今週の指標 No.491 目次   前へ 次へ 2004年1月19日


アメリカ:景気が回復する一方で続くディスインフレ傾向

<ポイント>

  1.  12月の連邦公開市場委員会(FOMC)声明で、連邦準備制度理事会(FRB)は物価のリスクについて、「ディスインフレが強まるリスクはインフレが高まるリスクを上回る」から、「両リスクは同程度」に判断を変更した。一方で、価格変動の大きい食料・エネルギーを除いたコア消費者物価(CPI)上昇率や生産設備の利用率は低いとして、低金利を相当期間維持する方針を示した(図1、図2)。
  2.  コアCPI上昇率は、2003年12月に前年同月比1.1%と低い伸びとなっており、またFedが注目しているコア個人消費支出(PCE)デフレータも2003年11月に前年同月比0.8%まで低下している。また、現在のコアCPIの推移を過去の景気回復局面に照らしても、60年代以来の低い物価上昇ペースとなっていることが分かる(図3)。
  3.  他方、景気回復に伴う需要拡大、国際商品価格の上昇、ドル安等、インフレ率上昇のきっかけとなりうる材料も見受けられ、コア生産者物価(PPI)上昇率の推移をみると、原材料、中間財、最終財と順に上昇してきている(図4)。こうした状況下、民間エコノミスト達による2004年12月のコアCPI上昇率の予測(ブルーチップ・エコノミック・インディケーター1月10日号)も前年同月比1.7%となっており、緩やかな上昇が見込まれている。

図1:インフレ率の推移 図2:稼働率と政策金利の推移 図3:景気の谷からのコアCPIの推移 図4:コアPPI上昇率の推移

担当:海外経済担当参事官付 上野 由喜 直通 03-3581-9536

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