今週の指標 No.314 目次   前へ 次へ 2002年 01月21日

ユーロ現金の流通状況

<ポイント>

  1. ユーロ圏12か国域内(人口約3億人、表参照)において2002年1月1日からユーロ現金通貨(紙幣及び硬貨)の流通が始まった。(欧州単一通貨としてのユーロは1999年1月1日から導入され、主に金融市場や企業間取引で利用されてきた。)

  2. ECB(欧州中央銀行)では、ユーロの円滑な流通を目的として2001年9月1日から銀行等金融機関に先行して配布した(現金通貨の発行総額は6,640億ユーロ相当以上になるとされる(図1))。この結果、2002年1月4日時点でユーロ紙幣の流通額は1,603億ユーロ(流通総額の40.6%)に達し、翌週末の11日には1,931億ユーロ(同51.5%)と旧各国紙幣の流通額を上回り、ユーロへの切替は順調に進んでいる(図2)。

(ユーロ現金通貨導入の意義)
 ・両替の手数料と手間がなくなる
 ・消費者は商品価格、企業はコストの比較が容易となり、競争による価格低下が見込まれる
(順調なユーロ現金通貨導入の背景)
 <2002年1月1日以前>
 ・企業や個人がユーロ建て小切手、クレジットカードを決済できる預金口座の普及が図られてきた
 ・あらゆる財・サービス価格のユーロ二重表示を徹底し、人々にユーロへの慣れを浸透させた
 <2002年1月1日以降>
 ・銀行ATMや自動販売機のユーロ対応が進み、旧通貨からの切替の円滑化が図られた
 ・店舗等では釣銭をユーロで渡すなど、ユーロ流通へ向けて全体的な取組が行われた
 ・各国通貨の法定通貨としての効力が終了するのを2002年1〜2月に設定し、短期回収に努めている

図1 ユーロ紙幣・硬貨発行総額、図2 ユーロ圏流通紙幣の推移

図3 ユーロ紙幣枚数の国別シェア、表 ユーロ圏の日米との比較

担当:参事官(海外経済担当)付 古川 茂樹 03-3581-0056

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