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海外経済報告

(平成12年4月四半期報)


参考図表

概 観

1.主要国の経済動向をみると(図1図2)、アメリカの景気は、先行きには不透明感もみられるものの、拡大を続けている。ヨーロッパの景気は拡大している。アジアでは、景気は回復している。

 アメリカでは、実質GDP(前期比年率)は、99年7~9月期5.7%増の後、10~12月期は7.3%増となり、個人消費や設備投資などを中心に景気は拡大を続けている。カナダでは景気は拡大している。中南米をみると、メキシコでは景気は拡大しており、ブラジルでは景気は回復している。

 ヨーロッパでは、ドイツの景気は緩やかに拡大している(10~12月期実質GDP前期比年率2.7%増)。フランス、イギリスでは景気は拡大している(フランス同3.6%増、イギリス同3.1%増)。イタリアでは景気は改善してきている(同1.7%増)。中・東ヨーロッパをみると、ポーランド、ハンガリーでは景気は拡大している。チェッコでは景気は回復しつつある。ロシアでは景気は回復している。

 アジアでは、中国の景気拡大テンポは鈍化している。アジアNIEsでは、景気は回復しており、韓国では拡大している。アセアンをみると、景気は回復している。

2.国際金融・商品の動向をみると、99年1~3月期の米ドル(実効相場)は、1~2月にかけてやや増価し、その後はほぼ横ばいで推移した(図3)。対円では、1~2月にかけて増価したが、3月に入り減価した。対ユーロでは、2月にやや減価したものの、その後増価に転じた。国際商品市況(CRB商品先物指数)は、上昇基調で推移し、2月下旬にやや弱含んだものの、3月中旬には98年5月以来となる217ポイント台を記録した。原油価格(北海ブレント・スポット価格)は、1月上旬はY2Kによるトラブルが生じなかったことにより、22ドル台まで下落したものの、2月上旬以降上昇基調で推移し、3月上旬には湾岸危機以来となる31ドル台を記録した。その後はOPEC総会で増産が合意される可能性が高まったことなどから下落基調に転じ、3月末にかけては23ドル台まで下落した。

(備考)

 本報告では、北米、西ヨーロッパ諸国、オーストラリアの指標の変化率は、特に断りのない限り四半期データは季節調整値前期比年率、月次データは同前月比である。また、中南米、中・東ヨーロッパ、ロシア、アジア諸国の指標は、前年同期(月)比である。

 

1 南北アメリカ 北米、景気拡大続く

アメリカ :先行きには不透明感もみられるものの、景気は拡大を続けている。雇用は拡大している。物価は総じて安定している。

 アメリカでは、実質GDPは、99年7~9月期前期比年率5.7%増(前年同期比4.3%増)の後、10~12月期は同7.3%増(同4.5%増)となった。引続き内需が堅調に推移した(10~12月期内需寄与度7.4%)。外需寄与度のマイナス幅は前期から縮小した(同▲0.1%)。個人消費は、耐久財消費を中心に10~12月期前期比年率5.9%増となった後、1月は前月比年率3.6%増、2月は同6.5%増と増加している。小売売上は、2000年2月前月比1.1%増となった。消費者信頼感指数は、3月は136.7と2か月連続の低下となった。設備投資は、10~12月期前期比年率2.9%増と、7~9月期の大幅増の反動もあり、伸びが鈍化している。設備投資の先行的な指標である非軍需資本財受注(航空機・同部品を除く)は、1月前月比5.8%増、2月同7.5%減となった。住宅投資は、金利の上昇等を背景に10~12月期前期比年率1.8%増とこのところ伸びが鈍化している。住宅着工件数は、1月前月比0.6%減の後、2月は同1.3%増となった。在庫投資の10~12月期GDP成長率への寄与度は、1.2%となった。

 鉱工業生産は、12月前期比0.5%増、1月同1.1%増、2月は同0.3%増と増加している。また、設備稼働率は12月81.1%、1月81.7%、2月81.7%と、このところ上昇傾向にある。

 雇用は、非農業事業所雇用者数は1月前月差39.4万人増、2月同0.7万人増の後、3月は41.6万人増と拡大している。失業率は2月4.1%の後、3月も4.1%となった。民間非農業事業所の時間当たり賃金は、3月前年同月比3.8%増となった。物価は、消費者物価(総合)が2月前年同月比3.2%の上昇(消費者物価コアは同2.1%の上昇)、生産者物価(完成財総合)が2月同4.0%の上昇(生産者物価コアは同1.0%の上昇)と、総じて安定している。

 経常収支赤字は、10~12月期998億ドル(GDP比▲4.2%)と前期から拡大した。この背景としては、財・サービスの貿易収支赤字が拡大したことが挙げられる。1月の財の貿易収支赤字(国際収支ベース)は、前月から32.5億ドル増の347億ドルと過去最高記録を更新した。

