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月例経済報告

―景気は、悪化を続けている―

平成14年1月16日

内閣府


先月からの主要変更点


月例経済報告

平成14年1月

総論

(我が国経済の基調判断)

景気は、悪化を続けている 。


先行きについては、世界経済が同時的に減速するなど、懸念すべき点がみられるものの、アメリカを中心としてIT関連部門における在庫調整には進展がみられる。

(政策の基本的態度)

 政府は、構造改革の更なる加速、デフレスパイラルの回避のため、「緊急対応プログラム」をはじめとする諸施策の強力な推進に努めている。

 また、12月19日に「平成14年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」を閣議了解し、同月20日に平成13年度第二次補正予算を、同月24日に平成14年度一般会計予算(概算)をそれぞれ閣議決定した。

 なお、日本銀行においては、12月19日に、金融市場調節方針を変更し日本銀行当座預金残高目標を10~15兆円程度とするとともに、長期国債の買い入れを月8千億円ペースに増額すること等を決定した。
 



各論

1.消費・投資などの需要動向                       

個人消費は、弱含んでいる。

 個人消費は、需要側と販売側の動向を総合してみると、所得面で弱い動きが続いていることに加えて消費者マインドも低水準にあることを背景として、弱含んでいる。ただし、一部の業種や支出項目においては増加しており、昨年央以降の弱い動きがさらに深まっているとは考えられない。
 需要側の動向をみると、消費総合指数は7ヶ月ぶりに増加に転じた。支出項目ごとの動向について家計調査でみると、平成13年11月は冬物衣料や趣味・レジャー関連消費等が増加している。ただし、実質消費支出全体では前月を下回っている。
 販売側の動向をみると、全体的に弱い動きとなっている。小売業販売額とチェーンストア販売額は、弱い動きが続いている。新車販売台数は、軽乗用車は新型車投入効果により前年を上回っているものの、普通乗用車は減少している。家電販売金額は、パソコンが引き続き前年を大きく下回っていることなどから、前年を下回っている。旅行は、国内旅行は前年をやや上回っており、海外旅行では米国における同時多発テロ事件等の影響から大幅に下回っている。一方で、百貨店販売額は、冬物衣料が好調だったことや歳暮ギフトセールの開催時期を早めたことの影響などにより前年を上回っている。
 個人消費の動向を左右する家計収入の動きをみると、定期給与(所定内及び所定外給与の合計)は引き続き前年を下回っており、弱い動きが続いている。現金給与総額は引き続き前年を下回っている。
 消費者マインドは、雇用環境の悪化等により悪化傾向にある。
 なお、牛海綿状脳症(いわゆる狂牛病)の影響は、牛肉の消費支出や焼肉店等での外食の減少という形で引き続き顕在化しているものの、それらは個人消費全体に占めるシェアは小さいため全体を左右するものではないと考えられる。しかしながら、消費者マインドの動向については、今後も注意を要する。


設備投資は、減少している鼻

 設備投資は、生産の減少、企業収益の鈍化等を背景に平成13年に入って以降減少が続いている。需要側統計である「法人企業統計季報」でみると、4-6月期及び7-9月期の設備投資は、減少している。また、機械設備投資の供給側統計である資本財出荷は、平成13年に入って以降減少が続いている。なお、ソフトウェア投資は、増加基調を続けている。
 設備投資の今後の動向については、日銀短観の平成13年度設備投資計画において製造業、非製造業ともに減少が見込まれていること、機械設備投資の先行指標である機械受注が平成13年1-3月期以降減少基調で推移し10-12月期も減少の見通しとなっていることなどからみて、減少が続くものとみられる。
 
