今週の指標 No.439 目次   前へ 次へ 2003年6月16日
最近の賃金動向
<ポイント>
  1. 年度初めは多くの企業で、賃金改定が行われる。4月の所定内給与(いわゆる基本給)をみると、一般労働者に比べ賃金の安いパートタイム労働者比率が高まっていること(図1)、ベースアップを行う事業所割合が減少していること(図2)等を背景に前年比▲0.6%減となっている。
  2. 所定外労働時間をみると、2002年を通じて増加していたが、このところ、全産業では弱含んでおり、製造業でも横ばいとなっている(図3)。
  3. 所定内給与が4月の水準で推移するものとすると、2003年度上期に、所定内給与の減少分を補うために必要となる特別給与の伸びは前年比2.6%増となる(図4)。他方、日本経済新聞社が今夏のボーナスについて調査した中間集計をみると、前年比2.0%増となっている。所定外労働時間の動きから、所定外給与(いわゆる残業手当)の伸びも期待できないこと等を勘案すると、当面、賃金は弱い動きが続くものと考えられる。


図1 4月時点のパート比率の推移図2 ベア実施事業所割合
図3 所定外労働時間の推移図4 所定内給与減少分を補う為に必要な特別給与
(備考)
 1.厚生労働省「毎月勤労統計調査」により作成。
 2.日本経済新聞社の夏のボーナス中間集計によると、中間集計時点では、ボーナスの伸びの高い製造業の比率が高く、流通業等経営環境の厳しい業種の割合が高まれば、最終集計にかけて伸び率が下がる可能性を指摘している。
 

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 菅田 宏樹  直通03-3581-9516

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