 金融面の動向をみると、連邦準備制度は、3月21日に、公定歩合とフェデラル・ファンド・レートの誘導目標水準を0.25%ずつ引き上げ、それぞれ5.50%、6.00%とした。3月の短期金利(TB3か月物)は、上旬から中旬にかけてやや上昇基調で推移し、その後はほぼ横ばいで推移した。長期金利(30年物国債)は、低下基調で推移した。(TB3か月物利回り3月平均5.85%(2月平均5.72%)、30年物国債利回り3月平均6.05%(2月平均6.23%))。3月の株価(ダウ平均)は、月前半は下落したものの、月後半に入り大きく上昇し、月初と月末を比較すると上昇した(NYダウ工業株30種平均の3月平均10,483.39ドル(2月平均比0.41%下落))。マネーサプライ増加率(99年10~12月期対比年率)をみると、M2は2月で5.0%増となっている。

 

カナダ:景気は拡大している。

 カナダでは、実質GDP(前期比年率)は、99年7~9月期5.5%増の後、10~12月期は4.6%増となり、景気は拡大している。10~12月期の成長率を内外需別にみると、内需寄与度の9.4%に対して外需寄与度は▲4.5%となった。個人消費は、10~12月期3.8%増と増加している。民間投資についてみると、設備投資は、10~12月期21.9%増、住宅投資は、同8.1%増と伸びが上昇している。在庫投資は、GDP成長率への寄与度は1.9%となっている。生産は上昇しており、12月前月比0.7%増の後、2000年1月同1.0%増となった。失業率は1月、2月共に6.8%と、横ばいで推移している。物価は安定しており、消費者物価上昇率は、1月前年同月比2.3%、2月同2.7%となっている。経常収支は1999年7~9月期5.2億加ドルの黒字の後、10~12月期▲12.6億加ドル(GDP比0.5%)と、再び赤字となった。財の貿易収支黒字(国際収支ベース)は、99年以降高水準で推移し、1999年12月27.4億加ドル、1月は45.3億加ドルとなった。金融面の動向をみると、カナダ銀行は2月3日と3月22日に、公定歩合をそれぞれ0.25%引き上げ、5.50%とした。

 

中南米:メキシコの景気は拡大している。物価上昇率は低下傾向にある。

     ブラジルの景気は回復している。物価上昇率は高まっている。

 メキシコでは、実質GDP(前年同期比)は、99年7~9月期4.3%増の後、10~12月期は5.2%増となり、景気は拡大している。需要項目別にみると、民間消費が前年同期比7.6%増、固定資本形成が8.1%増となっており、内需主導での景気拡大となっている。鉱工業生産は7~9月期前年同期比4.2%増、10~12月期同4.6%増の後、2000年1月は前年同月比8.1%増となった。

 失業率は低水準で推移しており、10~12月期2.2%の後、1月2.3%、2月2.4%となった。物価をみると、消費者物価上昇率は低下傾向にあり、10~12月期は前年同期比13.7%増、1月は前年同月比11.0%増、2月同10.5%増となった。貿易収支赤字は、7~9月期10.0億ドル、10~12月期23.4億ドルと拡大している。経常収支赤字は、7~9月期は33億ドル、10~12月期は44.7億ドルであった。

 金融面の動向をみると、ペソの対ドルレートは、1月末に減価する局面もあったものの、2000年3月31日現在では9.300ペソ/ドルと、99年12月末比で2.2%の増価となった。一方、株価(IPC指数)は1月下旬に下落したが上昇基調で推移しており、3月31日現在では12月末比で4.8%の上昇となった。

 

 ブラジルでは、景気は回復している。実質GDP(前年同期比)は、99年7~9月期0.2%減の後、99年10~12月期は3.1%増となった。鉱工業生産は10~12月期前年同期比5.3%増の後、1月は前年同月比5.6%増となった。

 失業率は高水準で推移しており、7~9月期7.5%の後、10~12月期は7.0%、1月は7.6%となった。物価をみると、消費者物価上昇率は、10~12月期は前年同期比7.8%上昇し、1月は前年同月比8.4%、2月も同8.4%と高まっている。貿易収支赤字は、7~9月期は1.6億ドル、10~12月期は4.3億ドルと、やや拡大した。経常収支赤字は7~9月期45.9億ドルの後、10~12月期は75億ドルとなった。

 金融面の動向をみると、レアルの対ドルレートは、10月下旬以降、ほぼ増価基調で推移し、2000年3月31日現在1.752レアル/ドルと、99年12月末比で4.1%の増価となった。株価(BOVESPA指数)は1月下旬に下落したが上昇基調で推移しており、3月31日現在では12月末比で4.3%の上昇となった。

 

2 ヨーロッパ 景気は拡大している

 ヨーロッパの景気の現状をみると、ユーロ圏(EMU第3段階移行11か国)では、景気は拡大している。実質GDPは、99年4~6月期前期比年率2.1%増の後、7~9月期同4.1%増、10~12月期同3.8%増となった。10~12月期には、個人消費が前期比年率3.2%増と大きく増加、また、年初からのユーロ安と外需の回復から輸出が大幅に増加した(前期比年率5.7%増)。欧州委員会発表のコンフィデンスをみると、製造業、建設業、消費者のいずれも改善している。失業率は高水準ながらも低下している。物価はエネルギー価格の上昇などがみられるものの総じて安定している。イギリスでは、景気は拡大している。