住宅建設は、おおむね横ばいとなっている。  住宅建設は、平成11年以降おおむね年率120万戸前後で推移していたが、平成13年1月以降は、堅調であったマンションの着工が落ち着いてきたことに加え、公庫持家の着工が大きく水準を下げて推移したこと等から、平成13年1-3月期、4-6月期と前期比で2四半期連続の減少となった。この背景としては、雇用・所得環境が厳しさを増していること、不動産価格の長期的下落傾向により買い換えが困難となっていることなどから、消費者の住宅取得マインドが低下していることがあると考えられる。その後、貸家の着工が堅調なこともあり、振れを伴いつつもおおむね年率115~120万戸で推移している。11月は、持家、貸家、分譲住宅の全てが増加し、年率123.8万戸となった。
 先行きについてみると、住宅金融公庫融資の申し込み戸数が減少傾向にあることなど、住宅着工を減少させる要因が引き続きみられる。
公共投資は、総じて低調に推移している。  公共投資は、総じて低調に推移している。平成13年度当初における公共事業関連予算をみると、国の公共事業関係費は前年度に近い予算現額を確保しているものの、地方の投資的経費は、厳しい財政状況を反映して引き続き前年度を下回っている。
 このような状況を反映して、7-9月期の公共工事請負金額は、引き続き前年を下回り、大手50社受注額も3四半期連続で前年比マイナスとなった。ただし、いずれも1-3月期、4-6月期に比較して、マイナス幅は順次縮小している。このところの動きをみると、公共工事請負金額が比較的小幅なマイナスとなっているのに対して、大手50社は大きく前年を下回っている。
 10-12月期の公共投資については、地方の投資的経費の減少傾向が続いていることなどを踏まえると、引き続き前年を下回ると考えられる。
 なお、「緊急対応プログラム」(12月14日決定)を受けて編成した第2次補正予算においては、「国債発行額30兆円以下」の方針の下、安易な国債増発によることなく、政府の保有資金を最大限活用した「改革推進公共投資」特別措置の実施により、国費で公共事業1.5兆円、施設費1兆円の計2.5兆円の社会資本整備のための無利子貸付けを行い、事業規模で4.1兆円程度を確保することとしている。
輸出は、下げ止まりの兆しがみられる。輸入は、減少している。貿易・サービス収支の黒字は、やや増加している。  輸出は、IT関連需要の低迷などから大幅に減少していた電気機器や一般機械などの減少幅が縮小しており、下げ止まりの兆しがみられる。地域別にみると、アメリカ向け輸出は、自動車の増加により全体としても増加している。ただし、この自動車輸出の増加は、自動車ローンのゼロ金利キャンペーンの影響によるものでもあり、一時的と考えられる。アジア向け輸出は、このところ急速に減少幅が縮小している。EU向け輸出は減少している。先行きについては、世界経済の同時的な減速が長期化した場合、輸出を引き続き下押しする要因となるものの、為替レートの円安傾向や、世界的なIT関連の在庫調整の進展が我が国輸出を下支えする要因になるとみられる。
輸入は、内需の弱さを反映して減少している。品目別では、このところ、食料品や繊維製品が堅調に推移しているものの、IT関連財を中心に機械機器の減少が続いている。地域別にみると、アメリカからの輸入は、機械機器を中心に減少している。アジアからの輸入も、機械機器が減少しているが、中国からの繊維製品、食料品が堅調に推移しており、全体として減少幅は縮小している。EUからの輸入は、おおむね横ばいで推移している。
国際収支をみると、貿易・サービス収支の黒字は、やや増加している。輸出数量に下げ止まりの兆しがみられることや、原油輸入価格の低下が輸入金額を下押ししていることに加え、海外旅行客の減少に伴うサービス収支赤字の減少が、黒字幅の拡大に寄与している。


2.企業活動と雇用情勢                         

生産は大幅に減少し、在庫率は高水準にある。

 鉱工業生産は、昨年初めから大幅に減少している。これまでIT関連品目が生産の減少に大きく寄与してきたが、このところ、IT関連品目において在庫調整が進んでおり、生産の減少に占める寄与は縮小している。
 生産の先行きについては、12月、1月は増加が見込まれている。在庫が減少しているものの、在庫率は依然として高い水準にあること等は、生産の先行きに関して懸念すべき点である。
 一方、第3次産業活動の動向をみると、このところ減少している。
 
