今週の指標 No.468 目次   前へ 次へ 2003年9月29日


アメリカ:加速する労働生産性上昇率





<ポイント>
  1. アメリカの労働生産性は、2003年4〜6月期に前期比年率6.8%となり、2002年以降は、95〜00年(平均2.2%)を大きく上回る伸びが続いている(図1)。
  2. ただし、2001年以降の労働生産性の上昇は、生産増加による寄与だけではなく、雇用削減、労働時間の短縮による寄与も大きな割合を占めている(図2)。
  3. このような労働生産性上昇の要因としてはITの貢献が挙げられる。90年代後半以降の生産性上昇率の加速分の7割強はITの貢献によるという推計もなされている。
  4. しかし、IT投資が2001年に減少し、IT資本装備率(IT資本ストック/雇用者数)も伸び率を鈍化させているなかで(図3、4)、労働生産性の上昇は続いている。こうした現象が生じている要因については、ITへの習熟のための研修などの「見えない」投資が必要であり、ITの労働生産性押上げ効果は、投資から遅れて現れるとする説が有力である。
  5. 2002年以降、IT投資が持ち直し、特に最近急速に増加しており、ITによる労働生産性押し上げ効果が今後も期待される。


図1 02年以降急上昇した労働生産性 図2 労働生産性の寄与度分解 図3 民間IT投資は2002年以降持ち直し 図4 労働者一人当たりIT資本ストック(IT資本装備率)


(出所)アメリカ商務省資料、アメリカ労働省資料等

 担当:参事官(海外経済担当)付 直通 03-3581-9536
阪口理司  
松田千枝  


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