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地域経済動向

平成12年4月24日

経済企画庁調査局


1.地域経済の概況

 最近の地域経済の動向を地域別にみると、以下のとおりである。

 北海道地域では、政策効果に加え、自律的回復に向けた動きも僅かながらみられており、景気は緩やかな改善が続いている。これは雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、新設住宅着工戸数で増加が続いており、また鉱工業生産が緩やかに増加しているからである。

 東北地域では、政策効果に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は年初の高い水準から減少しているものの、鉱工業生産は増加傾向にあるからである。

 関東地域では、政策効果やアジア経済の回復の影響に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は依然として厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産は緩やかに増加しており、大型小売販売額も持ち直しの兆しがみられるからである。

 北関東と南関東についてみると、北関東、南関東ともに、関東全体とほぼ同様の動きであることから、景気は緩やかな改善が続いている。

 東海地域では、政策効果に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、大型小売店販売額に持ち直しの兆しがみられ、鉱工業生産が増加傾向にあるからである。

 北陸地域では、政策効果に加え、自律的回復に向けた動きも僅かながらみられており、景気はこのところやや改善している。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数の増勢が鈍化しているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられるからである。

 近畿地域では、政策効果やアジア経済の回復の影響に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気はゆるやかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、大型小売店販売額に持ち直しの兆しがみられ、鉱工業生産に持ち直しの動きが続いているからである。

中国地域では、アジア経済の回復の影響もあって、自律的回復に向けた動きがやや広がっていることや政策効果から、景気は改善の動きが強まっている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産が堅調に推移し、また大型小売店販売額で力強さはないものの回復に向けた動きがみられるからである。

 四国地域では、政策効果やアジア経済の回復の影響に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は減少しているものの、鉱工業生産が緩やかに増加し、大型小売店販売額は力強さはないものの回復に向けた動きがみられるからである。

 九州地域では、アジア経済の回復の影響もあって、自律的回復に向けた動きがやや広がっていることや政策効果から、景気は改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は減少しているものの、鉱工業生産が増加傾向にあり、大型小売店販売額は力強さはないものの回復に向けた動きがみられるからである。

 沖縄地域では、景気は回復している。これは、主力の観光が引き続き高水準で推移し、スーパーの売上高は総じて底固く、乗用車新規登録・届出台数は堅調に推移し、また、雇用情勢は厳しい状況ながらやや改善しているからである。

 前回調査との比較において、各地域の最近の経済動向を総合すると、以下のとおりである。

 鉱工業生産をみると、中国は、引き続き化学、鉄鋼、電気機械が牽引していることから「堅調」に推移し、東北は、電気機械が高操業を持続し、東海は、電気機械、窯業・土石の牽引と自動車の輸出増から、前回同様「増加傾向」とした。九州は、電気機械や一般機械が牽引し、「緩やかな増加」から「増加傾向」となった。北海道は、電気機械、輸送機械が牽引し「持ち直しの動き」から「緩やかな増加」となった。その他の地域では、前回同様「緩やかな増加」または「持ち直しの動き」とした。

 個人消費をみると、大型小売店販売額は、百貨店を中心に各地域で減少幅が縮小または増加に転じた。前回調査において「足踏み状態」にあった中国、四国、九州では、2月の百貨店販売額が増加に転じる等「力強さはないものの、回復に向けた動き」がみられ、また、前回調査において「低調」だった関東、東海、近畿で「持ち直しの兆し」がみられ、その他の地域でも減少幅が縮小した。

 乗用車新規登録・届出台数は、普通車、軽乗用車の増加から、全ての地域で増加した。

 建設活動をみると、公共工事は、第二次補正予算等の効果もみられるが、前年高水準の反動から、直近では多くの地域で着工が減少しており、4~2月累計でも沖縄以外で減少となっている。住宅建設は、多くの地域で持家が減少しているが、北海道、関東では分譲の増加から全体でも「増加」している。沖縄は「大幅に増加」し、北陸では「増勢が鈍化」し、その他の地域では「減少」している。