 ユーロ圏の金融面の動向をみると、ユーロは急速に減価、ユーロ発足以降の最安値を更新し、1ユーロ=1ドルを割り込んで推移している。ユーロ圏の広義のマネーサプライ(M3)は、2000年2月前年同月比6.2%増となった(3か月移動平均では前年同期比5.9%増となり、ECBの参照値である同4 1/2%増を上回って推移している)。なお、欧州中央銀行は、3月16日、中期的な物価の安定に対するリスクを抑制するため、政策金利(主要オペレート)を0.25%ポイント引き上げ3.50%とした。

 中・東ヨーロッパでは、ポーランド、ハンガリーでは景気は拡大している。チェッコでは景気は回復しつつある。ロシアでは、景気は回復している。

 

ドイツ:輸出の大幅増とともに個人消費の伸びによって、景気は緩やかに拡大している。

 ドイツでは、実質GDPは、99年4~6月期前期比年率0.3%増、7~9月期同3.5%増の後、10~12月期同2.7%増となり、景気は緩やかに拡大している。

 個人消費は、7~9月期前期比年率2.7%増、10~12月期同2.6%増と増加している。小売売上高でみると、10~12月期前期比1.0%増の後、2000年1月前月比4.8%減となった。消費者コンフィデンス(欧州委員会発表)は改善している。

 機械設備投資は、7~9月期前期比年率2.7%増と大幅に増加した後、10~12月期には同1.0%減となった。足下をみると、国内向け資本財受注が1月前月比4.1%増、2月同3.3%増と好調に推移している。回復の遅れが目立っている建設投資は、7~9月期前期比年率5.3%増の後、10~12月期には同3.4%減となった。建設受注数量をみると、10~12月期前期比5.9%減、1月前月比0.9%増、新規住宅受注数量は10~12月期前期比12.9%減の後、1月前月比11.1%増となった。建設業コンフィデンス(欧州委員会発表)は12月以降悪化している。

 鉱工業生産は、10~12月期前期比0.7%増、1月前月比0.9%減の後、2月同3.4%増と増加している。足下をみると、製造業新規受注は、1月前月比0.9%減の後、2月同4.7%増となった。また、製造業景況感(ifo、旧西独地域)は改善を続けている。

 失業率は、高水準ながらもやや低下している(3月10.0%)。物価は、輸入物価の上昇がみられるものの総じて安定している。消費者物価上昇率は2月前年同月比1.8%、3月同1.9%、生産者物価上昇率は12月前年同月比2.0%、1月同2.4%となった。輸入物価は1月前年同月比9.2%増、2月同10.9%増となった。

 経常収支は7~9月期53億ユーロの赤字(季調済、名目GDP比▲1.1%(経済企画庁算出))の後、10~12月期には90億ユーロの赤字(同▲2.0%)と、赤字幅が拡大している。貿易収支黒字は10~12月期156億ユーロの後、1月46億ユーロとなった。

 

フランス:景気は拡大している。個人消費、設備投資の増加傾向が続いており、内需は拡大している。失業率は高水準ながらも低下している。

 フランスでは、実質GDPは、99年7~9月期前期比年率3.9%増の後、10~12月期同3.6%増(速報値)となった。個人消費、設備投資を中心とした内需主導で景気は拡大している。雇用情勢の改善が消費者信頼感の向上につながっていることなどから、個人消費は、増加を続けている(実質個人消費は7~9月期前期比年率2.9%増、10~12月期同3.0%増)。設備投資は、引続き増加している (実質法人固定投資は99年7~9月期前期比年率7.2%増、10~12月期は同8.2%増)。一方、輸出の伸びが大幅に鈍化したため、外需の寄与度は、10~12月期年率マイナス2.2%となった。

 鉱工業生産は、10~12月期前期比1.3%増、2000年1月前月比0.4%減と、このところ伸びが鈍化している。INSEE(国立統計経済研究所)が3月に行った経営者アンケート調査によると、依然として水準は高いものの生産見通しは悪化してきている。

 失業率は、高水準ながらも低下しており、2月10.2%となった。物価は、エネルギー価格の上昇により消費者物価上昇率が、10~12月期前年同期比1.0%、1月前年同月比1.6%、2月同1.4%となった。工業品生産者価格上昇率は、10~12月期前年同期比0.7%、1月前年同月比2.2%、2月同2.9%と総じて安定している。

 経常収支は10~12月期596億フランの黒字(名目GDP比2.7%)、貿易収支は10~12月期230億フラン、1月62億フランの黒字となった。輸出は10~12月期前期比0.3%減、1月前月比2.8%増、輸入は10~12月期前期比3.1%増、1月前月比1.3%増となった。

 

イギリス:個人消費や設備投資などが好調に推移しており、内需を中心に景気は拡大している。

 イギリスでは、実質GDPは、99年7~9月期前期比年率4.1%増となった後、10~12月期同3.1%増となった。個人消費や設備投資の増加などが成長に結びついており、内需を中心に景気は拡大している。需要項目別にみると、個人消費は、実質個人消費が10~12月期前期比年率4.5%増となり、小売売上数量が、2000年1月前月比1.6%増(前年同月比6.2%増)、2月同1.2%減(同4.7%増)と堅調に推移している。設備投資は、民間非住宅投資が、10~12月期前期比年率4.6%増となった。住宅投資は、10~12月期同3.4%増となった。