企業収益は、製造業を中心に大幅に減少している。また、企業の業況判断は、一層厳しさが増している。倒産件数は、高い水準となっている。  企業収益は平成11年以降改善が続いていたが、「法人企業統計季報」によると、平成13年に入って以降、人件費の削減ペースが鈍化してきたこと、売上高の増収幅が縮小してきたこと等により、全体としては頭打ちとなっていた。平成13年7-9月期には売上高も減収に転じ、電気機械などの製造業を中心に大幅な減益となった。また日銀短観によると、平成13年度下期も、上期に続き製造業を中心に大幅な減益を見込んでいる。
企業の業況判断について日銀短観をみると、一層厳しさが増している。特に製造業では鉄鋼や電気機械、非製造業では建設や卸売などで業況判断の厳しさが目立っている。先行きについても、中小企業を中心にさらなる悪化を見込んでいる。
また、11月の倒産件数は、東京商工リサーチ調べで1,813件となるなど、前年を上回る高い水準となっている。


雇用情勢は、厳しさを増している。完全失業率がこれまでにない高さに上昇し、求人や残業時間、賃金も弱い動きが続いている。

 平成13年11月の完全失業率は、前月比0.1%ポイント上昇し、5.5%とこれまでにない水準となった。完全失業者については、非自発的な離職による者の増加幅が拡大している。
新規求人数は、前月比でみると11月は10月に続き増加となったが、前年同月比では製造業を中心に引き続き減少しており、弱い動きが続いている。製造業の残業時間については、13ヶ月連続で前月比減となっている。
賃金の動きをみると、現金給与総額、定期給与は前年を下回っており、弱い動きが続いている。


3.物価と金融情勢                           

国内卸売物価は、下落幅をやや拡大している。消費者物価は、弱含んでいる。

 輸入物価は、このところ、契約通貨ベース、円ベースともに下落している。国内卸売物価は、平成13年入り後弱含んでいる。最近の動きをみると、技術革新や需要の減少等を背景に電気機器などが値下がりしていることや、原油価格低下の影響を受けて、下落幅はやや拡大している。また、企業向けサービス価格は、前年同月比で下落が続いている。
 消費者物価は、平成12年秋以降弱含んでいる。最近の動きをみると、一般サービスは横ばいとなっているものの、耐久消費財の下落などにより一般商品は下落していることから、全体としては下落している。
 こうした動向を総合してみると、持続的な物価下落という意味において、緩やかなデフレにある。
金融情勢については、為替相場は大きく下落した。  短期金利についてみると、オーバーナイトレートは、平成13年12月は、日本銀行による金融緩和措置を反映して、0.001%~0.002%で推移した。2、3ヶ月物は、昨年4月以降、低位での推移が続いており、12月は、ほぼ横ばいで推移したが、3ヶ月物については、3月決算期末を控え、12月末にかけてやや上昇した。長期金利は、一昨年秋より低下基調で推移してきたが、昨年7月から8月上旬にかけて上昇した後、ほぼ横ばいで推移した。
株式相場は、米国における同時多発テロ事件の影響等から昨年9月中旬に一段と下落したが、10月に米テロ事件前の水準まで上昇した後、ほぼ横ばいで推移した鼻
対米ドル円相場(インターバンク直物中心相場)は、昨年10月下旬から11月上旬にかけて、123円台から120円台まで上昇した後、1月上旬にかけて、132円台まで下落した鼻対ユーロ円相場(インターバンク17時時点)は、昨年11月中旬に107円台まで上昇した後下落し、1月上旬には、118円台まで下落した。
M2+CD(月中平均残高)は、このところ、投資信託の解約等もあり、流動性預金の伸び率が上昇したことなどから、若干伸びを高めている。(12月速報:前年同月比3.4%増)。民間金融機関の貸出(総貸出平残前年比)は、96年秋以来マイナスが続いており、企業の資金需要の低迷等を背景に、依然低調に推移している。貸出金利は、金融緩和等を背景に、昨年初来、低下傾向で推移して来たが、このところ横ばい圏で推移している。なお、企業の格付等に応じた資金調達条件の格差が、このところ拡大している。

