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第18回会議(平成20年7月22日) 大田大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

大田大臣

18時02分~18時34分 於:共用220会議室

(1) 経済の現況と今後のマクロ経済運営について

(2) 「平成21年度予算の全体像」について

(3) 「構造変化と日本経済」専門調査会報告について

1.発言要旨

 今日から具体的な来年度予算編成の議論に入ります。まずはマクロ経済の状況を認識するということで、マクロ経済の議論。それから、予算の全体像、これは予算の枠組みをつくる基本的指針になるものですが、これについて民間議員から今日御提案がありました。これを受けて、次回予算の全体像を諮問会議として取りまとめ、それが概算要求基準につながっていくという段取りになります。
まずマクロ経済について、内閣府、それから日銀の白川議員から御発言がありました。それを受けて、次のような発言がありました。
民間議員から、今、建設資材など足元が冷え、中小の資金繰りが厳しくなっているので、日銀においても柔軟な政策運営をお願いしたい。それから、資源、食料高というのは一過性ではない。生産者も消費者もやはり痛み分けをしていかなきゃいけない面がある。これは人材育成や技術革新をしっかりと進めていく、そして、日本が圧倒的優位を持っている省エネ技術を生かしていくチャンスであるとの発言がありました。
別の民間議員から、日銀がリスクバランスを公表するようになったのは、説明責任を高めるという意味で評価する。原油高、食料高は、これは相対価格が変化している。つまり、新しい価格体系に移ってきているわけで、受け入れなくてはいけないことである。日本全体がそういう意味では貧しくなるということであるけれども、全員が少しずつ痛み分けをしなくてはいけない。原油高の分を補てんしてほしいという要求もあるけれども、直接補てんをそのまま行うことは残念ながらできない。間接的にこれをチャンスとして、日本の技術力を生かしていくことが必要であるし、政策対応の方向としては、食料の増産を本格的に考える、これを妨げている仕組みをなくす、それから、省エネ型にシフトすることが重要であるとの発言がありました。
今日は甘利大臣の代わりに中野副大臣が御出席でしたが、中野副大臣から、経産省としても省エネ、新エネに取り組んでいきたい、原油高に対してもセーフティネット保障の延長を拡大している。ただ、地域経済そのものが非常に厳しい状態になっていて、民間の中小企業は体力が弱っており、原油高の直接補てんは難しいという民間議員からの発言があったが、それはよくわかるけれども、やはり何らかの対応が必要ではないかとの発言がありました。
これに対して民間議員から、例えば漁業の場合にとれた魚が消費地に行くまでに値段の乖離がある。つまり、流通コストがかなりかかっているわけですね。このあたりの効率化が必要であると。別の民間議員から、第一次石油ショックのときも日本経済はこれを乗り越えて、経済構造を強くした。今回も非効率な部分をそのまま温存するのではなくて、やはり改革を進めることが必要であるとの発言がありました。
総理から最後に次のような発言がありました。
アメリカを始めとする海外の経済情勢というのは大変流動化している。関係閣僚は、こうした海外の経済動向と日本経済への影響について、緊張感を持って注視していくようにと。時には機敏に対応してほしいという発言がありました。
次いで、予算の全体像について、議論を行いました。
民間議員から、予算の全体像のペーパーの報告があった後、内閣府から「進路と戦略」の参考試算の改定について説明が行われました。これについて、次のような意見がありました。
増田大臣が御欠席で、谷口副大臣が来ておられましたが、谷口副大臣から、プライマリーバランスを2011年度に達成するのは最重要課題である、国・地方ともに歳出・歳入一体改革をしっかりと進めなくてはいけない。地方も歳出改革努力を今やっている。技能労務職の給与が高いこと、これは前に諮問会議でも指摘がなされましたけれども、この見直しを今一生懸命やっている。ただ、地方の歳出は国の施策と密接に関連しているので、地方にツケ回しをしないようなことが重要だと。これについてはシーリングの閣議了解の際に幾つか申し上げたいということで、具体的に御発言がありました。
額賀大臣から、参考試算の改定で、やはり2011年度、成長ケースであってもGDPの0.7%のプライマリー赤字が生ずるという試算が示されておりますが、今後の財政健全化への道筋は厳しいが、将来世代に負担を先送りすることなく、また国債市場の信任を得られるように、プライマリーバランス黒字化は確実に実現しなければならない。歳出・歳入一体改革をしっかり進めていく。21年度予算について、ポイントは財政健全化と重点課題への対応を両立させることである。財政健全化については、今回がこの5年間のプログラムの3年目になるわけですね。「骨太2008」にのっとって、公共投資は3%の削減、社会保障は2,200億円の伸びを抑制するということをやっていく。それから、重点課題への対応も総理の指示に従って政策の棚卸しを行い、メリハリをつけていく。その方向で今後シーリングを調整していくとの発言がありました。
それから、民間議員ペーパーに、基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げるということを確実に実施すると書かれているわけですが、これに関連して、法律には安定的財源を確保するための税制の抜本改革を行うということが書かれているわけで、これはきちんとその方向でやるべきである。予算の全体像の取りまとめにも、そのことをきちんと明記すべきである。消費税を含む税体系の抜本改革に真正面から取り組まねばならないという発言がありました。
