今週の指標 No.385 目次   前へ 次へ 2002年11月11日

フランス:雇用情勢の悪化から個人消費に陰り

<ポイント>

  1. 2002年4〜6月期のフランス実質GDP成長率(確定値)は、前期比年率1.6%となり、前期より鈍化した(図1)。このところ景気持ち直しの動きが弱まっているが、特に、これまで増加を続けてきた個人消費は、ほぼ横ばいとなっている(図2)。こうした背景としては、2002年半ば以降の株価下落や、雇用情勢の悪化などが消費者マインドに悪影響を与えていることが考えられる。
  2. 失業率は、景気拡大が続いていた2001年半ばまでは、労働市場改革の成果もあり消費者物価が緩やかに上昇する中で失業率が低下していた。しかし、2001年後半以降賃金は高止まり、消費者物価の強含みもみられる下で失業率は上昇している(図3)。
  3. このため、単位労働コストは高い伸びが続いており(図4)、企業収益が圧迫されている。企業ではリストラや採用を手控える動きが広がっており、厳しい雇用状況を生み出している。このような状況にあるため、消費環境は厳しい局面を迎える可能性が高いと見込まれる。

図1.GDP成長率-景気の持ち直しが弱まる 図2:工業製品家計消費-横ばいで推移 図3:フィリップス曲線-上昇する失業率 図4:単位労働コスト-高い伸びが続く労働コスト

(出所)INSEE,Datastream

担当:参事官(海外経済担当)付 関口 敬子  直通 03-3581-0056

目次   前へ 次へ