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地域経済動向

平成11年12月20日

経済企画庁調査局


1.地域経済の概況

 最近の地域経済の動向を地域別にみると、以下のとおりである。

 北海道地域では、景気は政策効果等により、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、鉱工業生産が持ち直しの動きに足踏みがみられるものの、新設住宅着工戸数で増加が続いているからである。

 東北地域では、景気は政策効果等もあり、改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は水準を下げているものの、鉱工業生産は総じて増加傾向にあるからである。

 関東地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられ、新設住宅着工戸数が持ち直しているからである。

 北関東と南関東についてみると、北関東は新設住宅着工戸数が水準を下げているものの、大型小売店販売額は直近では足踏み状態にあるが改善の動きもみられたことから、南関東は関東全体とほぼ同様の動きであることから、ともに景気は緩やかな改善が続いている。

 東海地域では、景気は政策効果等もあり、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、大型小売店販売額が低調に推移しているものの、鉱工業生産、新設住宅着工戸数が持ち直しているからである。

 北陸地域では、景気は政策効果等もあり、このところやや改善している。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数が水準を下げているものの、鉱工業生産に持ち直しの兆しがみられ、公共工事着工総工事費が総じて増加しているからである。

 近畿地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、このところやや改善している。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、大型小売店販売額は低調な状況が続いているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられ、新設住宅着工戸数が持ち直しているからである。

 中国地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数が水準を下げているものの、大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられ、また鉱工業生産が総じて増加傾向となっているからである。

 四国地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられ、また大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられ、新設住宅着工戸数は持ち直しているからである。

 九州地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、緩やかな改善が続いている。これは、新設住宅着工戸数は水準を下げており、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産に総じてみれば持ち直しの動きがみられ、大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられるからである。

 沖縄地域では、景気は政策効果もあいまって回復傾向にある。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、主力の観光が高水準で推移し、スーパーの売上高は総じて底固く、乗用車新規登録・届出台数は堅調に推移し、また、新設住宅着工戸数は大幅に増加しているからである。

 前回調査との比較において、各地域の最近の経済動向を総合すると、以下のとおりである。

 鉱工業生産をみると、8月の大幅な増加の後、9、10月と減少した地域が多いが、稼働日数等の一時的要因による部分が大きいと考えられることから、前回に引き続き、「持ち直し」または「増加傾向」とした地域が多い。北海道は、これまでの「持ち直しの動き」に「足踏み」がみられ、一方、東海、九州は、「持ち直しの動き」がより明瞭となった。

 個人消費をみると、大型小売店販売額は、気温の低下、各種セールの効果等により、前回調査における九州に加え、中国、四国でも、「力強さはないものの改善の動き」がみられた。その他の地域は、前回調査に引き続いて、改善の動きに「足踏み」がみられるか、または、「低調」な推移となった。乗用車新規登録・届出台数は、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから、ほとんどの地域で減少している。

 建設活動をみると、公共工事は、ほとんどの地域で着工は低調に推移しており、4~10月累計では北陸、沖縄のみが増加となっている。住宅建設は、前回調査でほとんどの地域が「持ち直し」であったが、今回調査では、マンションが増加する一方で、持家が鈍化したことに伴い、北海道、沖縄は「増加」となり、関東、東海、近畿といった大都市圏と四国で「持ち直し」となったものの、東北、北陸、中国、九州といった地方圏では、「水準を下げている」。

 雇用情勢をみると、すべての地域で「厳しい状況」が続いている。

 企業倒産をみると、ほとんどの地域で減少している。

 地域別にいえば、前回調査において「このところやや改善している」とした、関東、東海、北陸、近畿、四国、九州のうち、関東は、鉱工業生産、住宅建設に引き続き持ち直しの動きがみられることから、東海、九州は、前回に比べ鉱工業生産の持ち直しの動きがより明瞭となったこと等から、また、四国は、大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられること等から、「景気は緩やかな改善が続いている」とした。北陸、近畿は、大きな変化がみられないことから、前回同様「景気はこのところやや改善している」とした。

 前回「緩やかな改善が続いている」とした北海道、中国について、中国は、鉱工業生産が総じて増加傾向にあり、大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられることから、「景気は改善が続いている」とした。北海道は、鉱工業生産に足踏みがみられるものの、住宅建設が増加傾向にあることから、前回同様「景気は緩やかな改善が続いている」とした。

