今週の指標 No.465 目次   前へ 次へ 2003年9月16日


オーストラリア:輸出不振から4−6月期GDP成長率が急減速
<ポイント>
  1.  オーストラリアの2003年4−6月期(9月2日公表)の実質GDP成長率は、前期比0.1%と減速、2000年10−12月期にマイナス成長となって以来、最も低い伸びとなった(図1)。これは、昨年来の干ばつによる農産物不作に加え、最近の豪ドル高による輸出の減少が主な要因である(図2)。さらに、イラク戦争や新型肺炎(SARS)の流行による観光客の落ち込みが低成長に拍車を掛けた。
  2.  一方内需を見ると、消費が好調で、低金利や雇用情勢の改善から家計消費が前期比1.2%と増加し、プラス成長を支えた。また、消費者信頼感指数を見ると、高い水準を維持しており、今後も消費の堅調な伸びが見込まれている(図3)。
  3.  輸出不振をもたらした豪ドル高の一つの背景として、金利水準が主要国に比べ、高いことがあげられる。しかしながら国内的に見ると金利は90年以来の低水準となっているため住宅市場が活況を呈し、住宅価格が高騰するなど過熱感が生じている(図4)。こうした背反する条件の中、準備銀行(中銀)は、為替レート高の輸出に対する悪影響を緩和するため、政策金利引下げのタイミングを模索していたが、7月以降はレートが落ち着きを見せていることから、9月には15ヶ月連続となる政策金利の据え置きを決定している。


図1 実質GDP成長率  図2 輸出と為替レートの動向
図3 家計消費と消費者信頼感指数の動向  図4 金利と住宅価格の推移


担当:参事官(海外経済担当)付 齊藤 郁美 直通03-3581-9537 


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