 雇用情勢をみると、沖縄は厳しい状況ながらやや改善しており、その他では、有効求人倍率が緩やかに上昇している地域もあるが、依然として「厳しい状況」が続いている。

 企業倒産をみると、全ての地域で増加している。

 地域別にいえば、前回調査において「回復傾向にある」としていた沖縄は、好調な観光、底固い個人消費に加え、雇用状況がやや改善していることから、回復の程度が定着したとして「回復している」となった。また、前回「緩やかな改善が続いている」としていた九州は、鉱工業生産が増加傾向にあり、大型小売店販売額も力強さはないものの回復に向けた動きがみられることから「改善が続いている」となった。前回「このところやや改善している」としていた近畿でも、大型小売店販売額に持ち直しの兆しがみられること等から「緩やかな改善が続いている」となった。その他の地域では、前回同様、中国が「改善の動きが強まっている」、東北、東海が「改善が続いている」、北海道、関東、四国が「緩やかな改善が続いている」、北陸が「このところやや改善している」となっている。

 以上にみた最近の地域経済動向の特色をまとめると、

 第一に、生産は、前回調査に引き続き情報通信関連製品の旺盛な需要やアジア経済の回復の好影響がみられたことに加え、輸送機械の増加や、設備投資関連業種の一部にも動きがみられる。

 第二に、大型小売店販売額をみると、大都市圏及び西日本の百貨店販売額を中心として改善している。

 第三に、引き続き生産が増加している東北、東海、及び生産の増加に加え、大型小売店販売額が力強さはないものの回復に向けた動きを示している中国、九州では、景況はその他の地域を上回っている。

 更に、改善内容の自律性についてみると、

 特定業種が牽引し生産が増加している東北、東海、及び大型小売店販売額が改善している関東、近畿、四国では、自律的回復に向けた動きが徐々に現れていると言え、生産における改善業種が広がり、大型小売店販売額も改善している中国、九州では、自律的回復に向けた動きがやや広がっていると言える。北海道、北陸でも、生産にある程度の改善がみられ、自律的回復に向けた動きが僅かに現れていると言える。


2.地域経済の動向

(1)北海道

 北海道地域では、政策効果等に加え、自律的回復に向けた動きも僅かながらみられており、景気は緩やかな改善が続いている。これは雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、新設住宅着工戸数で増加が続いており、また鉱工業生産が緩やかに増加しているからである。

○ 第一次産業の動きをみると、生乳生産(前年同月比)は、ウェイトの高い乳製品向けで増加傾向にあること等から、1月2.5%増、2月6.1%増と増加傾向にある。水産業(主要10港、前年同月比)では、2月はすけとうだら、ほっけの減少等から、水揚量が15.9%減、金額でも25.1%減となった。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月0.6%増、2月3.5%増となり、緩やかに増加している。

 主要業種の生産動向をみると、食料品・たばこは、ビール、発泡酒が堅調に推移していることから、全体でも底固い動きとなっている。パルプ・紙は、段ボール原紙はやや水準を下げているものの、印刷用紙等の増加により、全体では底固い動きとなっている。窯業・土石は、力強さはないものの、やや増加している。電気機械は、1月は減少したものの、2月はパソコン関連部品が引き続き堅調であることに加え、無線通信装置が増加したことから、大幅増となった。輸送機械では、自動車部品がフル生産となっていることから、増加傾向が続いている。

○ 観光では、来道客数(前年同月比)は、1月0.4%増、2月4.8%増と増加傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月5.0%減、2月3.1%減と減少幅が縮小している。業態別にみると、百貨店では、身の回り品や婦人服に動きがみられたこと等から、1月2.4%減、2月はそれに加えて催事の奏効もあって、0.2%減となり、持ち直しの兆しがみられる。スーパーでは、ほとんどの商品で前年を下回る動きが続き、1月7.0%減、2月5.3%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1月2.6%減、2月3.8%減とこのところ減少が続いている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、1月0.3%減の後、2月は軽乗用車が二ケタ増となったことや普通車も引き続き増加していることから、4.2%増となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、地方で大幅な減少が続いたこと等から、1月39.4%減、2月12.9%減となった結果、4~2月累計では4.9%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月22.4%増、2月は持家が減少に転じたものの、分譲の大幅増が続いていることから、11.8%増となり、増加が続いている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、1月0.48、2月0.44と、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月35.2%増、2月47.2%増となった。