4.海外経済 
    
世界経済は、同時的に減速している。

 世界経済は、同時的に減速している。
アメリカは、景気後退局面にあるものの底入れの兆しがみられる。個人消費は、テロ事件以前にくらべて弱含みの基調にあるが、このところ消費者信頼感に持ち直しの動きがみられる。また、住宅投資は頭打ちとなっている。設備投資は引き続き大幅に減少しているが、非軍需資本財受注や企業の景況感に改善の動きがみられる。生産活動は停滞しているが、IT関連部門などで在庫調整が進んでいる。雇用は減少しており、失業率は上昇している。物価は、安定基調にあるなかで、このところエネルギー価格の下落を受けて下落している。
ヨーロッパをみると、ドイツでは、景気は減速している。フランスでは、景気の拡大テンポは鈍化している。イギリスでは、景気は緩やかに拡大している。
アジアをみると、中国では、個人消費は堅調に推移しているが、輸出の伸びが鈍化していることから、景気の拡大テンポは鈍化している。韓国では、輸出が減少するなど、景気は減速しているが、消費の回復など明るい動きもみられる。
金融情勢をみると、ドルは、日本経済の見方に関連して円の下値を探る動きなどから対円で大幅に増価した。
アルゼンチンは、平成13年12月末に事実上のデフォルト(債務不履行)状態に陥り、本年1月6日に1ドル=1.4ペソに切り下げた上で、一部を変動為替相場とする二重為替相場制を採用することを発表した。
国際商品市況をみると、原油価格は、需要減退観測などから下落していたが、OPECと非加盟国の協調減産を受けて反発した。

今月のトピック:下げ止まりの兆しがみえる輸出



注)
<個人消費>
消費総合指数(需要側、内閣府試算値、後方3ヶ月移動平均)は、平成13年10月(速報値)季節調整済3ヶ月前比0.3%減の後、11月(速報値)は同0.9%増となった。
消費総合指数の作成方法:総務省「家計調査」から、GDPの個人消費には含まれない「仕送り金」、「修繕費」や、振れが大きい高額消費である「自動車等購入」などを除外した後、世帯数を乗ずるなどしてマクロの消費ベースにする。これに、自動車、家賃、医療費について別途供給側の統計を用いて計算したものを加える。詳細は、ディスカッションペーパー (http://www5.cao.go.jp/keizai3/discussion-paper/menu.html)を参照。
家計調査の全世帯実質消費支出は、10月季節調整済前月比4.4%増の後、11月(速報値)は同0.2%減(前年同月比0.9%増)となった。
家計調査の全世帯実質消費支出(除く自動車、住居、仕送り金等)は、11月(速報値)は季節調整済前月比0.7%増(前年同月比0.7%増)となった。
経済産業省柊商業販売統計稗の小売業販売額は、11月(速報値)は季節調整済前月比1.5%増(前年同月比2.7%減)となった。また、百貨店販売額は、11月(速報値)は、前年同月比2.5%増(店舗調整後)(季節調整済前月比5.2%増(店舗調整前))となった。
チェーンストア販売額(日本チェーンストア協会調べ)は、11月は、前年同月比4.5%減(店舗調整後)(季節調整済前月比1.5%増(店舗調整前))となった。
乗用車(含軽)新車新規登録・届出台数は、11月は前年同月比2.1%減の後、12月(速報値)は同0.4%増となった。
家電販売額(日本電気大型店協会調べ)は、10月前年同月比10.1%減の後、11月は同7.9%減となった。
大手旅行業者13社取扱金額の11月は、前年同月比で国内旅行が0.5%増、海外旅行が同56.7%減となった。
厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、現金給与総額は、事業所規模5人以上では、10月前年同月比1.2%減の後、11月(速報値)は2.0%減(事業所規模30人以上では同1.2%減)となり、うちきまって支給する給与は、11月(速報値)同0.8%減(事業所規模30人以上では同0.2%増)となった。実質賃金は、事業所規模5人以上では、10月前年同月比0.4%減の後、11月(速報値)は同1.0%減(事業所規模30人以上では同0.1%減)となった。
 内閣府「消費動向調査」の消費者態度指数(季節調整済)は、6月前期差0.7ポイント上昇(改善)の後、9月同4.0ポイント低下(悪化)となった。
 家計調査の全世帯名目消費支出でみると、牛肉は11月(速報値)は前年同月比48.4%減となった(消費支出全体に占めるシェアは11月0.4%)。
 日本フードサービス協会「外食産業市場動向調査」によると、ファミリーレストラン(焼き肉)の売上高(既存店ベース)は、11月前年同月比38.1%減となった(本調査における同業態の店舗数が全体に占めるシェアは11月2.6%)。