 鉱工業生産は伸びが鈍化している。総合指数は、10~12月期前期比0.1%増、1月前月比0.4%減、2月同0.6%減となった。製造業指数は、10~12月期前期比0.5%増、1月前月比0.5%減、2月同0.2%減となった。失業率は、12月4.1%、1月4.0%、2月4.0%と低下している。物価は、安定している。小売物価上昇率は、1月前年同月比2.0%、2月同2.3%となり、また、イングランド銀行がターゲット指標にしている住宅金利支払を除く小売物価上昇率(RPIX)は、1月同2.1%、2月同2.2%となった。

 経常収支は、7~9月期30.8億ポンドの赤字(名目GDP比▲1.4%)の後、10~12月期27.6億ポンドの赤字(同▲1.2%)となった。貿易収支は、12月28.6億ポンドの赤字の後、1月27.0億ポンドの赤字となった。

 金融面の動向をみると、ポンド相場は、3月には、対ドル・対ユーロともにやや増価している。金利は、短期金利(TB3か月利回り)、長期金利(10年国債利回り)ともにほぼ横ばいで推移している。マネーサプライ(M4)は、2月には前年同月比2.7%増となっている。

 

イタリア:景気は改善してきている。輸入の大幅な増加により外需はマイナスに寄与している。

 イタリアでは、実質GDPは、99年7~9月期前期比年率3.1%増の後、10~12月期は同1.7%増となり、景気は改善してきている。

 個人消費は、実質個人消費が7~9月期前期比年率0.5%増、10~12月期同0.7%増となった。固定投資は、実質固定投資が7~9期前期比年率4.5%増、10~12月期同7.2%増となっている。輸出は、10~12月期同7.2%増となったものの、輸入が同15.8%増と大幅に増加したため、外需の寄与度は、年率マイナス1.9%となった。

 鉱工業生産は、10~12月期前期比1.3%増(前年同期比0.0%増)の後、2000年1月は前月比0.8%減(前年同月比4.5%増)となった。

 失業率は、高水準で推移しており、10月11.1%、1月11.4%となった。物価は、エネルギー価格上昇により、上昇率がやや高まっている。生計費上昇率は10~12月期前年同期比2.0%、1月前年同月比2.1%、2月同2.4%となった。工業品生産者価格上昇率は10~12月期前年同期比2.2%、1月前年同月比3.8%、2月同4.6%となった。

 経常収支は10~12月期27億ユーロの黒字(名目GDP比1.0%)の後、1月11億ユーロの赤字となった。輸出は10~12月期前年同期比8.1%増、1月前年同月比13.4%増、輸入は10~12月期16.3%増、1月前年同月比24.2%増、と輸入の伸びが顕著となり、貿易収支は10~12月期4兆5400億リラの黒字の後、EU域内の貿易赤字が続いていることなどから1月2兆2300億リラの赤字となった。

 

中・東ヨーロッパ:ポーランド、ハンガリーでは景気は拡大している。チェッコでは景気は回復しつつある。

 ポーランドでは、実質GDPが99年7~9月期前年同期比5.0%増、10~12月期同6.2%増となり、景気は拡大している。鉱工業生産は、10~12月期前年同期比11.7%増、2000年1月前年同月比7.9%増、2月同16.3%増と増加している。失業率は、10~12月期12.6%、1月13.6%、2月13.9%と上昇している。物価は、消費者物価でみると10~12月期前年同期比9.2%、1月前年同月比10.1%、2月同10.4%と、上昇率は高まっている。経常収支は、7~9月期33.4億ドル、10~12月期36.7億ドルの赤字となった。

 ハンガリーでは、実質GDPが、7~9月期前年同期比4.5%増、10~12月期同5.9%増となり、景気は拡大している。鉱工業生産は、10~12月期前年同期比15.5%増、1月前年同月比17.7%増、2月同24.9%増と増加している。失業率は、7~9月期9.4%、10~12月期9.3%となっている。物価は、消費者物価上昇率で10~12月期前年同期比10.8%、1月前年同月比10.0%、2月同9.8%となっている。経常収支は、7~9月期0.7億ドル、10~12月期7.9億ドルの赤字となった。

 チェッコでは、実質GDPが、7~9月期前年同期比1.0%増、10~12月期同1.0%増と景気は回復しつつある。鉱工業生産は、10~12月期前年同期比3.2%増、1月前年同月比 3.9%増と増加している。失業率は、10~12月期9.1%、1月9.8%、2月9.7%と上昇している。物価は、消費者物価上昇率でみると10~12月期前年同期比2.0%、1月前年同月比3.4%、2月同3.7%と、上昇率は高まっている。経常収支は、7~9月期1.5億ドル、10~12月期8.8億ドルの赤字となった。

 

ロシア:景気は回復している。

 ロシアでは、実質GDPは、99年7~9月期前年同期比6.7%増、10~12月期同7.3%増となり、景気は回復している。鉱工業生産は、10~12月期前年同期比12.0%増の後、2000年1月前年同月比10.7%増、2月同13.7%増と増加している。個人消費は、10~12月期前年同期比6.2%増、1月前年同月比7.2%増と増加に転じた。固定投資は、実質総固定投資(政府・民間)で10~12月期前年同期比1.4%増、1月前年同月比4.5%増となっている。

