今週の指標 No.348 目次   前へ 次へ 2002年6月3日

ペイオフ解禁による預金動向の変化

<ポイント>

  1. ペイオフの解禁
    2002年4月にペイオフ(金融機関が破綻した場合、預金者1人の預金について元本1千万円までとその利息額が保護される預金保険機構の制度)が解禁となった。当座預金・普通預金・別段預金については1年間の延長措置が設けられ、2003年4月に解禁することとなっている。2001年9月末から2002年3月末にかけての預金動向の変化を観察し、2003年3月末に向けた預金動向の変化を予測した。
  2. 預金動向の変化
    国内銀行全体を見ると、定期性預金から要求払預金へのシフトが大きい(要求払預金56.7兆円増、定期性預金35.7兆円減)。主体別の動きを預金増減割合(13年9月末比)で見ると、公金等(地方公共団体や公団等)の動きが大きい(要求払預金260%増、定期性預金47%減)(図1)(表1)。業態別の預金の動きを見ると、都市銀行や地方銀行の預金の増加に比べ、第2地銀や信用金庫では、若干のマイナスとなっている(図2)(表2)。ペイオフ解禁の対応策を分析すると、(1)定期性預金から要求払預金へのシフト(上述)、(2)金融機関の選別(上述)、(3)個人預金において1千万円以下の預金への分散化(表3)、などが見られた。
  3. 今後の動き
    2003年3月末に向けて上記(2)および(3)の動きが再びおこると考えられる。2002年3月末にかけての動き(図2)から見ると、金融機関選別の動きは今後も進むと予測される。また、提携金融機関の間での定期預金の相互取次ぎサービスなども行われており、個人による預金分散化の動きも一層進むと考えられる。

図1 2001年9月末〜2002年3月末 預金動向 表1


図2 業態別 表2,表3

*日本銀行調査統計局「金融経済統計」より作成

(注1)第2地銀・信用金庫の預金合計は、破綻金融機関調整後の数字。
(注2)図、表はすべて、2001年9月末〜2002年3月末にかけての動向。

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 金澤 光俊
 直通03-3581-5854

目次   前へ 次へ