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地域経済動向

平成10年6月16日

経済企画庁調査局


1.地域経済の概況

 最近の地域経済の動向を地域別にみると、以下のとおりである。

 北海道地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額には弱い動きが続いており、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数はともに低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

 東北地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなり、需要面では、大型小売店販売額は引き続き弱い動きとなっている。雇用情勢は厳しさを増している。このように、景気は停滞している。

 関東地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額で引き続き弱い動きとなっており、乗用車新規登録・届出台数でも減少傾向が続いている。また、雇用についても厳しさを増している。このように景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

東海地域をみると、鉱工業生産はやや弱い動きが続いている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きが続いているほか、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は停滞している。

 北陸地域をみると、鉱工業生産では弱い動きが続いている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きが続いているほか、新設住宅着工戸数は低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は停滞し、一層厳しさを増している。

近畿地域をみると、鉱工業生産は、引き続き弱い動きとなっている。個人消費では、大型小売店販売額などで弱い動きが続いている。建設関係では、新設住宅着工戸数に引き続き弱い動きがみられる。雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

 中国地域をみると、鉱工業生産は引き続き弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きが続いているほか、新設住宅着工戸数も低調に推移している。また、雇用についても厳しさを増している。このように景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

 四国地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額が弱い動きが続いており、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数ともに低調に推移している。また、雇用情勢でも厳しさを増すなど、景気は停滞している。

 九州地域をみると、鉱工業生産はやや弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きとなっており、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数はともに低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさを増すなど、景気はこのところ停滞している。

沖縄地域をみると、主力の観光は、堅調となっている。個人消費は、スーパーの売上高は底固いものの、百貨店ではやや弱い動きがみられる。建設活動では、住宅建設で弱い動きが続いており、雇用情勢は、厳しさを増している。このように景気は回復基調に足踏みがみられる。

 各地域の最近の経済動向を総合すると、以下のとおりである。

 鉱工業生産は、東海、九州でやや弱い動きとなっており、関東、近畿などその他の地域では弱い動きとなっている。

 個人消費をみると、大型小売店販売は、沖縄ではやや弱い動きとなっているが、その他の地域では弱い動きとなっている。乗用車販売は、多くの地域において前年を下回っている。

 建設活動をみると、公共工事着工総工事費は、多くの地域で改善の動きがみられる。新設住宅着工は、ほとんどの地域で前年を下回る動きが続いている。

 雇用情勢をみると、有効求人倍率は、全ての地域で低下傾向となっており、厳しさを増している。

 企業倒産件数は、ほとんどの地域において前年の水準を大きく上回っている。

 以上から、各地域の景況をみると、鉱工業生産の動きが弱まっていることや雇用に厳しさが増していることから、東北、東海、四国、九州では停滞しており、北海道、関東、北陸、近畿、中国では、停滞し一層厳しさを増している。一方、沖縄では回復基調に足踏みがみられる。


2.地域経済の動向

(1)北海道

 北海道地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額には弱い動きが続いており、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数はともに低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

○ 第一次産業の動きをみると、生乳生産は、3月1.5%増、4月2.2%増、と増加傾向が続いている。水産業(主要10港、前年同月比)では、4月の水揚量は9.1%増となったが、すけとうだら等の魚価の低下から金額では24.0%減となった。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、3月4.0%減の後、4月は0.1%増となり、弱い動きとなっている。

 主要業種の生産動向をみると、食料品・たばこは、冷凍食品やウイスキーの減少からやや弱い動きが続いている。パルプ・紙は、印刷用紙や板紙の減少からやや弱い動きとなっている。窯業・土石は、公共工事関連発注の増加がみられたものの、総じて弱い動きとなっている。電気機械は、情報家電・部品の減少から低下が続いている。