 失業率(ILO基準)は、10~12月期12.2%、1月12.3%と横ばいで推移している。物価は、消費者物価でみると1月前年同月比28.9%(前月比2.3%)、2月同25.1%(同1.0%)と、上昇率は低下している。

 貿易収支(個人業者による「シャトル貿易」を含む)黒字は、7~9月期87.6億ドル、10~12月期124.8億ドルと増加している。輸出は、一次産品価格の上昇やヨーロッパ諸国への輸出の回復等により、7~9月期前年同期比3.0%増、10~12月期同21.4%増、1月前年同月比37.2%増と大幅に増加している。輸入は、7~9月期前年同期比25.8%減の後、10~12月期同18.9%増、1月前年同月比17.1%減となった。

 金融面の動向をみると、マネーサプライ(M2)は11月前年同月比62.9%増、12月同57.2%増となっている。また、ルーブルは3月31日現在、対ドルで99年12月末比5.1%減価となった。

 なお、3月26日に大統領選挙が実施され、プチン首相兼大統領代行が過半数の支持の下当選した。

 

3 アジア等 東アジアの景気は回復している

 東アジアでは、99年10~12月期の実質GDP成長率が、多くの国・地域で7~9月期よりも大きなプラスとなっており、景気は回復している。中国では景気の拡大テンポは鈍化している。

 鉱工業生産は、多くの国で増加が続いている。雇用情勢は依然として厳しいが、韓国などでは失業率が低下している。物価は総じて安定している。

 輸出は、増加が続いている。輸入も生産の増加を反映して大幅に増加している。

 各国の通貨は、総じて落ち着きをみせている。株価は多くの国で10月末頃から年末にかけて上昇したが、2000年1月以降やや下落している。

 インドでは、輸出の増加が続いている。オーストラリアでは景気は拡大している。

 

中国:景気の拡大テンポは鈍化している。物価は、消費者物価が上昇に転じた。貿易は、輸出入ともに大幅に増加している。

香港:景気は回復している。物価は下落している。

 中国では、実質GDPは、99年7~9月期前年同期比7.0%増の後、99年前年比7.1%増となった。鉱工業生産(実質)は、2000年1月前年同月比8.9%増の後、2月同12.0%増と堅調に推移している。消費は、社会商品小売総額(消費財、実質)をみると、1月前年同月比13.7%増の後、2月同12.1%増と堅調に推移している。固定資産投資(国有部門、名目)は、99年前年比6.1%増の後、1~2月期前年同期比8.6%増となり、伸びが鈍化している。物価は、消費者物価上昇率をみると、1月前年同月比▲0.2%の後、2月同0.7%と22か月ぶりに上昇に転じた。また、小売物価上昇率(消費者物価上昇率からサービス、公共料金を除いたもの)は、1月前年同月比▲2.1%の後、2月同▲1.4%となっており、97年10月以降28か月連続で下落している。

 貿易収支をみると、輸入が大幅に増加していることから、黒字幅は縮小傾向にある。貿易黒字は、1月15.4億ドルの後、2月13.5億ドルとなった。輸出は、アメリカをはじめ各地域向けの輸出が引き続き増加していることから、1月前年同月比47.8%増の後、2月同34.5%増と増加が続いている。一方、輸入は、石油や電気・電子製品の輸入が大幅に増加し、1月前年同月比54.2%増、2月同54.1%増と大幅に増加している。

 金融面の動向をみると、マネーサプライ増加率(M2、期末残)は、1月前年同月比14.9%の後、2月同12.8%と低下した(2000年目標圏:14~15%)。なお中国政府は、全人代(3月)において、2000年の実質GDP成長率見通しを7%前後、消費者物価と小売物価の全体的水準を99年と同じかやや高めとすることを発表した。

 香港では、実質GDPは7~9月期前年同期比4.4%増の後、10~12月期同8.7%増となり、景気は回復している。民間最終消費は、7~9月期前年同期比3.0%増の後、10~12月期同4.5%増となった。小売売上高(名目)をみると、10~12月期前年同期比3.0%減の後、1月前年同月比11.7%増と増加に転じた。固定資本形成は、7~9月期前年同期比11.1%減の後、引き続き民間設備投資と民間建設投資がともに低迷し、10~12月期同9.9%減となった。物価は下落している。消費者物価上昇率は、98年10月以降前年同月比マイナスが続いており、衣料・靴、住宅等の下落から1月前年同月比▲4.2%、2月同▲4.2%となった。失業率は、10月~12月6.0%の後、99年11月~2000年1月5.7%、99年12月~2000年2月5.7%とやや低下している。

 貿易動向をみると、輸出、輸入ともに大幅に増加している。輸出は、10~12月期前年同期比10.0%増の後、1月前年同月比13.6%増、2月同19.7%増となった。一方、輸入は、10~12月期前年同期比10.8%増の後、1月前年同月比15.9%増、2月同26.7%増となった。貿易収支は、10~12月期15.0億ドル、1月4.2億ドル、2月8.9億ドルの赤字となった。

 金融面の動向をみると、マネーサプライ(M2、期末値)は12月前年同月比8.1%増の後、1月同7.3%増となった。

 なお、2000年の実質GDP成長率見通しは5%となっている。

 

