今週の指標 No.428 目次   前へ 次へ 2003年5月6日


貸出金利:歴史的低水準で推移する中、バラツキが拡大


<ポイント>
  1. 91年半ば以降ほぼ一貫して金融緩和が継続している中で、全国銀行の貸出約定金利も低下傾向にある。新規とストックの貸出約定金利をみると、新規金利は2001年後半に下げ止まり、歴史的低水準で推移しているが、ストック・ベースの金利はまだ緩やかな低下傾向にある(図1)。 
  2. 銀行の貸出金利は企業からみた借入金利である。新規の貸出金利は、94年初頭、95年中頃に大きく低下、2000年後半に高くなっており、企業の借入金利水準判断DIにも変化がみられた(図2)。その他の貸出金利の趨勢的な低下局面では、借入金利水準判断DIは±20の範囲で推移しており、足元の金利下げ止まり局面でもDIはやや上昇傾向で推移してきた後頭打ちとなっており、目立った変化は見られていない。
  3. 金融機関は貸出先毎に貸出金利を設定する。金利の設定状況をストック・ベースの貸出金利毎の貸出額から試算した標準偏差によってみると、2000年後半まで金利の低下とともにバラツキも低下してきたが、01年初頭以降バラツキが増加傾向にある。これは金融機関を取り巻く経営環境が厳しく、金利水準が歴史的低水準にある中で、金融機関の貸出金利に対する意識が高まってきている状況を示唆している(図3)。このような貸出金利設定の変化は新規貸出では一層大きくなっていると考えられる。


図1貸出約定平均金利の推移 図2借入金利水準判断DIの推移 図3貸出金利の標準偏差の推移

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 飯塚正明 直通 03-3581-5854

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