(2)東北

 東北地域では、政策効果に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は年初の高い水準から減少しているものの、鉱工業生産は増加傾向にあるからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月1.3%増、2月1.8%増と増加傾向にある。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、1月6.6%増、2月3.5%増と、パソコンや携帯電話関連、電子部品等が高操業を持続している。食料品・たばこは、冷凍水産食品等の増減から1月18.3%減、2月10.2%増と一進一退の動きとなっている。一般機械は、1月が金型等の減少から、2月が産業用ロボット等の減少からそれぞれ減少したが、月によって生産のばらつきが大きく、全体では一進一退の動きとなっている。繊維は減少傾向にあり、窯業・土石はファインセラミックス等の増加から増加傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月3.7%減、2月はうるう年により営業日数が増加したことから2.5%減と、減少幅が縮小している。業態別にみると、百貨店は、1月が初売りや冬物衣料のクリアランスセールの効果もみられたが、後半は振るわず1.2%減、2月は春物衣料の不振等から2.0%減となったものの、身の回り品等に動きがみられ、持ち直しの兆しがみられる。スーパーは、生鮮食料品の値下がりや衣料品等の不振から、1月4.9%減、2月2.8%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1月1.9%減、2月2.6%減と減少した。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、普通車が新型車効果から増加し、軽乗用車も前年高水準を上回っており、1月5.1%増、2月5.4%増と、このところ増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、前年高水準の反動から国、地方とも減少し、1月34.3%減、2月33.0%減となった結果、4~2月累計では14.3%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月が持家、分譲の増加から11.3%増の後、2月は分譲が引き続き増加したものの、持家の減少から2.6%減と、年初の高い水準から減少している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.52.1月0.57、2月0.55となり、このところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月53.9%増、2月71.6%増となった。

(3)関東

 関東地域では、政策効果やアジア経済の回復の影響に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は依然として厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産は緩やかに増加しており、大型小売販売額も持ち直しの兆しがみられるからである。

 北関東と南関東についてみると、北関東、南関東ともに、関東全体とほぼ同様の動きであることから、景気は緩やかな改善が続いている。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月0.5%増、2月2.5%増と緩やかに増加している。

 主要業種の生産動向をみると、最もウェイトの高い電気機械は、パソコン、携帯電話、関連部品等の増産により、堅調に推移している。一般機械は、半導体製造装置等が増加しており、全体としてはこのところ持ち直しの動きがみられる。輸送機械については、新モデルの生産やアジア向け輸出の増加等から、持ち直しの動きがみられる。化学については、アジア向け輸出の増加を映じて汎用樹脂の生産が持ち直していることもあり、全体でも持ち直している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、うるう年による営業日数の増加に加え、クリアランスセールに動きがみられたこと等から、1月3.7%減、2月0.9%減と持ち直しの兆しがみられる。業態別にみると、百貨店では、婦人服を中心に冬物のクリアランスセールや春物衣料に動きがみられるほか、建装需要から家具等が増加となり、1月0.2%増、2月1.5%増と力強さはないものの回復に向けた動きがみられる。スーパーについては、生鮮野菜の値下がり等から、主力の飲食料品のほか、全てで減少となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1月2.4%減、2月3.1%減となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、1月2.6%増、2月3.0%増となっており、小型車が低調に推移しているものの、普通車や軽乗用車がこのところ持ち直していることから、全体として緩やかに増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月10.4%増の後、2月4.9%減となった結果、4~2月累計では3.5%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月23.5%増、2月12.3%増と、増加している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.49、1月0.51、2月0.53と、このところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月54.3%増、2月35.3%増となった。

(3-2)北関東

○ 鉱工業生産は、総じてみれば緩やかに増加している。主要業種の生産動向をみると、電気機械は堅調に推移しており、一般機械や輸送機械も持ち直しの動きがみられる。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月5.7%減、2月2.5%減と減少幅は縮小している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、1月3.9%増、2月3.6%増と、このところ増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月15.8%増の後、2月20.1%減となった結果、4~2月累計では4.7%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月18.5%増となったものの、2月0.2%増と、年初の高い水準から増勢が鈍化している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.70、1月0.74、2月0.75と、このところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月78.0%増、2月51.1%増となった。

(3-3)南関東

○ 鉱工業生産は、総じてみれば緩やかに増加している。主要業種の生産動向をみると、電気機械は堅調に推移し、化学は持ち直しており、一般機械は持ち直しの動きがみられるものの、輸送機械は一進一退の動きとなっている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月3.2%減、2月0.5%減と、持ち直しの兆しがみられる。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、1月2.2%増、2月2.8%増と、このところ増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月7.9%増、2月5.8%増となった結果、4~2月累計では2.9%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月24.5%増、2月15.4%増と、このところ好調に推移しているマンション着工等により増加している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.44、1月0.45、2月0.46と、このところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月49.8%増、2月32.4%増となった。