韓国:景気は拡大している。貿易は、輸出入ともに大幅な増加が続いている。

 韓国では、実質GDPは、99年4~6月期前年同期比10.8%増の後、7~9月期に同12.8%増、10~12月期同13.0%増と3四半期連続で二桁の伸びを示した。なお、10~12月期の成長率を内外需別にみると、内需寄与度の13.0%に対して外需寄与度は1.1%となった。民間最終消費は、4~6月期前年同期比10.3%増の後、7~9月期同12.1%増、10~12月期同12.1%増と3四半期連続で二桁の増加となった。投資は、建設投資が10~12月期前年同期比10.2%減となったものの、設備投資が10~12月期同55.1%増、在庫投資が10~12月期同寄与度5.0%とプラスを記録した。

 鉱工業生産(原数値)は、10~12月期前年同期比28.9%増の後、2000年1月前年同月比28.0%増、2月同25.4%増と、12か月連続で二桁の増加となった。製造業稼働率は、10~12月79.8%の後、1月80.5%、2月78.9%となった。失業率(季調値)は、1月4.6%の後、2月は4.4%と低下傾向にある。物価をみると、消費者物価、生産者物価ともに安定している。消費者物価上昇率は2月前年同月比1.4%、3月同1.6%となった。生産者物価上昇率は2月前年同月比2.1%、3月同2.4%となった。

 国際収支をみると、輸出は、2月前年同月比37.0%増の後、3月は同25.3%増となった。輸入は、2月前年同月比57.4%増の後、3月同52.8%増と、大幅な増加が続いている。貿易収支は、2月に7.7億ドル、3月は3.8億ドルの黒字となった。経常収支は10~12月期57.3億ドルの黒字の後、1月3.2億ドルの黒字となった。

 金融面の動向をみると、総合株価指数は、3月の期中平均で876.2ポイントとなった。為替レート(対ドルレート)は、このところやや増価傾向で推移している。外貨準備高は、2月797億ドルの後、3月837億ドルと増加している。

 

台湾:景気の拡大テンポは高まっている。

シンガポール:景気は回復している。

 台湾では、実質GDPは、9月の大地震の影響により99年7~9月期前年同期比5.1%増と一時やや鈍化したが、10~12月期同6.8%増となり、景気拡大のテンポは高まっている。民間最終消費支出は、7~9月期前年同期比6.0%増、10~12月期同5.3%増と堅調に推移している。固定資本形成は、民間投資の回復により、7~9月期前年同期比0.0%増の後、10~12月期同8.1%増となった。

 鉱工業生産は、4~6月期前年同期比9.6%増の後、大地震による停電の影響等から7~9月期同5.0%増と伸びが鈍化したが、10~12月期同10.1%増と回復した。失業率は、10~12月期3.0%の後、2000年1月2.7%、2月2.9%となった。物価をみると、消費者物価上昇率は、10~12月期前年同期比▲0.1%の後、1~3月期同0.9%と安定して推移している。卸売物価上昇率は、10~12月期前年同期比0.9%の後、1~3月期同1.0%となった。

 国際収支をみると、輸出は、エレクトロニクス製品の輸出が好調なことから、10~12月期前年同期比21.2%増、1月前年同月比21.4%増、2月同19.6%増と大幅な増加が続いている。一方、輸入は10~12月期前年同期比18.3%増、1月前年同月比23.9%増、2月同3.2%増となった。貿易収支は10~12月期23.0億ドル、1月9.4億ドル、2月▲0.2億ドルとなった。経常収支は、7~9月期8.7億ドルの後、10~12月期は14.8億ドルと黒字幅が拡大した。

 金融面の動向をみると、マネーサプライ(M2)は、7~9月期同前年同期比9.0%増、10~12月期同7.1%増となり、目標圏内で推移している(99年目標圏:6~11%)。

 シンガポールでは、景気は回復している。実質GDPは、7~9月期前年同期比6.9%増の後、10~12月期には、同7.1%増となった。製造業生産は、10~12月期前年同期比16.8%増、1月前年同月比28.2%増、2月同9.4%増と、エレクトロニクスや化学を中心に高い伸びが続いている。個人消費は、7~9月期前年同期比9.8%増の後、10~12月期同8.0%増と堅調に推移している。固定資本形成は、7~9月期前年同期比3.6%増の後、10~12月期同3.4%増と回復している。物価をみると、消費者物価上昇率は、10~12月期前年同期比0.5%、1月前年同月比0.9%、2月同1.2%となっている。失業率(季節調整値)は9月4.0%の後、12月は2.9%と低下している。

 貿易収支は、10~12月期14.9億ドルの黒字の後、1月1.4億ドルの赤字、2月3.8億ドルの黒字となっている。輸出は、10~12月期前年同期比19.8%増の後、1月前年同月比17.5%増、2月同29.5%増と大幅に増加している。一方、輸入も、10~12月期前年同期比25.2%増の後、1月前年同月比22.3%増、2月同29.6%増と大幅な増加が続いている。経常収支黒字は、7~9月期の49.8億ドルから10~12月期は63.8億ドルとなった。

 金融面の動向をみると、マネーサプライ(M2)増加率は、低下しており、2月末前年同月比6.7%となっている。

 