○ 観光では、来道客数(前年同月比)は、3月0.9%増、4月5.3%増と、増加傾向が続いているが、旅行単価の低下により収益は厳しい状況が続いている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月に12.9%減の後、4月は好天の影響もあって6.0%増となったが、基調として弱い動きが続いている。業態別にみると、百貨店では3月17.7%減の後、4月は主力の衣料品で春夏物が堅調だったこと等により6.7%増となった。スーパーでは3月7.5%減の後、4月は衣料品の他、主力の飲食料品も底固い動きとなったことから5.3%増となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月16.6%減の後、4月は0.8%増となったが、基調として低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月5.1%増となった結果、9年度累計では2.3%増となり、4月は2.8%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、3月18.8%減の後、4月も23.6%減となり、低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、建設業での新規求人の抑制等から3月0.47の後、4月0.46とな

り厳しさが増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、建設業を中心に3月39.4%増、4月42.5%増と引き続き高水準で推移している。

(2)東北

 東北地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなり、需要面では、大型小売店販売額が引き続き弱い動きとなっている。雇用情勢は厳しさを増している。このように、景気は停滞している。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、3月0.4%増、4月1.6%減と弱い動きとなっている。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、国内需要の低迷により、幅広い品目で生産水準を引き下げる傾向にあることから、3月2.5%増、4月3.0%減と総じてやや弱い動きとなっている。食料品・たばこは、3月0.2%増、4月5.0%減となった。窯業・土石は、弱い動きが続いている。繊維は低水準な生産が続いている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月14.6%減、4月1.1%減と弱い動きが続いている。

 業態別にみると、百貨店は、3月13.5%減、4月は夏物衣料が好調だったこともあり、6.0%増となり、5月は気温が高めに推移したことから持ち直しの動きもみられたものの、足もとでは弱い動きとなっている。スーパーは、3月15.4%減、4月は飲食料品、家庭用品が減少となったことから、5.0%減となり、弱い動きとなっている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月20.1%減、4月0.7%減と弱い動きとなっている。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月9.5%増となった結果、9年度累計では1.6%減となり、4月22.9%減となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、持家、貸家の減少が続いていることから、3月18.6%減、4月13.8%減と弱い動きとなっている。

○ 雇用情勢をみると、求人数が減少し、また、求職者数が増加していることから、有効求人倍率(季調値)は、3月0.63、4月0.61と厳しさを増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、3月62.5%増、4月40.5%増と増加している。

(3)関東

 関東地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額で引き続き弱い動きとなっており、乗用車新規登録・届出台数でも減少傾向が続いている。また、雇用についても厳しさを増している。このように景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、3月1.6%減の後、4月2.2%減となり、弱い動きとなっている。また、このようななか在庫についても上昇傾向にある。

 主要業種の生産動向をみると、最もウェイトの高い電気機械は、情報通信機器等を中心に弱い動きとなっている。輸送機械については、国内販売の不振から在庫が上昇していることもあり、生産調整の動きがみられ、弱い動きとなっている。一般機械は設備投資意欲の減退を反映し、弱い動きとなっている。化学については、需要減により汎用樹脂等が減少している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は前年の反動から3月14.8%減の後、4月4.5%増となったが、基調としては引き続き弱い動きとなっている。業態別にみると、百貨店では主力の衣料品関連に動きがみられ、4月は増加となった。スーパーについても主力の食料品、衣料品関連を中心に4月は増加となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月19.5%減の後、4月3.2%減となり、引き続き減少傾向が続いている。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月16.3%減となった結果、9年度累計では9.6%減となり、4月は4.7%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)については、3月0.8%減、4月17.6%減と引き続き減少傾向で推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、3月0.55、4月0.53と、低下傾向にあり、厳しさを増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、3月17.3%増、4月12.2%増と高水準で推移している。

(4)東海

 東海地域をみると、鉱工業生産はやや弱い動きが続いている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きが続いているほか、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数が低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は停滞している。

 

