今週の指標 No.318 目次   前へ 次へ 2002年2月12日

「改革推進公共投資」のしくみ

<ポイント>

  1. 「改革推進公共投資」の概要
    2月1日に成立した平成13年度第2次補正予算においては、「国債発行額30兆円以下」の方針の下、安易な国債増発によることなく、政府の保有資金を最大限活用した「改革推進公共投資」特別措置の実施により、国費で2.5兆円の社会資本整備のための無利子貸付等を行う。
  2. 貸付資金等の流れ
    NTT株の既売払収入であり、国債整理基金特別会計から一般会計経由で産業投資特別会計に繰り入れられる。そこから2.5兆円のうち1.3兆円は国の直轄事業に用いられ、1.2兆円は地方自治体等へ無利子貸付けされる。地方負担分などを含めた事業規模は4.1兆円程度である(図1)。
  3. 予算規模の比較
     第2次補正後の公共投資関連予算をみると、公共事業関係費+施設費ベースでは前年度の補正後予算を大きく下回るが、「改革推進公共投資」2.5兆円を加えると、ほぼ前年度並みである(図2)。
  4. 資金の償還方法
     NTT株の既売払収入は、本来国債の償還財源に充てられるものであり、貸付金等の大部分は5年以内に償還される。償還時には、一般会計において別途国債の発行等を行って財源を調達し、地方自治体への償還金相当額の補助金交付や、特別会計への償還金相当額の繰入に充てられる(図3)。

図1 「改革推進公共投資」における貸付資金等の流れ

図2 国の公共投資関連予算の推移

図3 資金の償還のしくみ


担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 吉村恵一 直通03-3581-9527


備考
  1. 財務省「予算及び財政投融資計画の説明」(各年度版)などにより作成。
  2. 図2には、一般会計の公共投資関連予算を計上(公共事業関係費、施設費、NTT株売払収入活用事業)。「公共事業関係費」は一般会計の主要経費別の公共事業関係費。「施設費」は一般会計のその他施設費であり、投資部門歳出内訳の財政法公債対象額を計上。NTT株売払収入活用事業は、一般会計から産業投資特別会計に繰り入れて使用。
  3. 2001年度までは補正後予算額。2002年度は当初予算案の額。
  4. 図2の「改革推進公共投資」には、国費2.5兆円のうち、一般会計で執行する0.13兆円を除く2.37兆円を計上。他に、当初予算に計上された従前のNTT株売払収入活用事業0.15兆円が含まれている。
  5. 図2の1993〜1995年度におけるNTT事業償還時補助等は、それまでのNTT株売払収入活用事業において行われた貸付を繰上げ償還するために行った補助・貸付に要した金額等であり、厳密には当該年度の公共事業関係費に含まれる。しかし、実際には当該年度事業に充てられなかった費用であるため、ここでは公共事業関係費から控除して外書で表示している。
  6. 償還期限は5年間(2年以内の据置期間含む)である。図3に示した金額は償還期限までの総額であり、具体的には2004〜2006年度の3年間にわたって償還すると考えられる。

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