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大田大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第10回会議(平成20年5月9日)

大田大臣

(1) 国際的人材強化について

  1. 高度人材の受入れについて
  2. 教育における国際化について

(2) マクロ経済運営について

(3) 政府機能の見直しについて

 大田弘子です。本日、今年第10回目の経済財政諮問会議が開催され、国際的人材強化(高度人材の受入れ、教育における国際化)、マクロ経済運営、政府機能の見直しについて議論しました。

 高度人材の受入れについては、民間議員から、これを倍増するようにとの提案がありました。また、外国人の人材を受入れというときに、労働力不足だから受入れるのではなく、成長の鍵が人材だからこそ受入れなければいけない。世界から頭脳、技術、情報を持ってくることが重要であり、そういう観点からこの高度人材を議論する。今、世界で人材の争奪戦が行われているという説明がありました。これに関し、以下の発言がありました。

  • 舛添臨時議員から、受入れ企業がどの程度の処遇をするのかが大事。安い労働力を手に入れるということになっているといけない。また、民間議員の提案の30万人について、数字ありきになって、高度でない人が数値目標を達成するために入るということがあってはいけない。さらに、高度人材は単に通過するだけの人材を想定するのか、それとも日本人になっていくことを想定しているのか。長期的な国家戦略として、永住、定着ということまで考えているのならば、抜本的に色々な仕組みを変えていかなければいけない。家族を受け入れるという視点で体制も整えなければいけないので、細かく詰める必要がある。
  • 鳩山臨時議員から、負の側面を無視してどんどん入れてもいいということではないが、高度な人材の受入れ、そのための技能実習は積極的に進めていきたい。また、永住権の付与も、高度人材の場合は積極的に進めたい。受入れの基準やガイドラインは明らかにしているので、透明性というのは確保されているのではないか。
  • 民間議員から、高度人材の「高度」というものがどういう定義であるのか、その分野別に定義を明確にしていくことが必要。
  • 民間議員から、例えば大学の場合は、かなりイコール・オポチュニティでやっているが、大学の事務局にも日本語のできる外国人がいるといい。そういうサポートスタッフについても、在留資格としてビザを発給するということがあっていいのではないか。また、介護士や看護師は、EPA交渉の中で受け入れるということだが、EPAを締結しないとなぜ来てもらってはいけないのか。国家資格がある分野は高度人材と言えるのではないか。日本語で試験を受けて通れば在留資格を与えるべきではないか。もう少し就労ができる在留資格という方向で書き直してほしい。
  • 民間議員から、欧米諸国の移民受入れの実態を踏まえて、日本に即した受入れ体制をつくっていくべき。また、入国後の生活や就労状況を含めて、一貫してフォローできるような体制が必要。
  • 鳩山臨時議員から、新たな在留管理の法案を来年の通常国会に出す方向で準備している。これまで外国人の資格、登録証は市町村の管轄になっていたが、これを法務省に一元化する。一元化により、わかりにくさがなくなるので、民間議員から提案があるようなこともかなり改善できるのではないか。
  • 増田議員から、日本の各地域には、高度人材というよりワーカーとして集中的に入っている地域があり、生活環境づくりに非常に苦労している。教育の問題、成人への日本語教育の問題、色々苦労しているので、丁寧に解決していく必要がある。

 教育における国際化については、以下の議論がありました。

  • 渡海臨時議員から、民間議員ペーパーに書かれていることは、積極的に検討していきたい。また、英語教育については、21年度からの新しい指導要領の改訂を前倒しして実行している。小学校5、6年生は、コミュニケーション能力を高めるということでスタートしている。加えて何ができるかを考えていきたい。
  • 鳩山臨時議員から、総理の留学生30万人計画は、ぜひ実現したい。ただし、民間議員ペーパーの2ページ目の下に、「「就学」と「留学」の区別を引き続き維持する必要性が薄いようであれば、一本化すべきではないか。」ということが書かれている。「就学」というのは日本語学校に入るということであり3万6,000人いるが、この1割以上が不法残留になっており、犯罪率も高い。ここは慎重に考えていく必要があるのではないか。
  • 甘利議員から、日本は博士課程への経済的支援の水準が低い。客観的な支援のあり方を考えていかなくてはいけない。(この他、経済産業省で取り組んでいるアジア人材構想、産学の人材のパートナーシップ等の取り組みの紹介がありました。)
  • 額賀議員から、高度人材の受入れは中長期的に枠組みをしっかり整えていかなくてはならない。また、留学生については、欧米と比べて、日本の税、授業料の負担は比較的少ないので、その前提でサービスをよくするにはどうすればいいか、全体として考えていかなくてはいけない。
  • 舛添臨時議員から、留学生を増やすに当たっても、やはり日本企業への就職と、受入れ企業の対応というものをしっかりする必要がある。

