今週の指標 No.377 目次   前へ 次へ 2002年9月30日

拡大が続くフィリピン経済

<ポイント>

  1. フィリピンの2002年第2四半期の実質GDP成長率は前年比4.5%と高い伸びを示した。産業別の動向をみると、工業部門が第1四半期の1.3%から4.3%と回復し、一層の景気拡大に寄与した(図1)(工業部門/GDP=34%(2001年))。また、輸出は、2001年は世界的なIT不況や米国同時多発テロの影響により落ち込んでいたが、2002年に入り徐々に回復し、4月から大幅な拡大に転じ景気を下支えしている(輸出/GDP=43%(2001年))。
  2. これは、輸出の約5割を占めるIT製品(電気機器・部品)が好調に推移したことによる。工業部門の好調をもたらすとともに輸出全体を押し上げた(図2)。7月の製造業生産の電気機器は49.1%増、電子回路は73.6%増と大幅に伸び、生産、輸出ともに拡大が続いている(図3)。
  3. また、農林水産部門でも生産の増加が続くとともに、サービス部門においても、景気拡大による所得増加を反映して堅調な伸びが続いている。なお、輸出に関しては、対米輸出が四分の一を占め、日本を加えると約四割のシェアに達することから、これらの経済の先行きに留意することが必要である(図4)。

図1.実質GDP成長率の推移
図2.輸出動向 図3.製造業生産指数の動向
図4.2001年の相手先別輸出シェア

(出所)フィリピン国家経済開発庁“National Economic Indicators”、Data Stream

担当:参事官(海外経済担当)付 小熊 智子 直通 03-3581-9537

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