今週の指標 No.382 目次   前へ 次へ 2002年10月21日

下方にシフトするイールド・カーブ

<ポイント>
  1. イールド・カーブの推移をスワップ・レートの傾きでみると、本年4月以降、次第に下方にシフトしてきている(図1)。
  2. イールド・カーブの形状の特色をみるために、4月以降、日次のデータを用いて主成分分析(注3)を行うと次の3つのベクトルでほぼ全ての形状を説明できる(図2)。(1)全ての年限でほぼ一定の数値を持つ、イールド・カーブのパラレル・シフトを表すベクトル(Vector1; 86.6%)、(2)年限が長くなるに従って数値が大きくなる、イールド・カーブの傾きを表すベクトル(Vector2; 7.7%)、(3)短期と長期で正となる、イールド・カーブの曲率を表すベクトル(Vector3; 3.4%)
  3. 抽出されたそれぞれの成分を点数化し、4月からの推移をみると(注4)、イールド・カーブが次第にパラレルに下方シフトし、傾きが幾分フラット化してきていることが読み取れる(図3)。
  4. イールド・カーブより抽出した各成分と景気動向指数(DI)や株価の相関係数を取ると、先行指数及び株式のリターンと第一成分の相関係数が高い(図4)。このことから、株安や景気先行きの悪化懸念に対してイールド・カーブがパラレルに低下していることが示唆される。

図1.本年4月以降のイールド・カーブの推移 図2.主成分ベクトルの形状 図3.各成分の点数の推移 図4.各成分と景気関連指標の相関係数

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 飯塚正明 直通 03-3581-5854

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