 東北、沖縄は、それぞれ前回同様「景気は改善が続いている」、「景気は回復傾向にある」とした。

 以上にみた最近の地域経済動向の特色をまとめると、第一に、各地域を総じてみて、景気は、厳しい状況をなお脱していないが、緩やかな改善傾向の定着が認められた。第二に、前回調査では、鉱工業生産の伸びが各地域における景気改善の主たる要因であったが、今回調査では、西日本においては個人消費の改善を要因とする地域もみられた。第三に、鉱工業生産については、多くの地域で判断を据え置いたなかにあって、前回調査に引き続き、パソコン、携帯電話関連の電子機器・部品の生産の増加及び西日本を中心としてアジア向け輸出の増加に関連した改善の動きが強くみられた。また、第四に、住宅建設については、持家からマンションへ増加要因が入れ替わったことに伴い、地方圏で住宅建設の寄与が低下する地域もみられた。


2.地域経済の動向

(1)北海道

 北海道地域では、景気は政策効果等により、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、鉱工業生産が持ち直しの動きに足踏みがみられるものの、新設住宅着工戸数で増加が続いているからである。

○ 第一次産業の動きをみると、農業では、水稲の作況指数は「やや良」となったものの、一等米比率は前年を下回った。生乳生産(前年同月比)は、9月0.1%増、10月0.3%増と前年をやや上回っている。水産業(主要10港、前年同月比)では、10月は水揚量が5.2%減、金額でも2.5%減となった。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月0.2%増の後、10月2.8%減となり、持ち直しの動きに足踏みがみられる。

 主要業種の生産動向をみると、食料品・たばこは、ビール、発泡酒の生産に一服感がみられ、10月は減少となった。パルプ・紙は、情報用紙の増加等により、前年をやや上回る動きとなっている。窯業・土石は、公共工事関連の需要がやや減少していることから、減少基調となっている。電気機械は、無線通信装置の減少により、全体でも減少となっている。金属製品では、鉄骨の減少等から、このところ減少が続いている。

○ 観光では、来道客数(前年同月比)は、9月0.6%増、10月7.8%増となり、増加傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月0.8%減、10月1.0%減となり、改善の動きがみられたものの、直近では足踏み状態にある。業態別にみると、百貨店では、9月は残暑の影響で主力の衣料品の動きが鈍く、3.2%減となった後、10月はセールの効果等から2.0%減となり、減少幅が縮小している。なお、直近では、気温が高めに推移したことから冬物衣料の動きが鈍く、低調に推移している。スーパーでは、9月1.2%増の後、10月0.1%減とほぼ前年並となり、セールの効果等から改善の動きがみられたものの、直近では足踏み状態にある。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月1.3%増、10月0.4%増となり、前年を上回る動きが続いている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月1.2%増の後、10月は普通車が前年をやや上回ったものの、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから、全体でも7.7%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、国、道で減少が続いたこと等から、9月7.9%減、10月35.3%減となった結果、4~10月累計では4.4%減となった。なお、1~10月累計では4.4%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、9月3.4%増の後、10月は持家が減少したものの、貸家が増加となったことや大幅増の続いている分譲の増加幅が拡大したことから、20.4%増となり、増加が続いている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9、10月ともに0.40と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月11.0%減、10月6.3%減となった。

(2)東北

 東北地域では、景気は政策効果等もあり、改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数は水準を下げているものの、鉱工業生産は総じて増加傾向にあるからである。

○ 第一次産業では、水稲の作柄(10月15日現在)は「やや良」となった。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月1.0%減、10月1.7%減となっており、このところ増勢はやや鈍化しているものの、総じて増加傾向にある。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、9月4.5%減の後、10月4.4%増とパソコンや携帯電話関連、ゲーム機用電子部品等が高操業を持続している。食料品・たばこは、冷凍水産食品等の増減から9月8.0%増、10月20.3%減と一進一退の動きとなっている。一般機械は金型やパルプ・製紙機械等の増加から全体でも増加となった。繊維は9、10月とも減少した。輸送機械はこのところ減少している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月0.9%減、10月2.1%減と足踏み状態にある。業態別にみると、百貨店は、残暑の影響から夏物関連商品に動きがみられたものの、秋・冬物衣料が振るわず、9月0.8%減、10月3.6%減となった。スーパーは、飲食料品に動きがみられたものの9月は0.9%減、10月はセール効果もみられたが1.2%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月2.8%増、10月2.6%増と引き続き堅調に推移している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月7.4%増の後、10月は登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから9.5%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、国、地方とも減少し、9月28.7%減、10月16.7%減となった結果、4~10月累計では11.3%減となった。なお、1~10月累計では2.0%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、9月は貸家の減少から2.7%減、10月は分譲が大幅増となったものの、持家が減少に転じたことから6.8%減となり、水準を下げている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9、10月とも0.50と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月13.1%減、10月11.3%減となった。

