今週の指標 No.298 目次   前へ 次へ 2001年11月12日

早まる大企業の雇用人員調整

<ポイント>

  1. 今年に入り、企業収益が頭打ちから減少となる中、労働分配率が中小企業では上昇に転じ、人件費負担が増大している。一方、大企業では労働分配率は横ばいで推移している(図1)。
  2. この背景の一つに、大企業が従来よりも積極的に人員削減による雇用調整を行っていることが考えられる。残業規制、人員削減による雇用調整と生産との関係をみると、従来は、生産の減少に残業時間の減少がほぼ同時に起こり、やや遅れて雇用者数が減少してきた。今年に入っての生産の減少に対しては、大企業では同時に雇用者数も減少している(図2)。大企業で、早期退職優遇制度や希望退職募集などを用いることで、従来以上に人員削減圧力が強まっているとみられる。
  3. 直近では、大企業だけでなく中小企業でも雇用者数が減少する兆しがみられ、今後さらに雇用調整が進む可能性がある(図3)。

図1 労働分配率の推移

図2 雇用者数、労働時間と生産の推移(規模別)

図3 企業規模別非農林雇用者数(前年同月差)

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 須藤貴英 直通03-3581-9516

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