今週の指標 No.336 目次   前へ 次へ 2002年4月15日

欧州:ユーロ圏財政赤字 2002年は拡大の見込み

<ポイント>

  1.  ユーロ圏の景気は低迷しているものの、生産は下げ止まりつつある(図1)。欧州委員会では、ユーロ圏の景気減速は2001年第4四半期が底になるとみており、今後はアメリカの景気回復がユーロ圏に好ましい影響を与えるとみられる。
  2.  2001年のユーロ圏12か国の財政収支(一般政府)は、GDP比1.3%の赤字となった(図2)。2000年はGDP比0.2%の黒字を計上したが、これは次世代携帯電話の事業免許収入という一時的な要因による(これを除くと0.8%の赤字)。2001年には景気減速に伴う税収減が響き、赤字が拡大した。

  3.  2002年の財政収支については、昨秋の赤字見通し(OECD1.3%、欧州委員会1.4%)より拡大するとの見方がでてきており(欧州中央銀行月報2002年4月)、1.8%の赤字予想も民間に現われている(2002年4月)。

図1 ユーロ圏の景気

図 ユーロ圏実質GDP成長率(四半期) 図 ユーロ圏鉱工業生産指数

図2 ユーロ圏の財政状況

図 ユーロ圏の財政状況

(出所)EUROSTATより作成。2002年見通しは欧州委員会”Autumn 2001 Forecasts for 2001-2003”より作成。
(注1)ユーロ圏各国は「成長安定協定」に基づき、一般政府の財政赤字、債務残高をGDP比でそれぞれ3%、60%
    以下に抑制することが義務づけられている。ドイツは2001年の財政赤字が2.7%と最も高く、3%に接近した。
(注2)UMTS : Universal Mobile Telecommunications System(次世代移動体通信システム)

担当:参事官(海外経済担当)付 古川茂樹 直通03-3581-0056

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