今週の指標 No.412 目次   前へ 次へ 2003年3月11日

企業の在庫水準の決定について

<ポイント>
  1. 企業が、在庫を維持する理由として、1.生産の水準を一定に保つために、出荷の変動を在庫の増減によって吸収する、2.予期せぬ需要が生じた場合に備え、予想される出荷の一定割合を在庫として確保する、という2つの理由が考えられる。
  2. 業種毎の生産、出荷、在庫の分散を比較すると、精密機械工業は、在庫の分散が大きい一方、生産の分散が出荷の分散に比べ小さいことから、在庫の増減によって生産水準を一定水準に保っている可能性が高い。
  3. 一方、予測される出荷の一定割合を在庫とすると仮定し回帰式を推定すると、金属製品工業、電気機械工業について有意となり、これらの業種に関しては、出荷に対する在庫の割合を一定に保とうとする可能性が高い。

生産、出荷、在庫の分散比較電気機械工業(出荷・在庫)金属製品工業(出荷・在庫)

(備考)1.経済産業省「鉱工業生産・出荷・在庫指数速報」により作成。
    2.輸送機械工業は船舶・鉄道車両、化学工業は医薬品を除く。
    3.在庫/出荷を一定に保つモデルについては、
    X(t)=c+ρx(t-1)+ε(t) (ρ>0)、N(t)※=Θx(t)、P(t)=X(t-1)+γ(N※(t)-N(t-1))0≦γ≦1、
    ΔN(t)=P(t)-X(t)=γ(N※(t)-N(t-1))-ΔX(t)
    X(t):出荷、N(t):在庫、N※(t):適正在庫、P(t):生産 として推計。

担当: 参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 西森 雅樹  直通 03-3581-0806

目次   前へ 次へ