(3)関東

 関東地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられ、新設住宅着工戸数が持ち直しているからである。

 北関東と南関東についてみると、北関東は新設住宅着工戸数が水準を下げているものの、大型小売店販売額は直近では足踏み状態にあるが改善の動きもみられたことから、南関東は関東全体とほぼ同様の動きであることから、ともに景気は緩やかな改善が続いている。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月0.5%減、10月3.0%減となったものの、総じてみれば持ち直しの動きがみられる。

 主要業種の生産動向をみると、最もウェイトの高い電気機械は、パソコン、携帯電話、関連部品等の増産により、堅調に推移している。一般機械は、半導体製造装置等は増加しているものの、全体としては持ち直しの動きに足踏みがみられる。輸送機械については、持ち直しの兆しがみられた後、10月は、普通及び小型乗用車についてモデルチェンジ前の生産調整が行われたこと等から、減少となった。化学については、アジア向け輸出の増加を映じて汎用樹脂の生産が持ち直していること等もあり、全体でも底固く推移している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月3.4%減、10月1.7%減と減少幅が縮小し、10月の気温低下やセール等の効果から改善の動きがみられたものの、直近では足踏み状態にある。業態別にみると、百貨店では、10月中旬以降の気温の低下により、秋・冬物衣料や身の回り品等に動きがみられ、減少幅は縮小した。品目別では、音響機器の大口需要があった家電が増加となった以外は、減少となった。スーパーについては、主力の飲食料品等が減少となったものの、暖房用を中心に家電や家具等が増加となり、セール等の効果もあり、減少幅は縮小した。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月3.3%増、10月1.0%増と底固く推移している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月0.1%増の後、10月は普通車が増加したものの、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから、全体でも8.6%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月14.0%減、10月19.9%減となった結果、4~10月累計では5.5%減となった。なお、1~10月累計では0.7%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、マンション着工が好調なことから、9月12.0%増、10月2.6%増となり、持ち直している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.47、10月0.48と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月4.9%減、10月23.9%減となった。

(3-2)北関東

○ 鉱工業生産は、基調としては持ち直しの動きがみられる。主要業種の生産動向をみると、電気機械は堅調に推移しているものの、輸送機械は持ち直しの動きに足踏みがみられ、一般機械は横ばい圏内で推移している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月5.5%減、10月2.3%減と減少幅が縮小し、10月の気温低下やセール等の効果から改善の動きがみられたものの、直近では足踏み状態にある。なお、スーパーの新規出店効果があり、店舗調整前では増加が続いている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月4.2%増の後、10月4.0%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月12.4%減、10月5.9%減となった結果、4~10月累計では5.5%減となった。なお、1~10月累計では9.6%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、9月5.1%増となった後、10月は主に持家の着工が減少となったことから7.8%減となり、水準を下げている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9、10月ともに0.68と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月8.3%減、10月32.2%減となった。

(3-3)南関東

○ 鉱工業生産は、基調としては持ち直しの動きがみられる。主要業種の生産動向をみると、電気機械は堅調に、化学は底固く推移しているものの、一般機械は持ち直しの動きに足踏みがみられ、輸送機械は持ち直しの兆しがみられた後減少となった。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月2.9%減、10月1.6%減と減少幅が縮小し、10月の気温低下やセール等の効果から改善の動きがみられたものの、直近では足踏み状態にある。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月1.1%減、10月8.4%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月15.0%減の後、10月27.3%減となった結果、4~10月累計では5.5%減となった。なお、1~10月累計でも3.6%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、マンション着工が好調なことから、9月13.9%増、10月5.5%増と増加が続いている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.41、10月0.42と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月7.2%減、10月22.4%減となった。

