内閣府ホーム  > 内閣府の政策  > 経済財政政策  > 月例経済報告関係資料  > 地域経済  > 地域経済動向(四半期)_過去資料  > 地域経済動向(平成11年2月)

地域経済動向

平成11年2月22日

経済企画庁調査局


1.地域経済の概況

最近の地域経済の動向を地域別にみると、以下のとおりである。

 北海道地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産が低水準横ばいで推移しており、需要面においては、大型小売店販売額、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移しているからである。

 東北地域では、景気は一部には明るさがみられるものの、依然として低迷している。これは、鉱工業生産が持ち直しの動きとなっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 関東地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産は減少傾向が緩やかになっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数で低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 東海地域では、景気は引き続き低迷している。これは、鉱工業生産が低水準横ばいで推移しており、需要面においては、大型小売店販売額、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 北陸地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産が減少傾向にあり、需要面においては、公共工事が増加しているものの、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 近畿地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産が低水準横ばいで推移しており、需要面においては、大型小売店販売額や乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 中国地域では、景気は引き続き低迷している。これは、鉱工業生産は持ち直しの動きとなっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 四国地域では、景気は引き続き低迷している。これは、鉱工業生産は減少傾向が緩やかになっているものの、需要面においては、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 九州地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産は減少傾向が緩やかになっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 沖縄地域では、景気に明るさがみられる。これは、雇用情勢が極めて厳しい状況にあるものの、一方で、主力の観光が高水準で推移し、スーパーの売上高は底固く乗用車新規登録・届出台数は堅調に推移しているからである。

各地域の最近の経済動向を総合すると、以下のとおりである。

 景気は、一部に改善を示す動きがみられ、変化の胎動も感じられるが、全国的には依然として、低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。

 鉱工業生産をみると、東北、中国で持ち直しの動きがあり、北海道、東海、近畿は低水準横ばいで推移し、関東、四国、九州は減少傾向が緩やかになってきており、北陸は減少傾向にある。

 個人消費をみると、沖縄で一部堅調な動きがみられるが、その他の地域では、大手スーパーの特別セールにおいて売上増加がみられたものの、総じて低調に推移している。

 建設活動をみると、公共工事は、ほとんどの地域で着工の動きがこのところやや鈍くなっているものの、4~12月累計では、東北、東海、北陸、中国、沖縄が増加となった。住宅建設はすべての地域で低調に推移している。

 雇用情勢をみると、すべての地域で厳しい状況が続いている。

 企業倒産をみると、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、すべての地域で減少している。

 地域別にいえば、関東、北陸、九州では、前回と同様に「景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある」とした。北海道、近畿では、生産は低水準横ばいで推移しているものの、個人消費、住宅建設が低調に推移し、総じて「景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある」との感触にとどまっている。

 東北、東海、中国、四国は、「景気は低迷している」とした。これは、東海、中国、四国については前回から大きな変化はみられなかったからであり、東北については、生産に持ち直しの動きがあるからである。

 沖縄は、大きな変化はみられなかったことから、前回と同様に「景気に明るさがみられる」とした。


2.地域経済の動向

(1)北海道

北海道地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産が低水準横ばいで推移しており、需要面においては、大型小売店販売額、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移しているからである。

第一次産業の動きをみると、生乳生産(前年同月比)は、ウェイトの高い乳製品向けでこのところ増勢が鈍化していることなどから、11月0.2%増の後、12月は0.4%減と減少に転じた。水産業(主要10港、前年同月比)では、12月は、すけとうだら等の減少から、水揚量は24.4%減、金額では13.3%減となった。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、11月2.2%減の後、12月は4.1%増となり、低水準横ばいで推移している。

 主要業種の生産動向をみると、食料品・たばこは、ビール、清涼飲料水が定修終了により増加となったものの、全体では総じて低調に推移している。パルプ・紙は、減産の動きが強まり、このところ減少傾向にある。窯業・土石は、生コンクリート等が公共工事の発注増により増加していることから、持ち直しの動きがみられる。金属製品は、公共工事の発注増により橋りょうが増加したこと等から、12月は増加となった。