民間議員から、来年度予算の一番大きい点は、道路特定財源の一般財源化である、これは、戦後財政改革の特筆すべきことであるので、きちんとやっていく必要がある。もう一つ重要な点は、公益法人などの「ムダ・ゼロ」。そこで財源を捻出して重要課題に充てるということで、これが形ばかりの改革になってしまうと、財政改革は不十分となり、放漫財政に戻りかねない。諮問会議としても特会の改革などをしっかりと議論していく必要があるとの発言がありました。
別の民間議員から、各分野で歳出増の圧力があるが、軸がぶれてはいけない。原則を揺るがせにすると際限なく緩んでいく。成長力強化と財政健全化を両立させる正念場である。2011年のプライマリーバランス黒字化の旗を決しておろしてはいけない。これまでの努力を水泡に帰すことなく、ペイ・アズ・ユー・ゴーの原則に立って改革を続けるべきであるとの発言がありました。
別の民間議員から、参考試算の改定はやはりショッキングな数字である。今後についても、やはり不確実性は高い。アメリカのエコノミストの中には、米国経済の持ち直しは来年春からになるという声もある。今の試算では来年にかけて持ち直していくということになっていますが、それがさらに遅れる可能性もあるわけで、成長シナリオは下振れの可能性もある。これから12か月というのは日本にとって大変重要な時期であるという発言がありました。
別の民間議員から、日本の成長力は今鈍化しているけれども、この危機をチャンスに変えなくてはいけない。その最善の道として避けて通れないのは、抜本的税制改革を行うことだと。歳出削減、「ムダ・ゼロ」は当然重要であるけれども、医療、介護の水準を維持していくには、これだけでは不十分で消費税に頼らざるを得ない。また、法人税も、日本のこの法人税負担の重さというのが、国際的にも実感されていて、このままでは対日投資が減少するし、日本の法人も海外に逃れることが考えられる。企業活動の活性化は、やはり国民生活全体の向上につながる。それから、少子化、子育てへの所得減税というものもやるべきである。日本が海外から取り残されないためにも、税制改革をしっかりやるべきだとの発言がありました。
それから、中野副大臣から、一般会計、特会の「ムダ・ゼロ」をしっかりとやる。時間といいますか、いつまでということを区切って徹底してやる。そうしないと国民の理解は得られない。政策の棚卸しも国民にわかりやすい形でやっていく必要があるとの発言がありました。
官房長官から、予算の全体像は、歳出削減というメッセージはよく出ているけれども、もう少し前向きのメッセージが必要ではないかと。全体を通して、やはり厳しいトーンだけではなく、前向きの話が必要である。これに関して、やはり民間議員から成長力の強化というのをあわせてやっていくことが必要だと。そのことは当然「骨太」にも書かれているわけですから、そういうことをこの予算の全体像にも書いていきたいと思っています。
額賀大臣からも、基本は経済力の強化ということが重要なので、どこが伸びる分野なのか、各省にしっかりと選択と集中をしてもらって、成長力強化への予算にしたいという発言がありました。
最後に総理から、次のような発言がありました。
成長力の強化と財政健全化の両立は容易なことではないが、日本はこの道を追求していくしかない。狭い道だけれども、この狭い道を追求していくしかない。そのためにも、内外の経済情勢にきめ細かく注意を払ってほしい。そして、注意を払いながら、21年度予算については、これまでの歳出改革努力をしっかりと継続していく必要がある。同時に、国民のニーズの高い政策課題に適切に取り組むことが重要だ。メリハリの効いた歳出の見直しを行い、財政健全化と重要課題への対応を両立させなければならない。こうした方針に沿って、早急に21年度予算の全体像を取りまとめ、財務大臣は概算要求基準を策定されたいということで、次回、予算の全体像を取りまとめます。
最後の議題、植田先生においでいただいて、専門調査会の報告をしていただきました。これについて、次のような意見がありました。
民間議員から、この報告の重要な点は、大事だけれども現実の政治ではなかなか議論されないようなことがしっかりと書かれていることだと。例えば若者に負担をしわ寄せしてはいけないとか、あるいはグローバル化の中で雇用制度の抜本改革が遅れていることが、実は非正規雇用の増加につながっているとか、こういう改革をしっかりと進めていく必要がある。この報告を通して、日本には改革の意思があるということを海外にアピールしていく必要があるとの発言がありました。
別の民間議員から、先ほど予算の全体像の議論のときに、官房長官から前向きの話、明るい話も必要だという意見があったわけですけれども、このビジョンに書かれているようなことを実現していけば、明るい展望が開けるんだと。例えば出生率1.8を実現させるために何が必要で、そのために予算はどうあればいいのかということを考えていくと明るい話になっていく。それから輸出、日本にとってはやはり外需というのは重要で、農業についても輸出を伸ばすような環境整備が必要だという御発言がありました。
別の民間議員から、10年後にこのビジョンを実現させるための具体的な道筋をどうつくっていくかが重要で、この報告をベースにして今後この道筋をつくっていく必要があるという発言がありました。
最後、私から、グローバル化の中で、日本が10年後に目指す経済社会の姿というのを、道筋を示していただいているので、この提言を指針として諮問会議でも引き続き改革を進めていきたいということを申し上げました。
少しここで時間が押していまして、議論の途中で総理は退席をせざるを得なくなりまして、これについて最後、総理の御発言はありませんでした。
私からは以上です。

