今週の指標 No.401 目次   前へ 次へ 2003年2月3日

格付け毎の利回りの動向

<ポイント>
  1. 5年物社債のMoody’sによる格付け毎の利回りをみると、2001年末から翌年3月まで上昇した後、2002年度入り以降趨勢的に低下してきている。信用リスクをみるためにベンチマークとして信用リスクがない5年物国債とのスプレッドをみると、同様の動きを辿り、2001年11月前の水準に比べれば若干高いものの、足元では落ち着いた動きとなっている。(図1、2)
  2. 金利はいろいろな要素によって決まるものの、株式相場との関係により変動する部分もある。一般的に、株式相場が軟調の場合は債券相場に資金が流れ、債券価格が上昇する(株価下落、利回り低下=正の相関)。一方、バブル後最安値を記録するような水準での株式相場の下落は信用リスク上昇をもたらし、高いスプレッドを要求する可能性もある(株価下落、スプレッド上昇=負の相関)。そうした動きを検証するために、格付け毎の利回りの変化幅及びスプレッドの変化幅と、TOPIXの変化率(週次のリターン)の相関関係をみると、総じて利回りとは弱いプラスの相関、スプレッドとは弱いマイナスの相関を発見できる(図3-1)。
  3. 図1、2中、信用リスクが高まったとみられる、2001年11月から2002年3月の期間に限って同様の分析を行うと、スプレッドとの間にみられた弱い負の相関が総じて強まり、期間中株価下落と信用リスクの関連が高まったことが示唆される(図3-2)。

(図1)5年物社債の格付け毎の利回りと5年物国債の利回り (図2)5年物社債と国債の格付け毎のスプレッド (図3)TOPIXのリターンと利回り・スプレッドの変化分の相関係数

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 飯塚正明 直通 03-3581-5854

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