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、3月3.1%減とやや弱い動きが続いている。

 主要業種の生産動向をみると、自動車では、アメリカ、ヨーロッパ向け輸出は好調であるが、国内販売の不振が続いていることから生産は低水準である。一般機械では、主力の金属工作機械は前年を上回る受注残を背景に堅調に推移しているものの、建設機械が低調であることから、全体としてはやや弱い動きとなっている。電気機械は、半導体集積回路に持ち直しの動きが見られるものの、白物家電が弱い動きとなっていることから、全体で弱い動きとなっている。窯業・土石は、ファインセラミックスに回復の動きが見られるものの、陶磁器が低水準で推移していることから、全体でやや弱い動きとなっている。繊維は、消費低迷の影響から引き続き低迷している。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月13.9%減の後、4月3.8%増と前年を上回ったものの基調としては弱い動きが続いている。業態別にみると、百貨店は3月19.9%減の後、4月は婦人服、身の回り品で動きが見られ13.8%増となっている。スーパーは家電、家具等の落ち込みが続いていることから、3月7.8%減、4月2.1%減となっている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月17.7%減、4月5.1%減と低調に推移している。

○ 建設活動をみると公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月10.7%増となった結果、9年度累計では5.2%増となり、4月は21.3%減となっている。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、3月15.4%減の後、4月は持家、貸家で前年を上回り、1.4%増となったものの依然として低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、新規求職者の増加に加え、製造業を中心に新規求人が減少していることから、有効求人倍率(季調値)は3月0.76、4月0.70と厳しさが増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、3月36.8%増、4月16.5%増と増加している。

(5)北陸

 北陸地域をみると、鉱工業生産では弱い動きが続いている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きが続いているほか、新設住宅着工戸数は低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は停滞し、一層厳しさを増している。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、3月2.0%増となっているものの弱い動きが続いている。

 主要業種の生産動向をみると、繊維では、主力の合繊織物は衣料、非衣料向けとも内需が低迷していることや、アジア向けの輸出が減少していること、在庫の増加などから、減産を強化する動きが見られる。一般機械では、工作機械はアメリカ、ヨーロッパ向け輸出が好調なため堅調に推移しているが、繊維機械、建設機械は内需及び東南アジア向け輸出の落ち込みから弱い動きになっている。金属製品では、アルミ建材は新設住宅着工戸数、オフィスビル建設の減少により、住宅用、ビル用ともに弱い動きとなっている。電気機械では、移動体通信やパソコン関連の電子部品を中心に、高めであった生産水準を引き下げている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月15.2%減、4月0.4%減と弱い動きが続いている。業態別にみると、百貨店は3月20.8%減の後、4月は衣料品に動きが見られ9.4%増となったものの依然として水準は低い。スーパーは衣料品、家電等が低調なことから3月9.9%減、4月5.6%減となっている。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月22.1%減、4月10.8%減と低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月16.9%減となった結果、9年度累計では、3.0%減となり、4月は12.1%減となっている。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、貸家が大幅減となったことから、3月8.0%減、4月14.9%減と低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、新規求職者の増加に加え、製造業を中心に新規求人が減少していることから、有効求人倍率(季調値)は、3月0.79、4月0.73と厳しさが増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、3月6.5%増、4月4.5%減となった。

(6)近畿

近畿地域をみると、鉱工業生産は、引き続き弱い動きとなっている。個人消費では、大型小売店販売額などで弱い動きが続いている。建設関係では、新設住宅着工戸数に引き続き弱い動きがみられる。雇用情勢で厳しさが増すなど、景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

鉱工業生産(季調済前月比)は、3月3.0%減、4月3.1%減となるなど、引き続き弱い動きとなっている。

主要業種の生産動向をみると、電気機械は、3月4.6%増の後、4月は、パソコンが不調な電子計算機や民生用電気機械などが減少し、7.4%減となった。一般機械は、3月12.6%減、4月2.7%減となるなど、このところ弱い動きがみられる。また化学は、医薬品を中心に底固い推移となっている。繊維は、水準の低下が続いている。

個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月16.6%減、4月3.6%増となり、足もとも含め基調としては弱い動きが続いている。業態別にみると、百貨店では、3月21.7%減、4月6.4%増となっており、ヤング向け婦人服には動きがみられるものの、総じて弱い動きとなっている。スーパーでは、3月11.2%減、4月1.2%増となっており、全商品的に弱い動きとなっている。

乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月19.8%減、4月7.2%減となるなど、引き続き弱い動きとなっている。

建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月5.9%増となった結果、9年度累計で10.7%減となった。また、4月は12.7%減となった。

