昭和57年

年次世界経済報告

回復への道を求める世界経済 

昭和57年12月24日

経済企画庁


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第2章 長期化する欧米先進国経済の調整過程

第2次石油危機発生後,約4年が経過せんとしている。先進国では,当初予想されていたより,景気の停滞は長期化し,かつ最近はその停滞色を一段と深め,また各国の同時的停滞をみるに至っている。

そこで,本章では第1次石油危機発生後と対比しつつ,第2次石油危機発生後に先進国経済はどのように推移・変動し,経済政策がどのように展開されてきたかを検討する。そして,景気停滞が長期化し,かつその同時化をみている原因を簡潔に明らかにする(第1節)。また,その間の財政・金融政策の展開(第2節),主要国の中長期的政策対応の推移(第3節),そして,家計・企業の対応(第4節)をみる。さらに今次調整過程が生んだ諸成果等を整理した後(第5節),今回の長期化した調整過程から汲み上げられるべき先進国経済運営のための教訓と今後の回復と再活性化の諸条件を探ることとする(第6節)。


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