2.質疑応答

(問)最初のテーマは予算のところなんですけれども、額賀大臣が公共事業3%、社会保障2,200億円でシーリング調整をするというお話をしていたと思うんですけれども、特別枠の話というのは特にされていたんでしょうか。

(答)今日は全くありませんでした。

(問)ただ、今の話については額賀大臣は、記者団に明確に表明されていて、一方で今朝の会見でも、冬柴国土交通大臣が今でも資材費が上がっていて大変だと。3%だけでも大変なのに、それ以上の深堀りというのは本当にできるんですかというような反論も既に出てきたりはしているんですが、今日の諮問会議でそういう議論がなかったということは、後の調整はもうこれは財務省がそれぞれ各省とやって、経済財政諮問会議の場ではそういった議論というのはないと考えていいんでしょうか。

(答)次回、もう一回この議論をいたしますので、そこでさらに出てくると思われます。ただ、今日も公共投資3%減だけを仰ったわけではなくて、財政健全化と重点課題への対応の両立が最重要ポイントだと。そして、その財政健全化のところで公共投資、社会保障の具体的な数字を挙げられたと。重点課題については、総理の指示に沿って、政策の棚卸しをしっかりとやってメリハリをつけていくと。
恐らく記者会見等で仰っているのは、この後段の部分なわけですね。そこについて、具体的な金額は今日はなかったということです。

(問)ただ、そこは各省にとってもかなり重要な部分かと思うんですけれども、基本的にこういう重要テーマだと、関係閣僚を諮問会議にも呼んで、やっぱり一回議論するというプロセスが普通だったらあると思うんですが、次回予算の全体像取りまとめの回で、国土交通大臣とか、あるいは防衛大臣とかでもいいんですけど、そういう主要閣僚を呼んで議論するということはないんですか。

(答)次回は、それは予定しておりません。通常、本当は予算の全体像というのはシーリングの指針になるものですから、予算の全体像を出し、そしてシーリングまでに、もう少しこの議論をして、本来総理のトップダウンでそのメリハリをつけていくというのが趣旨なんですけれども、どうしても、もう毎年これは苦しいところなんですけれども、時間的に予算の全体像からシーリングまでの間に個別の歳出について議論する時間は、現実的にとれないというのが実情です。

(問)大臣もかねがね仰っている予算編成過程の透明化という意味で言うと、この額賀大臣の提案というのは、かなり「骨太06」から来ているフレームを大きく変えるといったらなんですけれども、基本的には削減幅をこれまでのフレームよりは増やして、それで財源を捻出して重点政策に充てるというものですから、かなり政権全体としても重要テーマかと思うんですけれども、それを要するに関係大臣などを呼んだ上で諮問会議というオープンな場で議論しないのは、若干違和感が残るんですが、そこはどうお考えですか。

