今週の指標 No.289 目次   前へ 次へ 2001年10月9日

景気が悪化する中での貿易・サービス収支減少

<ポイント>
  1. 貿易・サービス収支の黒字は、サービス収支が安定的に推移する一方で、貿易収支が減少していることから、2000年後半より減少傾向で推移しており、特にここ数ヶ月は近年にない低水準となっている(図1)。
  2. 貿易収支の減少要因を、今回の減少局面と過去の減少局面とで比較すると、87年から90年にかけての減少局面、93年から96年にかけての減少局面においては、いずれも景気の拡張期に、輸入数量の増加を主因に黒字が減少している。一方、今回の減少局面においては、当初緩やかに景気が回復する中で輸入数量が増加したことに加え、2001年以降は、景気が悪化する中で、世界経済の減速を背景に輸出数量がこれまでにないほど大幅に減少していることから黒字が減少しており、これまでと違った特徴が見られる(図2)。
  3. 先行き、米国における同時多発テロ事件の影響などで世界経済が一層減速した場合、輸出数量がさらに減少し、貿易・サービス収支がマイナスになる可能性も考えられる。

図1 貿易・サービス収支の推移、図2 貿易収支(輸出額−輸入額)前年差の要因分解

担当:参事官(景気判断・政策分析総括担当)付 本郷 徹 直通 03-3581-9527

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