今週の指標 No.325 目次   前へ 次へ 2002年3月11日

明るい兆しも見受けられる鉱工業生産

<ポイント>
  1. 通常の在庫循環図では、出荷と在庫の前年比を用いるが、短期的な変動をみるために、季節調整済前期比を用いて作図した(図1)。これによれば、直近の2001年10-12月期において45度線を越えていることが分かる。
  2. この在庫循環図において、45度線を上方に超えた時点を過去に遡ってみてみると、その時点で生産がおおむね下げ止まっていることが分かる(図2)。したがって、2002年1-3月期以降、生産は下げ止まる可能性があると言える。
  3. 今後、設備投資の減少に歩調を合わせ、資本財の生産がさらに減少するとの見方もある。しかし、バブル崩壊後の設備投資減少局面でも資本財出荷は21.3%の下落であった。当時は企業の期待成長率の急激な低下により設備投資が24.6%減少したが、既に期待成長率が低い水準にとどまっている現在の局面において設備投資がそこまで大幅に減少することは考えにくい(平成13年度経済財政白書第1-1-5図参照)。こうした中で、資本財出荷は2000年末以降既に19.2%下落しており、このような観点から見る限り、さらなる大幅な下落は想定しにくい状況にある(図3)。

図1 在庫循環図

図2 鉱工業生産指数の推移

図3 設備投資と資本財出荷

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 岡田 智裕 直通03-3581-0806

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