アセアン:景気は回復している。

 アセアン各国の動向をみると、インドネシアでは、景気は回復している。実質GDPは、99年4~6月期前年同期比3.3%増の後、7~9月期同0.7%増、10~12月期同5.8%増となり、3四半期連続のプラス成長を記録した。製造業生産は、4~6月期前年同期比24.2%増の後、7~9月期は同33.0%増と大幅な増加となった。物価は、消費者物価上昇率が、2000年2月前年同月比0.1%、3月同▲0.5%と安定している。貿易収支(通関ベース)は、10~12月期75.8億ドルの黒字の後、1月25.6億ドル、2月24.7億ドルと大幅な黒字が続いている。輸出は、10~12月期前年同期比19.0%増の後、1月前年同月比44.6%増、2月同44.2%増となった。。輸入は、10~12月期前年同期比13.3%減の後、1月前年同月比2.1%増、2月同18.0%増と、プラスに転じている。金融面の動向をみると、対ドル為替レートは、1月にやや政情が不安定化したことを受け、減価基調で推移している。

 タイでは、景気は回復している。実質GDPは、7~9月期前年同期比7.4%増の後、10~12月期同6.5%増となった。製造業生産は、7~9月期前年同期比19.0%増の後、10~12月期同17.6%増と大幅な伸びが続いている。1月は前年同月比7.5%増、2月同9.2%増と伸びが続いている。物価をみると、消費者物価上昇率は7~9月期前年同期比▲0.9%の後、10~12月期同0.1%とわずかな上昇に転じた。経常収支は7~9月期は1.0億ドル(GDP比0.3%)の赤字になったが、10~12月期は22.5億ドル(GDP比7.0%)の黒字となった。輸出は、7~9月期前年同期比9.4%増、10~12月期同19.1%増と増加を続けている。一方、輸入も、7~9月期前年同期比18.1%増の後、10~12月期同35.5%増と高い伸びが続いている。貿易収支は引き続き黒字で推移し、7~9月期24.8億ドル、10~12月期20.2億ドルとなっている。金融面の動向をみると、タイ・バーツ(対ドルレート)は11月頃以降、やや減価傾向ながら安定的に推移している。

 マレイシアでは、景気は回復している。実質GDPは、7~9月期前年同期比8.2%増の後、10~12月期同10.6%増となった。鉱工業生産は、7~9月前年同期比13.5%増の後、10~12月期同17.9%増、1月前年同月比26.0%増と伸びが高まっている。物価をみると、消費者物価上昇率は低下しており、7~9月期前年同期比2.3%、10~12月期同2.1%、1月前年同月比1.6%、2月同1.5%となった。貿易収支は、7~9月期48.8億ドルの黒字の後、10~12月期52.1億ドルの黒字と大幅な黒字を続けている。輸出は7~9月期前年同期比21.1%増、10~12月期同18.9%増、1月前年同月比16.5%増と二桁の伸びを続けている。輸入は7~9月期前年同期比21.1%増の後、10~12月期同25.6%増、1月前年同月比19.7%増と高い伸びが続いている。金融面の動向をみると、対ドル為替レートは引き続き固定制が採用されている。

 フィリピンでは、景気は回復している。実質GDPは、7~9月期前年同期比3.4%増の後、10~12月期同4.6%増と大幅な伸びを示した。製造業生産は、10~12月期前年同期比12.9%増の後、1月前年同月比9.3%増となった。物価は、消費者物価上昇率が1月前年同月比2.6%の後、2月同3.0%となった。貿易収支(通関ベース)は、10~12月期21.2億ドル、1月0.5億ドルと黒字基調で推移している。輸出は、10~12月期前年同期比23.8%増となった後、1月は前年同月比4.8%増、2月同13.0%増となった。一方、輸入は、10~12月期前年同期比7.4%増の後、1月前年同月比10.7%増と回復している。金融面の動向をみると、株価は、株式の不正取引疑惑を受け、やや軟調に推移している。

 

インド:鉱工業生産、輸出ともに増加が続いている。

 インドでは、実質GDPは、98年度(4~3月)前年度比6.8%増の後、99年度は前年度好調であった農業生産の不振から5.9%増とやや鈍化する見込みとなった。製造業部門は3.6%増から7.0%増へと伸びが高まっている。

 鉱工業生産は、耐久消費財の伸びなどから、99年4~6月期前年同期比6.0%増、7~9月期同7.4%増の後、10~12月期は同7.8%増と増加している。物価は、総じて落ち着いているが、一部に原油価格上昇の影響がみられる。卸売物価上昇率は7~9月期前年同期比2.5%、10~12月期同2.9%の後、2000年1月は前年同月比3.0%、2月同2.3%となった。消費者物価上昇率(工業労働者対象)は、7~9月期前年同期比2.7%、10~12月期同0.5%の後、1月は前年同月比2.6%となった。

 国際収支をみると、輸出(通関、ドルベース)は、アジア向けの回復などから、4~6月期前年同期比6.1%増、7~9月期同9.0%増の後、10~12月期同20.5%増と増加が続いている。輸入は、4~6月期前年同期比1.2%増の後、原油価格の上昇などから7~9月期同10.1%増、10~12月期同14.2%増となった。貿易収支赤字は4~6期24.2億ドル、7~9月期25.5億ドルの後、10~12月期は20.7億ドルと赤字幅が縮小した。

