今週の指標 No.440 目次   前へ 次へ 2003年6月16日

最近のGDPデフレーターの動きについて


<ポイント>
  1. 14年10-12月期、15年1-3月期の動きを前年同期比で見ると、企業物価、消費者物価の下落幅が縮小しているのに対して、GDPデフレーターの下落幅が拡大している。(図1)
  2. その理由としては、次の3点が考えられる。
     (1) 民間企業設備デフレーターの下落幅が、技術革新のため、拡大している。これは、比較的概念が近い企業物価における資本財と同様である。(図2,3)
     (2) 原油価格等により輸入財の価格が上昇し、GDPベースの財貨・サービスの輸入デフレーターの下落が鈍化している。他方、国内では、企業が輸入価格の転嫁を十分にできない、あるいは転嫁のラグが生じているとみられるため、輸入要因を除去した国内要因による物価変動を示すGDPデフレーターが下落幅を拡大している。(図2)
     (3) 15年1-3月期については、国家公務員給与等の引き下げ(15年3月の期末手当の減少)等により政府最終消費デフレーターの下落幅が拡大している。(図2)
  3. 以上から、技術革新による構造的な下落要因はあるものの、原油価格の上昇等による輸入財の価格の上昇や国家公務員給与等の引き下げなど一時的要因ははく落していくとみられる。

図1  消費者物価、企業物価、GDPデフレーターの推移図3  民間企業設備デフレーターと企業物価
図2  GDPデフレーターに対する寄与度
(備考)
図1、3は日本銀行「企業物価指数」、総務省「消費者物価指数」、内閣府「平成7暦年基準GDE(GDP)需要項目別時系列表」より作成。
図2は内閣府「平成7暦年基準GDE(GDP)需要項目別時系列表」より作成。


担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 岡崎 敏彦  直通 03-3581-9516

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