新設住宅着工戸数(前年同月比)は、3月24.3%減、4月20.6%減と引き続き大幅な減少となっている。

雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、求人数の減少幅が大きく、求職者数の増加も続いていることから、3月0.46、4月0.43となるなど、厳しさが増している。

企業倒産件数(前年同月比)は、建設業を筆頭に多くの業種で増加しており、3月31.7%増、4月32.4%増となった。この3、4月とも、単月の件数としては過去最高を更新した。

(7)中国

 中国地域をみると、鉱工業生産は引き続き弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きが続いているほか、新設住宅着工戸数も低調に推移している。また、雇用についても厳しさを増している。このように景気は引き続き停滞し、一層厳しさを増している。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は3月0.8%増の後、4月2.5%減となり、基調としては引き続き弱い動きとなっている。

 主要業種の生産動向をみると、化学は、内外需の減退により、汎用樹脂を中心に弱い動きがみられることから、全体の生産水準は低下傾向となっている。鉄鋼は、需要の低迷や在庫の積み上がりを映じた生産調整により弱い動きとなっている。一般機械は、工作機械で高水準の生産となっているものの、産業機械で一部に弱い動きがみられることから、全体としては弱含みとなっている。自動車は、欧米向けの輸出は総じて堅調であるものの、国内販売の低迷によりやや弱い動きとなっている。その他、繊維は低調であり、電気機械は、総じて高い水準での推移となっているものの、一部に弱い動きがみられる。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月14.0%減の後、4月3.4%増となったものの、基調としては弱い動きが続いている。業態別にみると、百貨店は、3月16.8%減の後、4月は春夏物衣料の動きが良かったこともあり6.7%増となった。スーパーは、3月11.5%減の後、4月は衣料品に加え主力の飲食料品でも前年を上回ったことから1.4%増となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月18.0%減、4月0.8%減となった。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月9.1%減となった結果、9年度累計では1.7%増となった。また、4月は国や市町村等の発注減により、4.4%減となった。

 新設住宅着工戸数は、持家、貸家の落ち込みが続いていることから、3月19.2%減、4月27.2%減と低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、求人数が減少する一方で求職者数が増加しており、有効求人倍率(季調値)は、3月0.82、4月0.77と厳しさを増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、3月87.5%増、4月27.8%増となった。

(8)四国

 四国地域をみると、鉱工業生産は弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額が弱い動きが続いており、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数ともに低調に推移している。また、雇用情勢でも厳しさを増すなど、景気は停滞している。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、3月3.8%増、4月5.0%減と、弱い動きとなっている。

 主要業種の生産動向をみると、一般機械は、建設用クレーン、農業用機械は内需の不振に加え東南アジア向け輸出の落ち込みにより、弱い動きとなっている。電気機械は、北米向けで好調なビデオカメラの輸出の伸びがやや鈍化してきたものの、全体としては高水準に推移している。パルプ・紙は、印刷用紙などでは底固い動きがみられるものの、一部品目で生産調整の動きがみられる。繊維は、引き続き低調に推移している。化学は、品目間にバラつきがみられ、繊維原料のテレフタル酸やPETなどでは、需要が落ち込んでいるため弱い動きとなっている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月12.9%減の後、4月は6.1%増となったものの、基調としては弱い動きが続いている。業態別にみると、百貨店は、3月15.4%減の後、4月は気温が高かったことから初夏物衣料が好調で、10.5%増となった。スーパーは、3月11.1%減の後、4月は初夏物衣料やビール・清涼飲料水などに動きが見られ、3.5%増となった。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月18.7%減の後、4月は3.6%増となったものの、基調としては低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月14.0%減となった結果、9年度累計では4.9%増となり、4月は9.8%増となった。

新設住宅着工戸数(前年同月比)は、持家、貸家を中心に3月20.9%減、4月20.6%減と低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、3月0.73、4月0.71と厳しさが増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、3月60.6%増、4月34.2%増と高水準で推移している。

(9)九州

 九州地域をみると、鉱工業生産はやや弱い動きとなっている。需要面では、大型小売店販売額は弱い動きとなっており、乗用車新規登録・届出台数、新設住宅着工戸数はともに低調に推移している。また、雇用情勢で厳しさを増すなど、景気はこのところ停滞している。