(4)東海

 東海地域では、政策効果に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、大型小売店販売額に持ち直しの兆しがみられ、鉱工業生産が増加傾向にあるからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月0.3%増、2月2.9%増と増加傾向にある。

 主要業種の生産動向をみると、自動車は、輸出が増加していることや新型車投入効果から緩やかな増加傾向にある。一般機械は、金属工作機械が内需の一部に動きがみられるものの、外需が低迷していることから低調である。電気機械は、半導体集積回路が好調に推移し、電子計算機・同関連装置がやや増加したこと等から、全体でも増加傾向にある。窯業・土石では、陶磁器が低調なものの、ファインセラミックスが情報通信機器向けや輸出向けを中心に好調なことから、全体で増加傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月6.6%減、2月2.4%減と減少幅が縮小し、直近も含め、持ち直しの兆しがみられる。業態別にみると、百貨店は1月に衣料品が冬物クリアランスセールで動きがみられたものの、気温が高めに推移したことから総じて振るわず2.3%減、2月は飲食料品に動きがみられたことから1.3%減となり、持ち直しの兆しがみられる。なお、直近では、新規参入店が活況を呈している。スーパーでは、生鮮野菜・果物の値下がり等から、1月8.8%減、2月3.1%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1月1.8%減、2月1.4%減と前年を下回った。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、小型車が前年を下回ったものの、普通車、軽乗用車が前年を上回ったことから1月5.5%増、2月6.6%増とこのところ増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月1.5%増、2月17.6%増となった結果、4~2月累計では8.5%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月16.5%増の後、2月5.9%減となり、年初の高い水準から減少している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.64、1月0.66、2月0.67と、このところ緩やかな上昇がみられるものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月8.8%増、2月63.5%増となった。

(5)北陸

 北陸地域では、政策効果に加え、自律的回復に向けた動きも僅かながらみられており、景気はこのところやや改善している。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数の増勢が鈍化しているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられるからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月1.0%減の後、2月3.0%増となり、持ち直しの動きがみられる。

 主要業種の生産動向をみると、金属製品では、アルミ建材はビル用が低迷しており、住宅用で増勢が鈍化していることから、全体で横ばい状況となっている。繊維では、主力の合繊織物は中国向け輸出が増加しているものの、内需は衣料、非衣料向けとも低迷していることから、低水準な生産が続いている。電気機械は、電子部品が携帯電話用、パソコン用ともに好調であり、家電、自動車向けも増加していること等から増加傾向となっている。一般機械は、繊維機械は引き続き低操業であり、建設機械も全体では横ばい状況であるものの、工作機械に持ち直しの兆しがあり、半導体製造装置で動きがみられたため、2月は増加している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月3.5%減、2月1.3%減と減少幅が縮小している。業態別にみると、百貨店は1月に冬物衣料のクリアランスセールで動きがみられたことから、1.7%増となった後、2月は前年の特別セールの反動から、3.7%減となった。スーパーでは生鮮野菜・果物の値下がり等から減少したが、寒の戻りで冬物衣料に動きがみられたため、1月6.1%減の後、2月0.2%増となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、小型車が前年を下回ったものの、普通車、軽乗用車が前年を上回ったことから1月2.2%増、2月3.6%増と、このところ増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月35.2%減、2月18.5%減となった結果、4~2月累計では6.4%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月6.5%増、2月1.2%増と増勢が鈍化している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.68、1月0.75、2月0.76と、このところ緩やかな上昇がみられるものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月36.4%増、2月13.0%増となった。

(6)近畿

近畿地域では、政策効果やアジア経済の回復の影響に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気はゆるやかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、大型小売店販売額に持ち直しの兆しがみられ、鉱工業生産に持ち直しの動きが続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月1.2%減の後、2月4.5%増となり、持ち直しの動きが続いている。

主要業種の生産動向をみると、電気機械は、1月2.7%減の後、2月9.0%増と、アジア向け輸出や携帯電話等情報通信関連の需要が好調なことから増加した。一般機械は、1月3.1%増、2月9.1%増と、アジア向け輸出が増加していること等から増加している。化学は、1月2.5%減、2月1.4%減となった。金属製品は、1月10.3%減の後、2月5.1%増となり、基調としては一進一退の状況が続いている。繊維は、引き続き減少傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、うるう年による営業日数の増加もあり、1月5.2%減、2月0.8%減と持ち直しの兆しがみられる。業態別にみると、百貨店では、一部店舗の閉店セールにより1月0.9%減と大幅に減少幅が縮小した後、衣料品等の堅調により2月0.9%増と力強さはないものの回復に向けた動きがみられる。スーパーでは、生鮮食品の相場安や食器類の売上げの低迷により、1月8.5%減、2月2.2%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1月4.9%減、2月4.3%減となり、前年を下回る動きとなっている。

乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、普通車、軽乗用車ともに増加したことから、1月5.9%増、2月4.7%増とこのところ増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月28.1%減、2月40.6%減となった結果、4~2月累計では12.6%減となった。

新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月22.5%増の後、2月は持家及び分譲が減少したこと等から3.8%減となり、年初の高い水準から減少している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.41、1月0.43、2月0.44とこのところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月67.2%増、2月53.5%増となった。

(7)中国                    

 中国地域では、アジア経済の回復の影響もあって、自律的回復に向けた動きがやや広がっていることや政策効果から、景気は改善の動きが強まっている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産が堅調に推移し、また大型小売店販売額で力強さはないものの回復に向けた動きがみられるからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月0.8%減、2月0.4%増とおおむね横ばいとなり、これまでの増勢にやや一服感もみられるが、総じてみれば、アジア向け輸出の増加等を背景として、堅調に推移している。

 主要業種の生産動向をみると、化学は、アジア向け輸出が増加していることに加え、国内向けも持ち直してきていることから、堅調に推移している。自動車は、新型車の生産やアジア向け輸出の増加等から、底固い動きとなっている。一般機械は、総じてみれば、低水準横ばいで推移している。鉄鋼は、アジア向け輸出の増加等を背景に堅調に推移している。電気機械は、パソコン関連が引き続き好調に推移していること等から、高水準な生産が続いている。繊維は引き続き低調である。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月3.5%減の後、2月1.2%増と増加に転じ、力強さはないものの、回復に向けた動きがみられる。業態別にみると、百貨店は、1月0.2%増とほぼ前年並、2月は飲食料品、身の回り品、婦人服に動きがみられたことや、増床効果等もあって4.0%増となり、このところ回復へ向けた動きがみられる。スーパーは、1月6.0%減、2月は飲食料品等に動きがみられ、0.6%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1、2月ともに1.9%減とこのところ減少が続いている。 

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、1月は普通車の増加から、0.3%増、2月は軽乗用車も増加したことから5.1%増となり、このところ増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月38.1%減、2月は地方で増加したものの、国が引き続き減少となったことから、4.9%減となった。また、4~2月累計では14.3%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月17.2%増となった後、2月は分譲は増加したものの、持家、貸家が減少したことから、6.3%減となり、年初の高い水準から減少している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.63、1月0.67、2月0.69とこのところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月13.2%増、2月133.3%増となった。

(8)四国

 四国地域では、政策効果やアジア経済の回復の影響に加え、自律的回復に向けた動きが徐々に現れており、景気は緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は減少しているものの、鉱工業生産が緩やかに増加し、大型小売店販売額は力強さはないものの回復に向けた動きがみられるからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月3.5%減となったものの、2月2.9%増となり、基調として緩やかに増加している。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、パソコン・デジタル関連機器の旺盛な需要に加え、映像機器等の北米向け輸出も好調なことから、高操業を続けている。パルプ・紙は、パソコン関連向けや広告チラシ向けの需要の増加により堅調に推移している。化学は、1月は医薬品の西暦2000年問題による前倒し生産の反動により減少したものの、2月は大幅に増加しており、総じてみると輸出好調を背景に持ち直している。一般機械は、機種によりばらつきはあるものの、総じて低調に推移している。繊維は、受注低迷により、総じて低調に推移している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月3.6%減の後、2月はうるう年による営業日数の増加もあって0.5%増となり、力強さはないものの、回復に向けた動きがみられる。業態別にみると、百貨店は、1月0.9%減となった後、2月は気温が低めに推移したことから冬物衣料のクリアランスセールが好調だったことや、飲食料品に動きがみられたこと等から3.8%増となり、このところ回復へ向けた動きがみられる。スーパーは、1月5.3%減、2月は飲食料品に動きがみられたものの衣料品が振るわず1.4%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1月3.9%減の後、2月0.4%増とほぼ前年並で推移している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、1月2.2%減の後、2月は普通車の増加が続いていることに加え、軽乗用車も増加となったことから3.7%増となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月7.1%減、2月37.1%減となった結果、4~2月累計では18.2%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、1月は貸家の減少から1.3%減、2月は持家も減少となったことから9.6%減と減少している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.60、1月0.62、2月0.63とこのところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月7.7%減の後、2月9.4%増となった。

