今週の指標 No.328 目次   前へ 次へ 2002年3月18日

長期債/短期債の利回り格差と景気動向

<ポイント>

  1. 長短利回り格差
     10年物国債と3カ月物政府短期証券の利回り格差が、このところ拡大傾向にある(図1)。
  2. 景気動向に対する先行性
     景気回復観測からの将来の短期金利の上昇予測を反映して長期金利が相対的に上昇し、利回り格差が拡大する場合、利回り格差は景気動向に先行して変化する。ただし、利回り格差と7四半期程度先までの景気との間に成立していた安定的な関係(表1上段)は、バブル崩壊後に構造変化が生じ、不安定化した可能性が高い(図2)。
  3. 先行性の安定化
     しかしながら最近では、利回り格差と2〜3四半期後の景気との間に再び安定的な関係を見出すことが可能であり(表1下段)、今後の長短利回り格差の動向は、景気の先行きについての市場の見方との関係においても注目される。なお、昨年の景気動向指数改訂で長短金利差(10年物国債−TIBOR3ヵ月)が先行系列に採用されており、それによると1月(速報)でプラスに転じている。

図1 長期債/短期債利回り格差の推移

表1 長期債/短期債の利回り格差と実質GDPの関係、図2 予測誤差テストによる構造変化の検定

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 清谷 春樹 直通 03-3581-5854

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