○ 鉱工業生産(季調済前月比)は、3月3.1%減、4月2.4%減と、やや弱い動きとなっている。

 主要業種の生産動向をみると、電気機械は、市況の低迷により主力の半導体集積回路で弱い動きがみられることから、3月2.8%減、4月2.0%減となった。輸送機械では、自動車は、新型車投入の効果が一段落するとともに、北米向け輸出が鈍化してきたことにより、やや生産水準を下げる動きがみられる。造船は、豊富な受注残に支えられ、高操業を維持している。鉄鋼は、内需の低迷、アジア向け輸出の落ち込みにより、足もとも生産水準を引き下げる動きが続いている。窯業・土石は、セメントが国内外の需要の減少から引き続き弱い動きとなっている。化学は、一部品目で在庫の積み上がりがあり、生産調整の動きが続いている。

○ 個人消費をみると、大型小売店販売額(前年同月比)は、前年の反動から3月14.8%減、4月3.6%増と、基調としては弱い動きとなっている。業態別にみると、百貨店は、3月18.2%減の後、気温が高かったことから初夏物衣料が好調で、4月は9.7%増となった。スーパーは、初夏物衣料は順調だったものの、家電やその他の商品が低調だったことから、3月11.5%減、4月0.8%減と13か月連続で前年を下回った。

 乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月21.8%減の後、4月は2.2%増となったものの、基調としては低調に推移している。

○ 建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月6.0%増となった結果、9年度累計では9.0%増となり、4月は28.6%増となった。

 新設住宅着工戸数(前年同月比)は、持家を中心に3月4.0%減、4月10.8%減と低調に推移している。

○ 雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、3月0.48、4月0.46と厳しさを増している。

○ 企業倒産件数(前年同月比)は、建設業などを中心に3月37.5%増、4月9.8%増となった。

(10)沖縄

沖縄地域をみると、主力の観光は、堅調となっている。個人消費は、スーパーの売上高は底固いものの、百貨店ではやや弱い動きがみられる。建設活動では、住宅建設で弱い動きが続いており、雇用情勢は、厳しさを増している。このように景気は回復基調に足踏みがみられる。

観光では、入域客数(前年同月比)は、昨年以来続いていた入り込みの大幅な増加が3月には1.2%増に止まるなど、一時翳りがみられたものの、4月は、国内各地と那覇を結ぶ航空路線での増便効果などにより10.4%増となった。足もとも堅調となっている。この3、4月とも、同月としては過去最高の入域客数を記録した。客室稼働率は、シティホテル、リゾートホテルとも3月は前年を下回ったものの、4月はともに前年を上回り、足もとも堅調となっている。

個人消費をみると、百貨店(那覇市内3百貨店)の売上高(前年同月比)は、3月11.9%減、4月13.1%増(沖縄銀行調べ)となった。一方、スーパーの売上高(前年同月比、既存店ベース)は、3月5.6%減、4月7.2%増(日本銀行那覇支店調べ)となった。いずれも、前年の反動から増減幅が大きくなっているが、基調としては、百貨店はやや弱い動きとなっており、スーパーは底固い動きとなっている。また、家電製品の販売額は引き続き減少となっている。

乗用車新規登録・届出台数(前年同月比)は、3月13.4%減の後、4月は前年の反動から3.6%増となったものの、基調としては弱い動きとなっている。

建設活動をみると、公共工事着工総工事費(前年同期比)は、3月21.0%減となり、9年度累計で11.7%減となった。4月は、107.5%増となった。

新設住宅着工戸数(前年同月比)は、持家の大幅な減少が続いていることから、3月27.0%減、4月23.4%減となるなど、弱い動きが続いている。

雇用情勢をみると、有効求人倍率(季調値)は、求職者数の増加は依然として続いているものの、求人数がサービス業の伸びにより増加に転じたことから、3、4月0.18と低下傾向に一服感が窺える。完全失業率は、3月6.5%の後、4月は7.8%と、昭和52年5月の7.9%以来の高水準を記録し、厳しさを増している。

企業倒産件数(前年同月比)は、3、4月と増加となった。