今週の指標 No.335 目次   前へ 次へ 2002年4月15日

稼働率からみた輸送機械の動向

<ポイント>

  1. 昨年以降、製造業の稼働率(生産/生産能力)は低下傾向にあるが、輸送機械は上昇傾向にある(図1)。

  2. この背景には以下の点があるものと考えられる。
    (1)生産能力についてみると、製造業は1998年以降ゆるやかに減少している。一方、輸送機械は1999年頃までには製造業全体の水準よりも高かったが、昨年以降急激に減少している(図2)。輸送機械は、他業種に比べて生産設備の調整が遅くはじまったが、2001年以降積極的に生産拠点の閉鎖・集約化を進めていることがわかる。
    (2)国内、海外需要について、輸送機械の大宗をしめる自動車でみると、2001年は国内、海外それぞれの需要全体の動きと比べて大きく落ち込むことがなかった(図3、図4)。

  3. 今後、製造業全体の稼働率が回復するためには、過剰設備の廃棄、生産設備の集約化の進展や、需要が盛り上がることが必要である。

図1 稼働率指数の推移、図2 生産能力指数の推移、図3 乗用車の登録台数及び小売業販売額の推移、図4 輸出数量指数の推移

(備考)
1.経済産業省「鉱工業指数」及び「商業販売統計」、日本自動車工業会「自動車統計月報」及び財務省「貿易統計」により作成。
2.乗用車の値は内閣府にて季節調整、小売業販売はCPI(財)で実質化。
3.輸出数量指数は内閣府にて季節調整。

担当:景気判断・政策分析総括担当参事官付 吉田 敦子 直通 03-3581-0806

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