○ 観光では、来道客数(前年同月比)は、11月4.8%増、12月1.5%増と増加が続いているものの、単価の低下により、売上状況は依然として厳しい。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月0.7%増の後、12月3.7%減と再び減少に転じ、基調としては直近も含め、低調に推移している。業態別にみると、百貨店では11月2.9%減の後、12月はすべての商品で前年を下回り、7.5%減となった。スーパーでは11月は特別セールの効果により、4.2%増となり、12月も飲食料品で前年を上回ったことから、0.1%増とほぼ前年並みで推移したものの、直近では低調に推移している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、11月1.8%減、12月9.0%減と引き続き低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、国は増加傾向となっているものの、道、市町村の減少により、11月9.4%減、12月31.3%減となった。また、4~12月累計では1.0%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、11月24.8%減、12月34.9%減となり、引き続き低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11月0.39の後、12月は求職者数の減少などにより、0.45となった。

 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月20.8%減、12月20.0%減と減少傾向にある。

(2)東北

 東北地域では、景気は一部には明るさがみられるものの、依然として低迷している。これは、鉱工業生産が持ち直しの動きとなっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、主力の電気機械を中心に、特定品目の生産増が大きく寄与したことから、11月1.4%増、12月1.7%増と4ヶ月連続増加するなど、持ち直しの動きとなっている。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、ノート型パソコンや携帯電話・PHSの増産などから11月4.0%増、12月2.5%増となった。食料品・たばこは、11月3.2%減、12月0.2%増となった。一般機械は、11月3.3%減の後、12月はワープロや印刷機械の増加から6.7%増となった。繊維は低水準で推移している。

○ 個人消費をみると、気温が高めに推移したことから、季節商品の動きが鈍く、また、法人需要の低迷から、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月3.2%減、12月5.1%減と、低調に推移している。

 業態別にみると、百貨店は、身の回り品や飲食料品など一部に動きもみられたものの、11月3.1%減、12月3.3%減と低調に推移している。スーパーは、特別セールの効果などから、11月3.2%減と減少幅が縮小したが、12月は6.2%減と再び落ち込み、依然、低調に推移している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、軽乗用車が大幅に増加したことから、11月9.8%増となったが、12月は小型車や普通車の落ち込みが大きく、6.1%減となるなど、基調としては低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、11月は地方発注分が減少したことから10.5%減となったが、12月は地方が増加し、全体では3.8%増となった。この結果、4~12月累計で3.6%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、11月は分譲が大幅増となったものの、持家、貸家とも低調で全体では9.4%減となった。12月はいずれも減少したことから、21.2%減と引き続き低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、求人数が減少し求職者数が増加していることから、有効求人倍率(季調値)は、11月0.48、12月0.49と、厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月3.8%増、12月27.1%減となった。

(3)関東

 関東地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産は減少傾向が緩やかになっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数で低調に推移し、また、雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、11月3.4%減の後、12月0.4%増と減少傾向が緩やかになっているが、在庫については生産調整が進んでいるものの、依然過剰感が高い。

 主要業種の生産動向をみると、最もウェイトの高い電気機械は、パソコン、通信機器等で減少となり、全体でも減少となった。一般機械は企業の設備投資意欲の減退を反映して、引き続き減少傾向となっている。輸送機械については、軽自動車の規格改定に伴う生産増の反動等の理由により減少となっている。化学については、一進一退の動きとなっている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月1.1%減、12月4.0%減と、引き続き低調に推移している。業態別にみると、百貨店では身の回り品で増加となったものの、その他すべての品目で減少となり、減少傾向が続いている。スーパーについては、一部の大手スーパーによる特別セールの効果により、11月は6か月振りに増加となったものの、12月は主力の食料品で前年並みとなった以外は、ほとんどの品目で減少となり、全体でも減少となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、軽乗用車がこのところ大幅増となっているものの、全体では11月3.5%減、12月14.3%減と引き続き低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、国は増加傾向で推移しているものの、地方が減少となった結果、11月8.4%減、12月16.6%減となり、4~12月累計では7.6%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)については、11月12.6%減、12月1.4%減と低調に推移している。利用関係別にみると、持家はこのところ底を脱した感があるものの、貸家は引き続き減少傾向にあり、分譲は首都圏マンションが増加となった結果、7か月振りに増加となった。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11月0.47、12月0.47と、厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月16.9%減、12月38.3%減となった。