 総理からは、以下の発言がありました。

  • 留学生30万人の受入れは、日本を真に開かれた国にするために欠かせない。同時に、受け入れ体制をつくっていくということが重要である。渡海臨時委員は、「グローバル30」の計画をぜひ推進してほしい。
  • 高度人材の受入れも、留学生の受入れと関連することなので、連携をしながら進めてほしい。受け入れる側の心構えや体制を整えていくことも重要。政府部内でしっかりと議論をしなくてはならない課題。官房長官のもとに、有識者、産業界、労働界、政府からなる会議を設置して議論を開始してほしい。

 これまで、外国からの人材の受入れは、政府全体で議論する場がなかったわけですが、総理の指示を受けて、官房長官のもとに会議が設置されることになります。

 マクロ経済運営については、白川議員と内閣府から説明がありました。議論は、以下のとおりです。

  • 民間議員から、白川議員への質問として、今回の見通し、展望レポートをつくるに当たって、為替レートの動きをどのように見ていたのか。
  • 白川議員から、為替レートの動きは大きなファクター。ただし、ドルだけではなく対ユーロも考えなくてはならない。実効為替レートで見ていくと、対ドルで見るほど上がっているわけではない。また、今回は国際商品市況が上がっているのが大きな要因。これが供給側のショックで上がっているのか、あるいは背後に需要の要因があるのか、ここをどちらと見るかによって政策の対応が異なってくる。各国とも色々見極めようとしている。
  • 甘利議員から、原油高が危険であるということを国際的なあらゆる場で発言している。世界中、同じ船に乗っているわけだが、産油国にそれだけの危機感があるのか。世界経済がリセッションに入ってしまってはいけないので、あちこちで危ないということを言っている。
  • 額賀議員から、ADBの総会に出席したが、今、アジアの国から原油高、資源高で悲鳴が上がっている。6億人の貧困層がアジアにいるが、これがより厳しい状態になることを懸念しているという声が多かった。また、ベトナムや中国では、インフレ対策、景気の持続、為替の対策という非常に難しい政策運営を迫られている。こういう議論があったことを紹介しておきたい。

 私からは、以下のとおり、とりまとめました。

  • 内閣府としては、平成20年度経済動向試算、21年度のマクロ経済の想定について、昨年同様、夏にお示しする。
  • 食料価格が上がっているという議論があったが、日本の食料の自給力といったものも含めて、次回の諮問会議で農業について議論したい。

 政府機能の見直しについては、これまで議論したことをまとめてありますので、非常に時間が押していたこともあって、簡単に民間議員から報告をいただきました。発言は、以下のとおりです。

  • 民間議員から、公益法人の見直しをやるときに、特別会計についてもしっかりと見直していく必要がある。5年後に31から17へと改革を着々と進めている時ではあるが、特会の歳出の見直しが重要で、透明性を高めるよう見直していく必要がある。
  • 民間議員から、ここに書かれているのは第一歩。最終的には道州制というようなところに向けての議論。また、世界に冠たる電子政府をつくるための議論である。したがって、国民の目線に立った新たな行政へと変わる、国民が実感できるように変わっていくということが必要。

 政府機能の見直しについては、この内容を「基本方針2008」に盛り込み、そしてまた諮問会議でフォローアップしていくことで全体の合意をとりました。

 総理からは、以下の発言がありました。

  • ムダゼロというのは大変重要なこと。
  • 来年度以降の予算ということではなく、今年度の予算の執行に当たっても、着実にその成果が出るように、関係大臣は責任を持って実行してほしい。

(以 上)

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