日本経済2006−2007

−景気回復の今後の持続性についての課題−

平成18年12月

内閣府政策統括官(経済財政分析担当)


はじめに

第1章 長期化する景気回復とその先行き

 第1節 長期間にわたる景気回復と持続性
     (2002年から持続する長期的な景気回復)
     (企業、家計の動向と今後の景気回復の持続性)

 第2節 長期的な景気回復下での2006年の日本経済
     (2006年の我が国経済の動き ― 成長が続く中、消費には鈍化の動き)

 第3節 回復の動きを続ける企業部門
     (大幅な増加が続く設備投資)

 第4節 消費は緩やかに増加してきたが、年後半にかけて横ばいの動き
     (個人消費は2006年半ば頃から伸びが鈍化)

 第5節 堅調な住宅投資と低調に推移する公共投資
     (高水準で推移する住宅着工)
     (低調に推移する公共投資)

 第6節 生産は緩やかな増加を続けるものの情報化関連生産財の在庫は増加
     (堅調な出荷に支えられ、引き続き在庫は抑制されている)

 第7節 これまで増加基調を続けてきた輸出は横ばいへ
     (2006年半ば以降から横ばいの動きを示す輸出と輸入)
   コラム1-1 円安が輸出に与える影響

 第8節 景気の先行きリスクと回復の持続性
     (今後の先行きリスクの評価と回復の持続性)
     (景気回復の評価)

第2章 企業部門が内包する課題

 第1節 緩やかな増加が続く生産とその懸念材料
     (加工系、素材系業種は回復局面に向かうものの、情報化関連生産財の在庫は積み上がっている)
     (電子部品・デバイスを中心に稼働率、生産能力の増加が続く)
     (生産の輸出依存は高まる傾向に)

 第2節 持続可能性を維持しつつ増加する設備投資
     (設備投資は、全体としてキャッシュフローの範囲内にあるものの、一部にばらつき)
     (設備投資をめぐる環境は改善が続く)
     (設備投資の効率性は向上)
     (企業の期待成長率上昇を反映し、設備投資は増加)
     (機械受注の設備投資に対する先行性は短期化の傾向)
     (機械受注と景気の相関)

 第3節 景気回復局面で現れた企業規模別収益面の格差
     (大中堅企業と中小企業とで異なる経常利益)
     (様々な収益指標にみられる大中堅企業と中小企業の格差)
     (大中堅企業と中小企業の収益格差の要因)
     (中小企業の収益を圧迫する素材価格高止まりと価格転嫁の困難性)
     (中小企業にみられる人件費増加による収益圧迫)

 第4節 本章のまとめ

第3章 鈍化する消費の伸びと家計の所得環境

 第1節 2006年半ば頃から伸び悩む家計消費
     (2006年半ば頃から伸び悩む家計消費)
     (伸びが鈍化する実質雇用者所得)
     (小規模企業で頭打ち傾向となる雇用者数)
     (小規模事業所で減少が続く賃金)
     (横ばい傾向で推移する消費者マインド)
     (所得要因による消費の伸び悩み)

 第2節 家計所得に対する下押し圧力
     (緩やかな伸びにとどまる賃金)
     (低下傾向が続く労働分配率)
     (賃金を押し下げる非正規雇用の高まり)
     (賃金上昇につながらない雇用不足感)
   コラム3-1 アメリカの賃金二極化現象
     (高齢化の進展で押し下げられる平均賃金)
   コラム3-2 団塊の世代の退職と消費
     (低下する労働組合の賃金決定過程への影響)
     (労働分配率は先行き引き続き低下の可能性も)

 第3節 デフレ脱却と家計所得
     (限定的にとどまる単位労働費用の伸び)
     (依然として低下が続くサービス価格と労働費用)
     (安定的なデフレ脱却への道筋)