(4)東海東海地域では、景気は引き続き低迷している。これは、鉱工業生産が低水準横ばいで推移しており、需要面においては、大型小売店販売額、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、11月1.7%減の後、12月1.2%増となっているものの、基調としては低水準横ばいで推移している。

 主要業種の生産動向をみると、自動車では、普通・小型乗用車の国内販売が低迷していることに加え、輸出も減少していることから減少傾向にある。一般機械では、電動工具、建設機械などが低調なことに加え、金属工作機械が高水準ながらもやや操業を下げていることから、全体としては減少傾向にある。電気機械は、家電が持ち直しの動きとなっているものの、電子計算機・同関連装置が減少して

 おり、全体で横ばいになっている。窯業・土石は、陶磁器が低調なものの、ファインセラミックスが堅調なことから、全体で持ち直しの動きとなっている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月1.1%減、12月2.5%減と低調に推移している。業態別にみると、百貨店では衣料品が低調なことに加え、12月にはギフトの落ち込みにより、飲食料品も前年割れとなり、11月2.7%減、12月6.0%減となった。直近でも冬物衣料のクリアランスセールも含め、総じて低調である。スーパーでは特別セールの効果もあり、衣料品の減少幅が小さくなり、11月前年並み、12月0.8%増となった。

 直近では、衣料品や生活雑貨を中心に低調である。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、軽乗用車が大幅に増加し、11月前年並みとなったものの、12月には普通車、小型車の減少幅が拡大し、7.8%減となり、引き続き低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、11月に補正予算等の効果により、国、地方ともに増加となり、14.1%増の後、12月1.0%減となった結果、4~12月累計では9.8%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、貸家、分譲が低迷していることから、11月15.5%減、12月9.7%減と低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は11、12月ともに0.64と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月2.6%増、12月23.2%減となった。

(5)北陸北陸地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産が減少傾向にあり、需要面においては、公共工事が増加しているものの、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、11月4.4%減の後、12月1.5%増となっているものの、減少傾向にある。

 主要業種の生産動向をみると、金属製品では、アルミ建材は、ビル用、住宅用とも需要が低迷していることから、引き続き低調である。繊維では、主力の合繊織物は衣料、非衣料向けとも内需が低迷していることなどから、減少傾向にある。

 また、染色加工も減少傾向にある。電気機械では、携帯電話用部材、パソコン関連部材が堅調なことなどから、全体でも増加となった。一般機械では、工作機械は堅調に推移しているものの、繊維機械、建設機械は低調に推移していることから、全体では減少傾向にある。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月3.4%減、12月3.9%減と低調に推移している。業態別にみると、百貨店では衣料品が低調なことに加え、12月にはギフトの落ち込みにより、飲食料品が大幅な前年割れとなり、11月7.0%減、12月11.7%減となった。スーパーでは特別セールの効果もあり、11月0.8%減、12月3.3%増となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、軽乗用車の増加により、11月3.5%増、12月0.4%増となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、補正予算等の効果により、国、地方ともに増加となった結果、11月48.3%増、12月7.8%増となり、4~12月累計では22.7%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、貸家、分譲が低迷していることから、11月25.0%減、12月17.7%減と低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11月0.60、12月0.62と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月5.6%減、12月61.9%減となった。

(6)近畿

 近畿地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産が低水準横ばいで推移しており、需要面においては、大型小売店販売額や乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、11月1.4%減、12月0.5%増と低水準横ばいで推移している。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、11月1.5%増の後、12月5.8%減となったものの、電子計算機や通信・電子部品が堅調であり、全体として持ち直しの動きが続いている。一般機械は、11月6.2%減、12月1.9%増、基調としてはアジア向け輸出が回復しないこと等から減少傾向となっている。