<設備投資>
 平成13年7-9月期の設備投資を財務省「法人企業統計季報」(全規模全産業)でみると、季節調整済前期比で1.6%減(前年同期比0.5%増)となっており、うち製造業では同6.3%減(同2.7%減)、非製造業では同1.3%減(同2.4%増)となっている。
 法人企業統計季報で捕捉できない金融・保険業の設備投資を内閣府「法人企業動向調査」でみると、7-9月期(実績見込)は季節調整済前期比23.1%増(前年同期比37.9%増)となっている。
経済産業省「経済産業統計」により資本財出荷(除く輸送機械)をみると、季節調整済前月比で10月は2.1%減(前年同期比17.7%減)の後、11月は同0.3%減(同19.1%減)となっている。
日本銀行柊企業短期経済観測調査稗(13年12月調査)により設備投資の動向(ソフトウェアを除く)をみると、大企業の平成13年度設備投資計画は、製造業で前年度比4.4%減、非製造業で同7.9%減となっており、全産業では同6.5%減となった。また、中小企業では製造業で同16.3%減、非製造業で同5.5%減となっており、全産業では同8.4%減となった。
経済産業省「特定サービス産業動態統計」でみると、受注ソフトウェア売上高は、10月は前年同月比6.8%増の後、11月は9.5%増となっている。
機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前月比で9月は13.2%減(前年同月比11.8%減)の後、10月は同10.1%減(同26.6%減)となり、減少傾向にある。なお、10-12月期(見通し)の機械受注(船舶・電力除く民需)は、季節調整済前期比で0.5%減(前年同期比12.1%減)と見込まれている。
民間からの建設工事受注(50社、非住宅)は、季節調整済前月比で10月は6.3%増(前年同月比1.9%増)の後、11月は同6.2%減(同11.1%減)となっている。

<住宅建設>
国土交通省「建築着工統計」によると、新設住宅着工総戸数(季節調整済前期比)は、平成13年1-3月期は5.5%減、4-6月期は1.6%減、7-9月期は6.0%増、10月は3.0%減、11月は8.0%増となった。内訳をみると、公庫持家の着工(同)は、1-3月期は25.6%減、4-6月期は22.5%減、7-9月期は0.8%増、10月は15.0%減、11月は3.8%増となり、共同建分譲住宅の着工(同)は、1-3月期は12.3%減、4-6月期は1.5%減、7-9月期は25.9%増、10月は14.9%減、11月は13.0%増となった。また、新設住宅着工床面積(同)は、1-3月期は9.1%減、4-6月期は5.2%減、7-9月期は9.1%増、10月は4.0%減、11月は7.3%増となった。
住宅金融公庫を利用した持家の着工(全体の新設住宅着工の約15%)の先行指標である公庫への融資申込み戸数(個人向けマイホーム新築資金)は、平成12年度第2回募集(受付期間:8月7日~9月22日)に51,192戸(前年同回比42.1%減)となった後、第3回募集(受付期間:10月30日~12月22日)は35,486戸(同4.5%減)、第4回募集(受付期間:1月22日~3月23日)は33,375戸(同11.5%減)となり、低水準にとどまっている。また、平成13年度第1回募集(受付期間:4月23日~5月28日)は28,432戸、第2回募集(受付期間:7月16日~8月27日)は23,009戸、第3回募集(受付期間:9月17日~10月15日)は11,837戸、第4回募集(受付期間:11月15日~12月21日)は12,698戸となっている(平成13年度から受付回数が年4回から年6回になったため、単純に比較できない)。
 消費者の住宅取得マインドを示す指標のひとつである(社)日本リサーチ総合研究所「不動産購買態度指数」をみると、平成12年は、2月128、4月128、6月124、8月118、10月122、12月117、平成13年は、2月118、4月119、6月117、8月110、10月109となっている。

