今週の指標 No.334 目次   前へ 次へ 2002年4月8日

2002年入り後の株価、債券価格の変動

<ポイント>

  1. (同時に上下する株及び債券価格) 投資資金が株式市場と債券市場の間を移動し「株安、債券高」あるいは「株高、債券安」となるケースが通常である。しかし、新年以降の相場をみると、「株安、債券安(長期金利上昇)」あるいは「株高、債券高(長期金利低下)」となる局面がよくみられる(図1)。その背景については、1)金融機関等が株価下落局面ではリスク許容能力低下により債券価格の変動リスクを避けるために債券を売却する、逆に株価上昇局面では債券を購入する、2)ドルベースでのリターン低下のため海外からの資金が両市場から流出するため、などの見方がある。
  2. (「トリプル安」及び「トリプル高」の局面) 株式、債券に為替の動向加えて、株、債券、円が同時に安くなる場合を「トリプル安」、逆に高くなる場合を「トリプル高」と呼ぶことがある。日々の変動をならすために5日間の平均でみると、3市場が同時に同方向に動くという意味で、1月の下旬にかけて「トリプル安」、逆に3月の上旬に「トリプル高」ともいえる局面があった(図2)。
  3. (日本国内への証券投資の動向) 「トリプル安」というと本邦金融・資本市場から資金が海外に逃避する「日本売」と連想しがちである。しかし、1月下旬の海外からの対内証券投資の動向をみると、1)株式市場では流出、流入がほぼ均衡しており、2)債券市場では流出、流入の双方があった結果として流出超であり、一方的ないわゆる「日本売」という状況ではなかったと考えられる(図3、4)。

図1 株価と長期金利の動向 図2 株価、長期金利及び為替の変化 図3 非居住者の国内株式への投資 図4 非居住者の国内債券への投資

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 飯塚正明 直通 03-3581-5854

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