(4)東海

 東海地域では、景気は政策効果等もあり、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、大型小売店販売額が低調に推移しているものの、鉱工業生産、新設住宅着工戸数が持ち直しているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月1.0%減、10月は稼働日が少なかった影響もあり3.5%減となったものの、持ち直している。

 主要業種の生産動向をみると、自動車は、輸出が増加していることや新型車投入効果から持ち直している。一般機械は、金属工作機械が受注の低迷により低操業であること等から低調である。電気機械は、半導体集積回路が堅調に推移し、電子計算機・同関連装置がやや増加したこと等から、全体でも増加している。窯業・土石では、陶磁器が低調なものの、ファインセラミックスが輸出向けを中心に堅調なことから、全体で増加傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月4.6%減の後、10月はプロ野球優勝セールの効果等により0.1%減と一時的に改善したが、基調としては低調に推移している。業態別にみると、百貨店では9月2.8%減の後、10月は紳士服、婦人服、子供服、身の回り品等で前年を上回ったことから4.4%増となった。スーパーでは、9月5.7%減の後、10月は衣料品で減少幅が縮小したものの、ほとんどの品目で前年割れが続いていることから3.1%減となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月1.5%増、10月1.6%増と前年を上回った。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月1.8%増の後、10月は普通車が増加したものの、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから4.1%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月16.4%減、10月38.3%減となった結果、4~10月累計では13.9%減となった。なお、1~10月累計では0.4%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、9月には持家に加え分譲が大幅に増加したことから14.7%増となった後、10月0.8%減となったものの基調としては持ち直している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.61、10月0.63と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月17.7%減、10月8.8%減となった。

(5)北陸

 北陸地域では、景気は政策効果等もあり、このところやや改善している。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数が水準を下げているものの、鉱工業生産に持ち直しの兆しがみられ、公共工事着工総工事費が総じて増加しているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月1.2%減、10月1.1%減となっているものの、持ち直しの兆しがみられる。

 主要業種の生産動向をみると、金属製品では、アルミ建材はビル用が低迷しているものの、住宅用で増加していることから、全体でも持ち直しの兆しがみられる。繊維では、主力の合繊織物は在庫調整に進展がみられ、中国向け輸出が増加しているものの、内需は衣料、非衣料向けとも低迷していることから、低水準な生産が続いている。一方、染色加工は在庫調整の進展から、持ち直しつつある。電気機械は、電子部品が携帯電話用、パソコン用ともに堅調に推移する等総じて高水準な生産が続いている。一般機械は、繊維機械、工作機械とも低操業を続けている。建設機械では、ブルドーザは減少傾向となっているものの、小型油圧ショベルは公共工事増加の効果等から持ち直している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月は残暑の影響で秋物衣料が不振であったこともあり5.4%減となった。10月は閉店セールやプロ野球優勝セールの効果等もあり0.4%減と改善の動きがみられたが、直近では冬物衣料の動きが鈍く、依然として足踏み状態にある。業態別にみると、百貨店では9月5.9%減の後、10月は身の回り品、婦人服、紳士服等に動きがみられ0.8%減となった。スーパーでは9月5.0%減の後、10月は身の回り品、婦人服等に動きがみられ0.1%減となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月1.3%減の後、10月は普通車が増加したものの、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから10.4%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、地方の増加により9月21.2%増、10月4.6%減となった結果、4~10月累計では4.6%増となった。なお、1~10月累計では15.3%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、9月に貸家、分譲の増加により17.6%増となり、10月は持家、貸家の減少により14.7%減となり、水準を下げている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.65、10月0.66と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月6.1%減、10月40.9%減となった。