<公共投資>
平成13年度の国の一般会計予算(当初)をみると、公共事業関係費は前年度当初予算とほぼ同額の9.4兆円を確保した。平成13年度補正予算(11月)においては、当初予算に計上していた公共事業等予備費(3,000億円)については減額補正したものの、災害復旧等事業費(3,090億円)等を計上し、補正後の公共事業関係費は9.9兆円となっている。なお、12月24日に閣議決定した平成14年度予算案においては、公共投資について、規模を縮減しつつ、「予算編成の基本方針」の重点分野に重点化し、対前年度比10.7%減としている。
地方の予算についてみると、総務省がまとめた普通会計予算(9月補正後)ベースでは、普通建設事業費は、都道府県で前年度比5.7%減、政令指定都市で同9.5%減、両者を合わせると同6.2%減となっている。また、「日経地域情報」調査によれば、一般会計予算(当初)ベースの普通建設事業費は、都道府県で前年度比2.4%減、全市で同3.1%減、特別区で同6.8%減となっており、これらを単純合計すると前年度比2.7%減となる(骨格予算を編成した地方公共団体などを除く)。なお、平成14年度地方財政対策においては、国の歳出予算と歩を一にして徹底した見直しと重点的な配分を行い、投資的経費のうち地方単独事業費について対前年度比10.0%減としている。
公共機関からの1件500万円以上の建設工事受注額(建設工事受注動態統計調査)は、前年同月比で9月3.4%減の後、10月は4.5%減となった。同じく大手50社の建設工事受注額は、前年同月比で10月23.7%減の後、11月は26.4%減となった。また、公共工事請負金額(公共工事前払金保証統計)は、前年同月比で10月0.5%増の後、11月は5.8%減となった。

<輸出・輸入・国際収支>
通関輸出(数量ベース、季節調整値)は、前月比で平成13年10月2.4%増の後、11月は1.0%増(前年同月比11.4%減)となった。また、前期比で4-6月期6.2%減の後、7-9月期2.8%減(前年同期比12.9%減)となっている。日本自動車工業会「自動車輸出概況」によると、アメリカ向け乗用車輸出台数は、前年同月比で10月21.8%増の後、11月は9.7%増となった。
通関輸入(数量ベース、季節調整値)は、前月比で10月12.0%増の後、11月は3.4%減(前年同月比5.0%減)となった。また、前期比で4-6月期2.9%減の後、7-9月期4.0%減(前年同期比5.0%減)となっている。
貿易・サービス収支(季節調整値)の黒字は、10月は3,620億円、通関収支差(季節調整値)は、10月3,778億円の後、11月は5,698億円となった。

<生産・出荷・在庫>
平成13年11月の鉱工業生産指数(季節調整値、速報)は、その他工業や輸送機械等が減少したことから、前月比1.8%減となった。また、1-3月期で前期比3.7%減、4-6月期で同4.1%減、7-9月期で同4.3%減であった。
製造工業生産予測調査によると、前月比で12月は電気機械や輸送機械等により2.1%増の後、1月はその他工業や鉄鋼等により0.4%増になると見込まれている。
11月の鉱工業生産者製品在庫指数(季節調整値、速報)は、前月比1.5%減となった。また、11月の鉱工業生産者製品在庫率指数(季節調整値、速報)は113.9となっている。
10月の第3次産業活動指数(季節調整値・速報)は、運輸・通信業、サービス業等が減少した結果、前月比0.4%減となった。

<企業>
財務省「法人企業統計季報」によると、平成13年7-9月期の経常利益は全産業で前年同期比32.5%減、製造業は53.4%減、非製造業は15.0%減となった。
日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(12月調査)によると、平成13年度の経常利益は、全規模・全産業で上期は同17.6%の減益の後、下期には同19.6%の減益が見込まれており、通期でも同18.7%の減益を見込んでいる。
一方、業況判断について日本銀行「全国企業短期経済観測調査」(12月調査、業況水準について「良い」-「悪い」)をみると、全規模で製造業は4%ポイント悪化して△47%ポイント、非製造業は3%ポイント悪化して△34%ポイント、全産業では4%ポイント悪化して△40%ポイントとなった。

<倒産>
企業の倒産については、東京商工リサーチ「倒産月報」によると、11月の企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は1,813件(前年同月比15.7%増)、負債総額は18,736億円(同44.7%増)となっており、帝国データバンク「全国企業倒産集計」によると、企業倒産件数は1,851件(同10.0%増)、負債総額は18,821億円(同53.9%増)となっている。また、大型倒産(負債額10億円以上)は138件(同30.2%増)となっており、主な大型倒産としては、東証1部上場の損害保険会社の大成火災海上保険(負債4,131億円)、過去最大の製造業倒産となった東証1部上場の総合重機メーカーの新潟鐵工所(同2,270億円)など(東京商工リサーチ調べ)。

