今週の指標 No.380 目次   前へ 次へ 2002年10月15日

減少するコール市場残高

<ポイント>

  1. 無担保コール残高減少
    無担保コール残高が減少している。2002年に入ってからの無担保コール残高の動きを見ると、年初は6〜7兆円で推移していたが、3月期末越えの資金の影響で3月末をまたいで9兆円前後まで上昇した後、5月以降は4〜5兆円前後での推移となっている。(図表1)
  2. 日銀当座預金とコール市場残高
    コール市場全体の残高を見ると、1998年以降急激に減少している。特に2002年に入ってからは日銀当座預金残高とほぼ同じ額になっており、これは、日本銀行による量的緩和措置によって、金融機関が日銀当座預金に余剰資金を十分に残しているため、コール市場での調達ニーズが少ないことが原因であると考えられる。(図表2)
  3. 出し手別の動き
    コール市場残高減少の要因として前述のような取り手側の要因がある一方で、金融緩和政策のもとコールレート(オーバーナイト物)がほぼ0%であることから資金を出しても手数料等を勘案すると利鞘が少ないために出し手が少ない、といった出し手側の要因が考えられる。出し手別の動きを見てみると、1)生損保・信金系は、金利が取れるときは資金を出すが金利がゼロの時は資金を出さないといった動きが明確であること、2)直近では、信託と地銀が資金の供給を増やしていること、などがわかる。(図表3)


(図表1)無担保コール残高(2002年:日次)  (図表2)日銀当座預金−コール市場残高

(図表1)無担保コール残高(2002年:日次) (図表2)日銀当座預金−コール市場残高

(図表3)コール市場残高(対前年比伸び率寄与度:出し手別)

(図表3)コール市場残高(対前年比伸び率寄与度:出し手別)

注1:図表1は東京短資株式会社資料、図表2・3は日本銀行金融経済統計月報より作成
注2:図表3の信金系は信金中央金庫・信用金庫、農林系は農林系統金融機関

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 金澤 光俊
 直通03-3581-5854 

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