第4章 デフレ脱却に向けて

 第1節 消費者物価指数(CPI)の基準改定の影響と評価
     (市場予測を上回る規模となったCPI基準改定の下方改定)
     (事前予測が困難だったモデル式の改定による影響)
     (GDPデフレーターの下方改定にもつながったCPI基準改定)
     (限定的だった基準改定の物価状況の判断への影響)

 第2節 国内市場の需給状況からみた消費者物価の先行き展望

   1.国内市場の需給状況と物価の関係
     (実物市場における物価上昇圧力の高まり)
     (労働コストは依然として低下)
     (消費者物価と経済の需給状況との関係の希薄化)
     (諸外国の状況 ― 低い日本のサービス物価上昇率)

   2.デフレ下で目立つサービス物価と賃金との関係の希薄化
     (デフレ状況下で下方伸縮的な賃金と下方硬直的なサービス物価)
     (デフレ下でのサービス価格の下方硬直性をもたらすサービスの特性)
     (デフレ解消後に期待されるサービス物価と賃金との関係の復元)

   3.物価の先行きを展望する上での留意点

 第3節 持ち直しに転じる地価動向

   1.都市圏中心に持ち直しに転じる地価水準
     (地方圏では下落が続くものの都市圏では上昇に転じる地価)
     (全国平均でみても上昇に転じた路線価)
     (都心部における地価上昇の背景)

   2.収益還元モデルに基づく地価の評価
     (土地収益率からみた地価はそれほど高くはない)
     (収益還元モデルを用いた地価の要因分解)
     (地価を押し上げる土地収益の期待成長率の上昇とリスクプレミアムの低下)
     (今後の地価動向をみる上での留意点)

   3.資産価格の変動と金融政策運営

第5章 金融市場の正常化と金融政策の動向

 第1節 量的緩和政策・ゼロ金利解除後の金融市場動向

   1.ゼロ金利解除後上昇した後安定的に推移する長短金利
     (日銀当座預金残高の減少と短期金利の上昇)
     (政策金利調整に対する市場の見方)
     (緩やかな上昇傾向をたどった長期金利)
     (ゼロ金利解除に向けて短中期ゾーンの金利が上昇)
     (クレジット市場はゼロ金利解除後も落ち着いた動き)
     (預金金利や住宅ローン金利、企業向けの貸出金利の上昇はいずれも抑制的)

   2.年後半緩やかに上昇した国内株式市場
     (投資家のリスク許容度の低下から前半株価は調整)
     (米国景気のソフトランディング期待から、緩やかな上昇基調に回帰)

   3.ゼロ金利解除後も続く円安傾向
     (足下、証券投資フローは流出超へ)
     (内外金利差による為替取引の活発化)
   コラム5-1 円キャリートレード

   4.緩やかな景気回復下で続く銀行貸出の増加
     (銀行貸出の増加と企業キャッシュフローの関係)
     (設備投資が上場企業の資金需要の増加に寄与)
     (全体の貸出増にもかかわらず借入増加企業数の増加は緩やか)
     (マネーサプライ伸び悩みの背景)

 第2節 経済正常化へ向けた金融政策面での対応に関する議論

   1.金融政策の有効性に関する議論の経緯

   2.新たな金融政策を採用する各国の取組の整理(1990年代から2000年代初頭)

   3.デフレ下での日本の金融政策の考え方の整理

   4.デフレ脱却を展望した金融政策の考え方

 第3節 今後の我が国の金融政策運営にかかわる諸課題

   1.物価安定の指標と消費者物価指数の上方バイアス

   2.適切な形成が望まれる政策金利に対する市場の期待

   3.まとめ

〇コラム
   コラム1-1 円安が輸出に与える影響
      コラム表1-1 円安が輸出に与える影響
   コラム3-1 アメリカの賃金二極化現象
      コラム図3-1 上位10分位と中位、中位と下位10分位の賃金比
      コラム図3-2 賃金水準別にみた雇用者比率
   コラム3-2 団塊の世代の退職と消費
      コラム図3-3 退職一時金の推移
   コラム5-1 円キャリートレード
      コラム図5-1 円キャリートレード

付図・付注

参考文献