<雇用情勢>
総務省「労働力調査」によると、平成13年11月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0.1%ポイント上昇し5.5%となった。完全失業者数(季節調整値)は、前月差10万人増の370万人となった。求職理由別完全失業者数(原数値)は、非自発的な離職による者は、10月前年同月差16万人増の後、11月は29万人増となった。自発的離職による者は、10月同20万人増の後、11月は6万人増となった。
厚生労働省「職業安定業務統計」の新規求人数は、季節調整済前月比で10月3.5%増の後、11月は0.9%増となった(11月前年同月比7.1%減)。新規求人倍率(季節調整値)は10月0.87倍の後、11月0.92倍となった。有効求人倍率(季節調整値)は、10月0.55倍の後、11月0.53倍となった。
毎月勤労統計調査によると、所定外労働時間(製造業)は、事業所規模5人以上では10月季節調整済前月比1.9%減(前年同月比15.9%減)の後、11月は同3.0%減(同18.2%減)(速報値)となった。
毎月勤労統計調査によると、現金給与総額は、事業所規模5人以上では、10月前年同月比1.2%減の後、11月(速報値)は2.0%減(事業所規模30人以上では同1.2%減)となり、うちきまって支給する給与は、11月(速報値)同0.8%減(事業所規模30人以上では同0.2%増)となった。

<物価>
日本銀行「卸売物価指数」の輸出物価(円ベース)は、13年12月は前月比2.8%の上昇(前年同月比4.0%上昇)、10-12月平均の3ヶ月前比(7-9月平均対比、以下同じ)は0.5%の下落となった。輸入物価(円ベース)は、12月は前月比2.3%の上昇(前年同月比1.8%下落)、10-12月平均の3ヶ月前比は2.7%の下落となった。また、国内卸売物価は、12月は、前月比保合い(前年同月比1.4%下落)、3ヶ月前比は0.6%の下落となった。
日本銀行柊企業向けサービス価格指数稗の11月の企業向けサービス価格指数は前年同月比1.2%の下落(前月比0.1%下落)となった。
総務省柊消費者物価指数(全国)稗の生鮮食品を除く総合は、11月は前年同月比0.8%の下落(季節調整済前月比保合い)、9-11月平均の前年同期比は0.8%の下落となった。一般サービスは、11月は前年同月比0.1%の下落、9-11月平均の前年同期比は保合いとなった。一般商品は、11月は前年同月比2.0%の下落、9-11月平均の前年同期比は1.8%の下落となった。また、柊消費者物価指数(東京都区部、中旬速報値)稗の生鮮食品を除く総合は、12月は前年同月比1.0%の下落(季節調整済前月比保合い)、10-12月平均の前年同期比は1.0%の下落となった。

<金融>
無担保コールオーバーナイトレートは、平成13年12月は、0.001%~0.002%で推移した。3ヶ月物ユーロ円TIBORは、12月は月中、0.08%台で推移したが、月末に0.10%台となった。10年物国債流通利回りは、12月は、1.3%台で推移した。
東証株価指数(TOPIX)は、12月末には1,032ポイントとなった。日経平均株価は、12月末には10,542円となった。
広義流動性は、12月(速報)は前年同月比2.9%増となった。マネタリーベースは、日銀による潤沢な資金供給の継続を受けて、12月は前年同月比16.9%増となった。金融機関(全国銀行)の貸出(月中平均残高)は、12月(速報)は前年同月比4.3%減(貸出債権流動化・償却要因等調整後2.1%減)となった。11月のエクイティ市場での発行(国内市場発行分)は、転換社債が600億円となった。また、国内公募事業債の起債実績は、8,600億円(銀行起債は無し)となった。国内銀行の貸出約定平均金利(新規実行分)は、11月は前月比で短期は0.005%ポイント低下し、長期は0.257%ポイント低下したことから、総合では0.088%ポイント低下し1.628%となった。

<景気ウォッチャー調査>
内閣府の景気ウォッチャー調査の平成13年11月の現状判断DIは、前月を2.4ポイント上回り、29.6となった。先行き判断DIは、前月を1.1ポイント上回り、33.6となった。