 化学は、油脂製品・界面活性剤は底固いものの、汎用樹脂は減少傾向にある。金属製品は、建設用金属製品が増加しており、底固い動きとなっている。繊維は、減少傾向にある。輸送機械は、軽乗用車の規格改定に伴う生産増から高水準の生産が続いている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月2.2%減、12月5.8%減と低調な推移となっている。業態別にみると、百貨店では、法人需要の低迷による歳暮商戦の不振や購買単価の下落傾向から、11月2.2%減、12月7.0%減、1月のセールも衣料品の動きが鈍く、低調な推移となっている。スーパーでも、11月は特別セールの効果により、2.2%減と減少幅が縮小したものの、12月は衣料品等を中心に4.5%減となり、引き続き低調に推移している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、11月1.6%増、12月は12.2%減と、軽乗用車が大幅に増加したものの、普通車、小型車が減少したことから、引き続き低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、11月は補正予算の効果等による国の増加から5.7%増、12月は国、地方ともに前年割れとなったことから16.6%減となり、4~12月累計では6.4%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、貸家・分譲を中心に大幅な減少が続き、11月27.4%減、12月17.4%減と低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11月0.37、12月0.38と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月13.4%増の後、12月23.0%減となった。

(7)中国

 中国地域では、景気は引き続き低迷している。これは、鉱工業生産は持ち直しの動きとなっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は11月1.1%減の後、12月0.6%増となり、持ち直しの動きとなっている。

 主要業種の生産動向をみると、化学は、エチレンの生産が強まっていることなどから、持ち直しの動きがみられる。自動車は、軽乗用車が堅調に推移していることなどから、全体でも堅調な動きとなっている。一般機械は、アジア向けを中心に輸出が低迷し、内需も減少していることから、基調としては減少傾向が続いている。鉄鋼は、内需の低迷に加え、輸出も米国向けなどで減少していることから、生産水準が一段と下がっている。また、電気機械は、パソコン関連等が堅調に推移していることから、増加傾向となっている。繊維は引き続き低調である。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月2.8%減、12月4.6%減と低調に推移している。業態別にみると、百貨店は、11月2.8%減の後、12月も歳暮ギフトで法人需要が低調だったこともあり、4.2%減となった。スーパーは、飲食料品などほとんどの商品で前年を下回る動きが続いたことから、11月2.7%減、12月5.0%減となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、11月14.8%増の後、12月は1.3%減と再び減少に転じ、基調としては低調に推移している。なお、軽乗用車では大幅増が続いている。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、県、市町村で減少が続いたことから、11月22.0%減、12月0.2%減となったものの、4~12月累計では6.6%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、11月16.3%減、12月17.6%減となり、引き続き低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11月0.68、12月0.67となり、厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月2.5%減、12月31.4%減と、このところ減少が続いている。

(8)四国

 四国地域では、景気は引き続き低迷している。これは、鉱工業生産は減少傾向が緩やかになっているものの、需要面においては、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

 

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、11月0.5%減、12月0.4%増と、減少傾向が緩やかになっている。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、ウェイトの高い磁気ディスク、半導体集積回路が減少していることから、このところ減少傾向となっている。パルプ・紙は、12月は衛生用紙が増加したものの、印刷用紙などでは依然として生産調整が続いている。化学は、品目間にバラつきがみられるが、総じて見れば在庫水準は依然高く、生産調整が続いている。一般機械は、個装・内装機械などは増加したものの、総じて在庫水準が高いことから、減産が長期化している。繊維は、引き続き低調に推移している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月3.7%減、12月5.3%減となった。業態別にみると、百貨店は、暖冬による冬物衣料の不振に加え、法人を中心として歳暮商戦も振るわず、11月2.2%減、12月4.7%減となった。1月に入っても初売り以降は低調に推移している。スーパーは、家電製品などに動きがみられたものの、衣料品等が不振だったことから、11月4.8%減、12月5.7%減となった。なお、既存店では苦戦が続いているものの、店舗調整前では増加している。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、軽乗用車の増加から11月19.3%増、12月8.0%増となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、11月4.6%減、12月は前年の反動により53.8%減となった結果、4~12月累計では6.2%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、11月9.5%減、12月4.3%減と減少幅が縮小してきているものの、依然として低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11、12月とも0.63と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月15.6%減、12月7.1%減となった。