 金融面の動向をみると、通貨供給量(M3、期末残高)は、99年後半に増加率が低下し、前年同月比で16%前後の伸びで推移している。また、2000年に入り、情報技術関連を中心に株価が高水準となっている。

 

オーストラリア:景気は拡大している。失業率は低下している。経常収支赤字は縮小している。

 オーストラリアでは、実質GDPは、99年7~9月期前期比年率6.8%増の後、10~12月期は同4.0%増となり、景気は拡大している。

 消費は、実質家計最終消費支出が7~9月期前期比1.5%増の後、10~12月期同1.4%増と堅調に推移している。小売売上高は、2000年1月前月比0.7%減の後、2月は0.2%減となった。投資は、実質民間設備投資が、7~9月期前期比8.2%増の後、10~12月期は同6.2%減となった。民間住宅投資は、7~9月期前期比4.6%増の後、10~12月期同3.0%減となった。住宅建設許可件数は、1月前月比6.0%増の後、2月同0.1%減となった。民間建設投資は7~9月期に11.2%減の後、10~12月期同11.7%減となった。

 失業率は、10~12月期7.0%の後、1~3月期6.8%となった。

 物価をみると、消費者物価上昇率は7~9月期前年同期比1.7%の後、10~12月期同1.8%と安定している。

 経常収支は、7~9月期93.9億豪ドルの赤字(名目GDP比▲6.1%)の後、10~12月期79.6億豪ドルの赤字(同▲5.1%)となり赤字幅は縮小している。財の輸入は10~12月期前期比4.3%増となり、財の輸出は同10.5%増となった。この結果、財の貿易収支の赤字幅は同31.2億豪ドルと前期に比べ縮小した。

 金融面の動向をみると、準備銀行は、4月5日に政策金利であるキャッシュレートを0.25%引き上げ5.75%とした。これは、99年11月、今年の2月に続き3度目の利上げとなった。総合株価指数は10月以降上昇傾向にある。オーストラリア・ドルは、3月末日現在、対米ドルで12月末比7.7%減価となった。

 

4 国際金融・商品 原油価格、増産合意により、3月上旬から下落。

国際金融:米ドル(実効相場)は、1~2月にかけてやや増価し、その後はほぼ横ばいで推移。

国際商品:原油価格は、増産合意により、3月上旬から下落。

【国際金融】

 2000年1~3月期の米ドル(実効相場)は、1月から2月にかけてやや増価基調で推移し、その後はほぼ横ばいで推移した(P2、図3)。対円では、1月末から2月にかけて米実質GDP成長率が高い伸びを示したことに伴う日米間の景況感格差及び金利差拡大懸念などから増価基調で推移したが、3月に入り日本の機械受注や設備投資統計が日本の景気回復を想起させたことなどからやや減価基調となった。一方、対ユーロでは、1月は独鉱工業生産が予想を下回ったことなどから増価基調で推移したが、2月に入りECBによる利上げや欧州の景気回復観測などから、やや減価基調で推移した。しかし2月下旬以降は、一時はECBによる利上げなどから減価する局面があったものの、米実質GDPの上方修正などから増価に転じた。モルガン銀行発表の米ドル実効相場指数(1990=100)をみると、2000年3月31日現在で108.2、99年12月末比2.2%の増価となっている。内訳をみると、2000年3月31日現在、対円では99年12月末比0.8%増価、対ユーロで同5.3%増価、対ポンドで同1.5%増価した。

 なお、アジア通貨は、インドネシア・ルピアが減価基調で推移した(対ドルで2000年3月31日現在、99年12月末比▲7.8%)。また、タイ・バーツが同0.3%減価、韓国・ウォンが同2.4%増価した。

【国際商品市況】

 国際商品価格全体では、CRB商品先物指数は上昇基調で推移し、2月下旬にやや弱含んだものの、3月中旬には98年5月以来となる217ポイント台を記録した。

 商品別では、穀物は、アジア地域の景気回復による需要増加観測が強まったことに加え、2000年の夏に米国が干ばつに見舞われる可能性があるとの予報を受け、上昇した。貴金属では、金が、1月25日に行われたイングランド銀行の保有金売却において、市場予想を上回る落札価格となったことなどから、2月上旬にかけ急上昇したものの、その後は総じて下落基調で推移した。綿花は、有力生産国である米国と中国の生産量が減少するとの報道などにより、上昇基調で推移した。

【石油情勢】

 原油価格(北海ブレント・スポット価格)の1月以降の動きをみると、1月上旬はY2Kによるトラブルが生じなかったことにより、22ドル台まで下落したものの、2月上旬に国際エネルギー機関が原油在庫の減少が加速する可能性があるとの警告を発表したことなどから上昇基調で推移し、3月上旬には湾岸危機以来となる31ドル台を記録した。その後は、3月27日のOPEC総会で増産が合意される可能性が高まったことなどから下落基調に転じ、総会での増産合意、イランの合意不参加でOPECの結束力が弱まるとの観測などから、3月末にかけては23ドル台まで下落した。