(答)フレームを変えることについては、これまで諮問会議で延々議論してきたわけですね。減らす分は減らす。だけれども、重要なところについてはペイ・アズ・ユー・ゴーで、他の歳出削減で持ってくると。したがって、今日の民間議員の予算の全体像についても、公共投資については3%減とし、その上で道路特定財源の見直しで議論していくという、つまりそのプラスアルファの部分は、恐らくこれは年末までかかって議論していくんだと思うんですね。
額賀大臣が記者会見で仰っているのも、裁量的経費の2%減、ですから個別項目について具体的に仰っているわけではないわけで、具体的なフレームというのは、これまで諮問会議で議論し、そして総理から具体的な枠組みをつくれという議論の中で出てきている話なんですね。その具体的枠組み、重点枠と仰っていましたか、その重点枠の中でどこから幾ら持ってくるかは年末までの予算編成の議論で決まっていく話だというふうに受けとめています。

(問)プライマリーバランスの11年度黒字化達成というのは、かなり困難な数字だと思うんですけれども、それについて増税もしくは一段の歳出削減という方法しかないと思うんですけれども、それについて先ほど大臣のほうから消費税に頼らざるを得ないとか、そういう議論もありましたけれども、ほかにその達成に向けた方策について、何か御意見あったんでしょうか。

(答)いえ、先ほどほぼ全部を紹介しています。「黒字化達成が難しくなった」と、今仰いましたけれども、これは黒字化を達成するんです。もともとの、歳出・歳入一体改革のフレームというのは、成長力を高める努力をしながら、歳出削減で不足する分は歳入改革でやるという、これをセットで組み合わせたパッケージが、まさにこの財政改革プログラムなわけですから、成長力を高める努力をしながら歳出削減をやっていくと。そして、さらに今年は「ムダ・ゼロ」で他の歳出からも持ってきて重要な歳出に向けていく。その上で不足するものは、これは歳入の改革を行う。これがもともと決められている改革のフレームですから、それに沿ってこれからやっていくということです。それに沿って、先ほど発言についてはほぼ全部を御紹介しています。

(問)今の点についてフォローしたいんですが、歳入改革はなかなか難しそうであるがゆえに、プライマリーバランスの達成もやはりナローパスというか、非常に厳しい道になっていると思います。安定的な財源を確保できない場合、どのようにプライマリーバランスを達成するのか、具体的なことについての意見交換は今日はありましたでしょうか。
またもう一点は、経済動向試算で、GDPの見通しは非常に下がり、一方で消費者物価指数の見通しは非常に上がったと。日本経済が直面している現状を如実にあらわしていると思うんですが、これについての大臣の御所見をお願いできますでしょうか。

(答)まず、このプライマリーバランスを黒字化させる方法は3つしかないわけですね。1つは歳出削減、それから成長力強化による税収増、それで足りない分は増税です。この3つしかないわけで、この3つを組み合わせてプライマリーバランス黒字化を達成させるということですね。秋から税制改革の、もう既に諮問会議ではスタートさせていますけれども、税制改革の議論を進めていくということです。
2つ目の日本経済、確かにGDPの、これは動向試算ですから、20年度についてということですね。20年度について、昨年12月に見通しを出してから今年に入って非常に厳しい状況が続いています。原油高、円高それから米国経済の減速ですね。昨年暮れは、原油に関しても83ドルの想定が、今回の改定では127.3ドルという原油の上昇ですね、原油高。それから、円ドル為替レートについても、年末時点で111.2円という想定を置いていたのが、今回106.3円ということで、非常に今年に入って厳しい状態が続いております。
この改定の背景にありますのも、これによってやはり設備投資が落ちてきている。それから、何よりも昨年落ちた住宅ですね。建築基準法改定で、住宅が落ちて、今年それが持ち直すという予定が需要の減少によって住宅需要が今少し落ちてきているということがありまして、住宅投資9.0%と見込んでいたのが、2.8%に落とさざるを得なかったというような厳しい状況があります。
少なくとも原油高、食料高については、世界全体直面していることですし、住宅投資は少し置いておいて、原油高、食料高については、国内の需要が落ちてこうなってきているというよりも、海外からの大波に今揺さぶられている状態です。したがって、安易に国内で需要を積み増すということではなくて、必要なことには迅速に手を打ちながら、今日いろんな御意見出たように、やはり構造的に省エネであるとか、それから流通の合理化とか、そういうことに対して支援をしていくと。つまり、構造的な支援というのが私は必要だと考えています。

