今週の指標 No.492 目次   前へ 次へ 2004年1月26日

減少が続く地方の普通建設事業費

<ポイント>
  1. 地方財政をみると、税収の落ち込みや減税措置、累次にわたる経済対策などの結果、地方債が増発され、借入金残高が急増している。この結果、公債費負担比率も上昇するなど、地方財政の状況は悪化の一途を辿っている(図1)。
  2. 地方の普通建設事業費について、地方財政計画と決算を比較すると、1990年代前半は決算が地方財政計画を上回っていたが、後半は決算が地方財政計画を下回る状況が続いている(図2)。
  3. 地方財政計画と決算のかい離幅が拡大してきているのは、地方の厳しい財政状況を反映して、単独事業を大きく削減しているためである。一方、補助事業費は一貫して地方財政計画を上回っている。これは国が年度途中で補正予算を組むためで、地方においても補正で補助事業を盛り込むことができるからである。国の公共投資関係費の補正予算の状況と併せてみると、補助事業費は、おおむねその動向に沿っていることが確認でき、また、単独事業費の減少の一部を相殺していることが分かる(図3)。



図1  地方の借入金残高と公債費負担比率
図1  地方の借入金残高と公債費負担比率


図2 普通建設事業費の推移
図2 普通建設事業費の推移


図3 地方財政計画と決算のかい離幅(=決算−地方財政計画)の推移
図3 地方財政計画と決算のかい離幅(=決算−地方財政計画)の推移
(備考)
  1. 総務省「地方財政計画」、「地方財政の状況」、財務省「予算及び財政投融資計画の説明」などにより作成。
  2. 公債費負担比率とは、財政の弾力性を示す指標のひとつ。公債費負担比率(%)=(公債費充当一般財源)/(一般財源総額)×100
  3. 公共投資関係費とは、一般会計の公共事業関係費とその他施設費の計。01年度の補正予算には、改革推進公共投資(産業投資特別会計に繰り入れて実施)を含んでいる。



担当:参事官(経済財政分析総括担当)付 鈴木 木綿子 03-3581-9527(直)

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