(9)九州

 九州地域では、アジア経済の回復の影響もあって、自律的回復に向けた動きがやや広がっていることや政策効果から、景気は改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は減少しているものの、鉱工業生産が増加傾向にあり、大型小売店販売額は力強さはないものの回復に向けた動きがみられるからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、1月1.6%増、2月2.2%増と増加傾向にある。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、主力の半導体集積回路は、高水準で増加が続いている。化学は、アジア向け輸出の増加を背景に持ち直している。一般機械は、半導体製造装置、産業用ロボットがアジア向け輸出を中心に増加していること等から、全体でも増加が続いている。輸送機械は、自動車では普通車の北米輸出向けが好調に推移していること等から持ち直しの動きがみられる。造船では大手・中堅は高操業を維持しているものの、中小では新規受注低迷から低操業が続いている。窯業・土石は、半導体関連のファインセラミックスを中心に増加傾向にある。鉄鋼は、アジア向け輸出を中心に堅調に推移している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、1月2.5%減の後、2月はうるう年による営業日の増加もあって1.8%増となり、力強さはないものの、回復に向けた動きがみられる。業態別にみると、百貨店は、1月0.8%減の後、2月は気温が低めに推移し、冬物衣料のクリアランスセールが好調に推移したこと等から3.7%増となり、このところ回復へ向けた動きがみられる。スーパーは、1月3.7%減の後、2月は飲食料品に動きがみられ0.4%増となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、1月2.1%減、2月1.9%減となり、このところ減少が続いている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、普通車の大幅な増加に加え、軽乗用車でも増加が続いたことから1月6.8%増、2月5.4%増と増加している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月5.7%増の後、地方で増加が続いたものの、国で減少となったことから2月は0.5%減となった結果、4~2月累計では1.0%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、分譲は増加が続いたものの、持家、貸家が減少していることから、1、2月ともに5.8%減と減少している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、12月0.42、1、2月はともに0.44とこのところ緩やかに上昇しているものの、依然として厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1月35.6%増、2月65.7%増となった。

(10)沖縄

 沖縄地域では、景気は回復している。これは、主力の観光が引き続き高水準で推移し、スーパーの売上高は総じて底固く、乗用車新規登録・届出台数は堅調に推移し、また、雇用情勢は厳しい状況ながらやや改善しているからである。

○ 観光では、入域客数(前年同月比)は、年初に西暦2000年問題の影響がみられたことから、1月は0.4%増と増勢が鈍化したものの、積極的な誘致活動の展開や、低価格旅行商品の流通等から、2月は13.6%増と大幅に増加し、いずれも1、2月としては過去最高となった。なお、3月も前年を上回る水準で推移している。また、客室稼働率は、1月はやや前年を下回ったが、2月は前年を上回る高水準の稼働率となった。

○ 個人消費をみると、那覇市内百貨店の売上高(前年同月比、沖縄銀行調べ)は、閉店した老舗百貨店の顧客取り込み等もあり、1月3.4%増、2月12.3%増と引き続き増加している。一方、スーパーの売上高(前年同月比、既存店ベース)は、新規出店増に伴う競合激化や衣料品を中心とした客単価の下落等から、1月6.8%減となった後、2月はうるう年により営業日数が増加したことや各種セールの効果から、2.1%増(日本銀行那覇支店調べ)となり、総じてみれば底固く推移している。なお、全店ベースでは1月1.8%減、2月8.5%増となった。家電製品の販売額は1月3.0%減、2月1.5%増となった。

乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、好調な軽乗用車に加え、主力の小型車も増加していることから、1月22.7%増、2月27.8%増と堅調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、1月が国、地方とも増加したことから47.4%増となった後、2月は前年高水準の反動から地方が減少し、全体では9.9 %減となった。この結果、4~2月累計では22.2%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、引き続き持家、貸家、分譲とも増加したことから1月45.5%増、2月46.0%増と、大幅に増加している。

○ 雇用情勢をみると、厳しい状況ながらやや改善している。有効求人倍率(季調値)は、12月0.23、1月0.28、2月0.27と、厳しい状況ながら、このところやや改善している。完全失業率は、1月7.3%、2月6.1%となり、約2年ぶりに6%台まで改善した。新規求人数は、引き続き広範な業種で増加している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、1、2月ともに前年をやや上回った。