。
  2. 旅行収支は、イラク戦争・SARSによる海外旅行の減少により旅行支払いが減少していたが、最近では元のレベルに戻りつつあり(図2)、今後、この影響は縮小していくと思われる。
  3. 一方、特許等使用料の収支は、2003年に初めて黒字に転じた(図3)。別の統計で見ると、自動車産業のロイヤリティー受取増による黒字が8割と突出している(図4)。これは、自動車メーカーの現地生産(北米)拡大によるところが大きく、今後ともこの増加傾向は継続するものと考えられる。


図1:経常収支の黒字幅は拡大 図2:海外旅行の減少

図3:特許等使用料の推移 図4:自動車産業が支える技術貿易の黒字
  (備考)
  1. 財務省「国際収支統計」、鉄道旅客協会「大手旅行業者13社取扱金額」、総務省「科学技術研究調査」により作成。
  2. 2003年の旅行収支の数値は、計上方法の見直しによる受取・支払金額の増加分を調整。詳細については、http://www.boj.or.jp/ronbun/03/data/ron0307a.pdf 参照。
  3. 国際収支統計の特許等使用料には鉱業使用料等が含まれるなど、科学技術研究調査の技術貿易収支とは統計のカバレッジが異なっている。





担当:参事官(経済財政分析−総括担当)付 広瀬 大也:直通 03-3581-9527


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