今週の指標 No.393 目次   前へ 次へ 2002年12月24日

先行きに慎重な見方の出てきた企業セクター

<ポイント>
  1.  通常、景気の回復期には、経常利益に若干遅れて売上高が回復に向かう。最近の企業業績をみてみると、リストラにより経常利益が改善に向かう中、売上高は依然として減少しており、景気回復期にもかかわらず、減収増益傾向が続いている(図1)。
  2.  日銀短観により、企業の業績見通しをみると、上期については、売上高の見通しが下方修正される中、リストラ効果によって、売上高の下方修正による経常利益の減少をカバーし、経常利益は上方修正されている。一方、下期については売上高は増益が見込まれているものの、下方修正されており、それに併せて経常利益も下方修正されている。企業が更なるリストラによって売上高の下方修正分をカバーしきれないと見込んでいることがわかる。(図3)
  3.  企業の業況判断を日銀短観の業況判断D.I.でみると、経常利益の回復を受けて02年3月調査を底に回復している。しかし、上記のような情勢を受け、12月調査では先行きについて4四半期ぶりに悪化を見込んでいる(図2)。このように、今年度に入って比較的好調に推移して来た企業セクターに慎重な見方が出てきている。

図1 売上高と経常利益の推移図2 業況判断と先行き見通し

<図3>業績見通しの変化
売上高(前年同期比)経常利益(前年同期比)

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 菅田宏樹 直通03-3581-9516

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