(6)近畿

 近畿地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、このところやや改善している。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、大型小売店販売額は低調な状況が続いているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられ、新設住宅着工戸数が持ち直しているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月1.5%増の後、10月4.8%減となったものの、総じてみれば持ち直しの動きがみられる。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、9月0.6%減の後、10月2.1%増となり、アジア向け輸出とパソコン、携帯電話関連の需要が好調なことから増加傾向にある。一般機械は、国内民間設備投資が低迷していることから、9月1.1%減、10月12.8%減となったものの、アジア向け輸出が増加していることから、総じてみればその減少テンポは鈍化している。化学は、9月1.1%増の後、10月0.8%減、金属製品は、9月8.3%減、10月6.8%減となり、基調としては一進一退の状況が続いている。繊維は、引き続き減少傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月4.6%減、10月0.8%減と減少幅が縮小したが、基調としては低調な状況が続いている。業態別にみると、百貨店では、残暑の影響による秋物衣料の不振から、9月7.9%減となったが、10月は、気温の低下により衣料品に動きがみられたことから、2.6%減と減少幅が縮小した。スーパーでは、9月2.0%減の後、10月は、気温の低下に加え、一部店舗のセールにより衣料品を中心に動きがみられたことから、0.7%増となった。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月0.9%増、10月0.3%増となり、前年並の動きとなっている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月3.9%増の後、10月は、普通車が増加したものの、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから、5.1%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月29.5%増の後、10月35.0%減となった結果、4~10月累計では2.7%減となった。なお、1~10月累計では3.2%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、マンション着工が好調なことから、9月17.3%増、10月1.2%増となり、持ち直している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.39、10月0.40と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月18.1%減、10月14.0%減となった。

(7)中国

 中国地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いており、新設住宅着工戸数が水準を下げているものの、大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられ、また鉱工業生産が総じて増加傾向となっているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月3.0%減の後、10月1.4%増となり、アジア向け輸出の増加等を背景に総じて増加傾向となっている。

 主要業種の生産動向をみると、化学は、アジア向け輸出が増加していること等により堅調に推移している。自動車は、軽自動車ではやや水準が下がっているものの総じて底固く、また輸出向けも増加していることから、全体でも底固い動きとなっている。一般機械は、全体の基調としては低調に推移しているものの、10月は一部で持ち直してきていることを背景に大幅増となった。鉄鋼は、アジア向け輸出の増加を背景に総じて増加傾向にある。また、電気機械は、パソコン関連が好調に推移していること等から、高水準での生産が続いている。繊維は引き続き低調である。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月2.5%減の後、10月は前年並となり、力強さはないものの改善の動きがみられる。業態別にみ ると、百貨店は、9月1.1%減の後、10月0.9%増と一進一退の動きとなっており、増床の効果は引き続き弱い。スーパーは、セールの効果等により主力の飲食料品で減少幅が縮小していること等から、9月3.4%減、10月0.6%減となり、力強さはないものの改善の動きがみられる。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月3.2%増、10月1.5%増となり、堅調に推移している。 

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月8.0%増の後、10月は普通車が増加したものの、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから、全体でも1.3%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、国、地方ともに減少が続き、9月9.2%減、10月16.2%減となった結果、4~10月累 計では10.0%減となった。なお、1~10月累計では1.7%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、分譲は増加が続いているものの、9月は貸家の減少から1.5%減、10月は持家も減少となったことから5.4%減となり、水準を下げている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.62、10月0.63と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月21.8%減、10月8.8%減となった。

(8)四国

 四国地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、緩やかな改善が続いている。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産に持ち直しの動きがみられ、また大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられ、新設住宅着工戸数は持ち直しているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月2.3%減の後、10月0.6%増となり、持ち直しの動きがみられる。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、パソコン・デジタル関連機器の旺盛な需要に加え、映像機器等の北米向け輸出も依然として好調なことから、高操業を続けている。パルプ・紙は、国内需要に動きが出てきたものの、販売価格の引き上げを企図した生産調整を継続している。化学は、輸出好調を背景に持ち直してきている。一般機械は、機種によりばらつきはあるものの、アジア向け輸出の増加に加え、旺盛なパソコン需要を背景にベアリングが好調なこと等から、総じて増加している。繊維は、秋冬物衣料の受注が低調なことから、総じて低調に推移している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月1.6%減の後、10月は各種セールの効果もあって3.2%増と18か月振りの増加となり、力強さはないものの改善の動きがみられる。業態別にみると、百貨店は、9月5.7%減の後、一部店舗の増床セールに加え、秋冬物衣料品等に動きがみられたことから、10月7.2%増となった。スーパーは、プロ野球優勝セールが好調だったことから、9、10月ともに0.9%増と前年を上回った。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月1.0%増、10月1.6%増と前年を上回った。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月8.1%増となった後、10月は登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから17.7%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月28.2%減、10月26.4%減となった結果、4~10月累計では17.5%減となった。なお、1~10月累計でも7.5%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、持家の増加幅は縮小したものの、貸家、分譲の増加により、全体では9月8.1%増、10月12.1%増と持ち直している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.60、10月0.61と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月21.7%減、10月37.3%減となった。

