今週の指標 No.459 目次   前へ 次へ 2003年9月1日

株価の景気に対する先行性について

<ポイント>
  1. TOPIX(東証株価指数)は今年3月11日に年初来最低値の770.62ポイントとなった後、8月21日には年初来最高値の1009.58ポイントまで上昇した(図1)。
  2. TOPIXの景気に対する先行性を検証する。時差相関をみると、現在のTOPIXの上昇率が将来(特に4・5四半期後)の実質GDP成長率(季調済)と正の相関を持つことが分かる(図2)。またTOPIXの上昇率から実質GDP成長率へのグランジャー因果性も確認できる(表1)。以上の結果はTOPIXの景気に対する先行性を裏付けるものであり、最近数ヶ月のTOPIXの上昇から将来(特に4・5四半期後)の実質GDP成長率の上昇が期待される。
  3. TOPIXの民間設備投資・民間消費に対する先行性をみると、民間設備投資に対しては強い先行性が認められたが、民間消費に対しては先行性が確認できなかった。
  4. 株価が景気に対して先行性を持つ背景には、まず投資家が将来の景気動向を予測して投資を行っていることが考えられるが、株価の上昇(下落)が企業・金融機関の財務面の改善(悪化)を通じて設備投資に影響を与えている可能性もある。

図1 TOPIXの推移 図2 実質GDP成長率との時差相関 図3 民間設備投資増加率との時差相関 図4 民間消費成長率との時差相関 表1 グランジャー因果性テスト

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 阿部健児 直通 03-3581-5854 




目次   前へ 次へ