(問)ちょっと前後しちゃって申しわけないんですが、さっきプライマリーバランスを達成するためには、歳出を削減するか、成長力を強化するか……

(答)それで、税収の増ですね、税収増加ですね。

(問)この3つしかないと。それで、愚問かもしれないんですが、削減には限りがあると。成長力は、今回出た経済動向試算で、2011年までは減速をしていくと。これがさらにアメリカ経済の動向によっては、さらに後ろ倒しになる危険性もあると指摘される中で、もはや道は増税しかなさそうなものなんですが、総理みずからが安定的な財源として期待をされていた消費税について、二、三年後までに先送りすると。今2008年ですから、二、三年後までにそれが仮に達成できなかったとすれば、プライマリーバランスの黒字化というのは「絵にかいたもち」じゃないかというふうに思ってしまうんですが、これを打開する何らかの手だてというのは本当にあるんでしょうか。

(答)「絵にかいたもち」にしないように、歳入改革の議論もしていくということなんですね。もともと「基本方針2006」のときに、覚えておられると思いますけれども、このとき名目成長率3%と。このときは外生的に置いていますけれども、それで歳出削減を14.3兆円やったとしても、2.2兆円の不足があると。この部分は増税で賄うというのが、このパッケージだったわけですね。
2007年度に税収が想定以上に上がったために、これが1.4兆円のプラスになりました。その次、2008年、今年1月にやったときに、7,000億円の赤字になりました。そして、今回名目成長率の低下、それから足元の税収の落ち込みということで、3.9兆円の赤字になっているということなんですね。したがって、この数字をしっかりと捕まえるために、年に2回試算をやりながら経路をたどっているということです。したがって、この3つ以外に特効薬はないわけですから、この3つをどう組み合わせていくかを考えていくということですね。歳出削減は最大限の努力をし、さらに「ムダ・ゼロ」もやっていくと。成長力強化の取り組みもやります。不足する分は税制改革をやるということですね。

(問)シーリングと今後の諮問会議の運営のことでちょっとお尋ねしますけれども、次回以降、日程等決まっているものがありましたら教えていただけないでしょうか。

(答)今日程は最終調整しております。決まり次第、御報告いたします。すみません。

(問)現時点で決まっていないのは異例のような気がするんですけれども、何か与党との調整が遅れているとか、何か御事情があるんですか。

(答)いえ、そういうことではありません。総理が昨日までお休みでしたので、今日最終的な日程調整を行っているということです。つまり、これは諮問会議をやって、そして最後、シーリングということになりますので、もうおおむね決まっておりますので、最終的に決まり次第、御報告いたします。何かもめているということではありません。

(問)民間議員から原油価格の高騰に関連して、新しい価格体系に対応すべきだと、新価格体系に対応すべきだという意見があったようですけれども、かつ直接の補てんはやらないと。直接の補てんはやらないということになりますと、原油価格とか原材料価格を実際日本の国内で売る製品の価格とかサービスに転嫁していかざるを得ないということになると思うんですけれども、今回なかなか国内の需要が弱い中でそういったことが可能なのかどうか含めて、新価格体系への移行というのを考えるべきかどうかについて、お考えがあったらお聞かせください。

(答)新価格体系に、国内で移行させるというよりも、原油と食料に関してはもう世界的に、相対価格、つまりほかの物の値段と比べて石油や食料というのが上がってきているんだと。世界的に新しい価格体系に移っていると見る、見るべきであるという意見なんですね。つまり、一時的に供給の何らかのショックで、オイルショックのときのように、一時的なショックで上がっているのであれば、いずれ下がるわけですけれども、新興国がこれだけ成長して需要が増えている以上、全体としてその原油価格、食料価格は新たな価格体系に移行しつつあると見るべきである。とすると、一時的に痛みを緩和するような政策というのは当然限界があるし、そういうものをとることはなかなかできないわけですね。したがって、その価格体系になるべく早く移行できるような措置をとるべきであるということで、省エネ、太陽光パネルですとか、省エネにシフトするものを支援していく、あるいは流通の効率化を進めていくという方向でやっていかなきゃいけないということです。
今、なかなか転嫁できないのが厳しいということでしたが、転嫁すると、今度は消費者が厳しいわけですね。それが今日の経済白書の資料にも出ていますけれども、第一次オイルショックのときは、物の値段が4割上がった。だけれども、賃金も上がった。結果的に、企業の負担のほうが若干増える形で、家計に痛みは行かなかったわけですけれども、今回は企業と家計の痛み分けになっているわけですね。物の値段が上がらない、だけれども賃金も上がらないという形になっているわけで、これが一時的なものであれば痛みの緩和ができるわけですけれども、ある程度構造的に続いていくとしますと、何とかその価格体系でやっていけるような構造的取り組みを支援していくということが重要であるというのが、民間議員の意見です。

(以 上)

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