(9)九州

 九州地域では、景気は政策効果に加え、アジア経済の回復等の影響で、緩やかな改善が続いている。これは、新設住宅着工戸数は水準を下げており、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、鉱工業生産に総じてみれば持ち直しの動きがみられ、大型小売店販売額に力強さはないものの改善の動きがみられるからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、9月0.4%増の後、10月は2.0%減となったものの、総じてみれば持ち直しの動きがみられる。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、主力の半導体集積回路では、数量、金額ともに前年増が続き、持ち直しの動きがみられる。化学は、アジア向け輸出の増加を背景に持ち直している。一般機械は、半導体製造装置は高水準で推移しているものの、全体では低調に推移している。輸送機械は、自動車では北米輸出向けは堅調に推移しているものの、内需が低調なことから前年割れが続いている。造船では大手・中堅は高操業を維持しているものの、中小では新規受注が低迷し、低操業が続いている。窯業・土石は、半導体関連のファインセラミックスは高水準で推移している。鉄鋼は、アジア向け輸出の増加を背景に持ち直している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、9月0.1%減の後、10月2.6%増と18か月振りの前年比増となり、力強さはないものの改善の動きがみられる。業態別にみると、百貨店は、9月4.8%減となった後、10月は中旬以降の冷え込みにより秋物衣料に動きがみられたこと等から0.5%減と前年水準に近づいた。スーパーは、プロ野球優勝セールが好調だったことから、9月3.6%増、10月5.2%増と増加が続いた。

 なお、コンビニエンス・ストア販売額(前年同月比)は、9月0.9%増、10月1.4%増と前年並に推移している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、9月6.5%増の後、10月は普通車が増加したものの、登録稼働日数が前年より少なかったことに加え、軽乗用車の規格改定効果が一巡したことから4.1%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月18.1%減、10月10.1%減となった結果、4~10月累計では6.2%減となった。なお、1~10月累計でも7.8%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、9月0.6%増となった後、10月は持家が減少に転じたこと等から17.9%減となり、水準を下げている。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9月0.41、10月0.42と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9月3.3%増、10月0.6%減となった。

(10)沖縄

 沖縄地域では、景気は政策効果もあいまって回復傾向にある。これは、雇用情勢は厳しい状況が続いているものの、主力の観光が高水準で推移し、スーパーの売上高は総じて底固く、乗用車新規登録・届出台数は堅調に推移し、また、新設住宅着工戸数は大幅に増加しているからである。

○ 観光では、入域客数(前年同月比)は、航空路線の増・開設効果や低価格旅行商品の流通、修学旅行客や各種全国大会開催に伴う団体客の増加から、9月6.3%増、10月25.3%増と、いずれも9、10月としては過去最高となった。直近も同様の動きとなっている。また、客室稼働率は、観光客の増加を背景に前年を上回る水準で推移している。

○ 個人消費をみると、那覇市内百貨店の売上高(前年同月比、沖縄銀行調べ)は、9月2.6%増、10月7.3%増となった。一方、スーパーの売上高(前年同月比、既存店ベース)は、9月は台風の影響や昨年旧盆が9月にずれ込んだ影響から7.3%減、10月も1.4%減(日本銀行那覇支店調べ)と前年を下回っているが、総じてみれば、食料品を中心に底固く推移している。なお、全店ベースでは9月5.6%減、10月9.7%増となった。家電製品の販売額は9月3.7%増、10月7.0%増となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、小型車が減少したものの、好調な軽乗用車に加え普通車も持ち直していることから、9月26.7%増、10月7.2%増と堅調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、9月は地方の増加から10.3%増、10月は地方が減少し7.0%減となった結果、4~10月累計では4.8%増となった。なお、1~10月累計では11.4%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、9月111.9%増、10月28.3%増と、持家の増加に加え、貸家、分譲とも大幅に増加した。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、9、10月とも0.22と厳しい状況が続いている。完全失業率は9月8.2%、10月8.8%と厳しい状況が続いている。なお、新規求人数は引き続き広範な業種で増加している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、9、10月とも前年を大幅に下回った。