(9)九州

 九州地域では、景気は低迷状態が長引き、極めて厳しい状況にある。これは、鉱工業生産は減少傾向が緩やかになっているものの、需要面においては、大型小売店販売額、新設住宅着工戸数が低調に推移し、また雇用情勢も厳しい状況が続いているからである。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、11月2.3%減、12月2.0%増と、減少傾向が緩やかになっている。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、主力の半導体集積回路では金額、数量とも前年割れが続いているものの、このところマイナス幅がやや縮小している。化学は、内外の需要減により在庫水準が依然として高いことから生産調整が続いている。一般機械は、内外の需要減により減少傾向が続いている。輸送機械は、自動車では新型車の投入が続き生産水準を上げる動きもみられるが、総じて見ればほぼ前年並の水準となっている。造船は、豊富な受注残に支えられ、高操業を維持している。窯業・土石は、セメントでは官公需の一部に動きが見られるものの、在庫水準は依然高く減産が続いている。鉄鋼は、内需低迷の長期化に加え、輸出も減少していることから、減産体制が続いている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、11月1.8%減、12月2.5%減となり、直近でも低調に推移している。業態別にみると、百貨店は、法人ギフト需要の不振などから食料品が低調だったほか、気温が高めに推移したため冬物衣料の動きも鈍く、11月2.5%減、12月3.0%減となった。スーパーは、食料品に動きが見られたものの、衣料品や季節家電商品が振わず、11月1.3%減、12月2.0%減となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、11月8.1%増、12月1.2%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、11月29.6%減、12月30.3%減となった結果、4~12月累計では4.6%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、11月10.3%減、12月9.5%減と引き続き低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11、12月0.42と厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、中小企業に対する信用保証制度の拡充の効果もあり、11月3.9%減、12月29.9%減となった。

(10)沖縄沖縄地域では、景気に明るさがみられる。これは、雇用情勢が極めて厳しい状況にあるものの、一方で、主力の観光が高水準で推移し、スーパーの売上高は底固く乗用車新規登録・届出台数は堅調に推移しているからである。

○ 観光では、入域客数(前年同月比)は、団体客の入り込みが鈍かったことや、高水準だった前年の反動から、11月1.9%減、12月前年並みとなったが、いずれもピークであった平成9年に次ぎ過去2番目の高水準を維持し、年累計でも過去最高を記録した。なお、直近では前年を上回る水準で推移している。また、客室稼働率は、シティホテル、リゾートホテルとも11、12月と前年を下回った。

○ 個人消費をみると、百貨店(那覇市内3百貨店)の売上高(前年同月比)は、衣料品などの季節商品の売れ行きが鈍かったことや、法人需要の低迷などにより11月11.1%減、12月4.5%減(沖縄銀行調べ)と低調であった。一方、スーパーの売上高(前年同月比、既存店ベース)は、衣料品が低調だったものの、主力の食料品が堅調だったことから、11月0.8%増、12月0.5%減(日本銀行那覇支店調べ)と、基調としては底固く推移している。家電製品の販売額は、新製品投入の効果から白物家電が伸びるなど、11月7.4%増、12月3.6%増となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、軽乗用車が好調で、主力の小型車も前年比増で推移していることから、11月13.3%増、12月9.8%増と堅調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、国、地方共大幅に減少したことから11月59.0%減、12月19.8%減となったが、4~12月累計では1.7%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、11月15.4%減、12月は貸家が増加したことから0.5%増となったものの、基調としては低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、11月0.18、12月0.19となった。完全失業率は、11月8.4%、12月8.1%と極めて厳しい状況が続いている。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、11月は前年を上回ったが、12月は前年を大幅に下回った。