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大田大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第6回会議(平成20年4月1日)

大田大臣

(1) IT化について(電子政府)

(2) 金融・資本市場の競争力強化について(株式市場等)

 大田弘子です。本日、今年第6回目の経済財政諮問会議が開催され、IT化(電子政府)、金融・資本市場の競争力強化(株式市場等)について議論しました。

 IT化(電子政府)については、各議員から、ここで一挙にスピード感を持って進めなくてはいけない。そのときに、単に導入するだけではなくて、利用されるような電子政府にならなくてはいけないと発言があり、皆同じようなことを目指しながら、何で実現できないのかということで、以下の議論がありました。

  • 特に役所が業務そのものを変えていない。ITを導入するということは、標準化を進めるということ。ITを導入しやすいように、業務を変えなくてはいけない。それができていない。
  • 役所の中でもITの担当は岸田臨時議員。岸田臨時議員はビジョンを描こうとしているが手足がないので、実際に各役所に対して、例えば添付書類をやめさせるなど、指示していくとなると、今度は増田議員の力が必要。プランを立てて引っ張る大臣は1人でなくてはいけないので、ここは岸田臨時議員にしっかりとイニシアチブをとってもらって、政府が横で連携をとっていく体制にしなくてはいけない。
  • 実行されているかどうかが問題。役所の内部がばらばらなので、これは従わせるしかない。例えば旅費の申請も、帳票も、システムもばらばら。これは「このやり方で行け」と決めて、それに従わせなくてはいけない。旅費については、経済産業省を中心に今やっているが、政府全体として岸田臨時議員がイニシアチブをとり、それを総務大臣なり経産大臣なり、一緒になって連携をとってやっていく。
  • 民間議員から、それをやるときは、複雑なシステムではなく市販のパッケージで動くような形で行っていくことが必要。

 岸田臨時議員からは、民間議員が提案している3つの先行プロジェクトについて、1年以内に実行計画をつくり進めていくという話がありました。

 総理からは、以下の指示がありました。

  • 国民の利便性と役所の無駄を省く一石二鳥の余地は、まだまだたくさんある。そういうことを政府のIT化でやっていかなくてはいけない。
  • しかし、これまで本当に随分時間がかかっている。なぜこんなことができないのだろうかと思う。
  • 岸田臨時議員を中心にぜひ頑張ってほしい。役所の内部業務の旅費だけではなく給与の支払いもある。こういうものは1年と言わず、3カ月ぐらいで計画をつくって、半年後には実現しているようなスピード感でやるように。

 金融・資本市場の競争力強化については、まずこの議論に先立ち、民間議員の伊藤議員がアメリカに出張し、サブプライム住宅ローン問題について幾つか調査してきたので、その簡単な報告がありました。ポイントは以下のとおりです。

  • 今、アメリカの金融当局でも非常に危機感が強い。依然として不確実性が大きい。実体経済については、年前半に成長率は潜在成長率を下回るが、後半は回復と見ているエコノミストが多い。
  • いずれにしても、住宅市場の下落がどうなるのか。ここがとまらなければ泥沼のような状態になっていく可能性もあり、そこがポイントである。

 その後、民間議員から以下の提案がありました。

  • サブプライム住宅ローン問題で明らかになってきた日本の株式市場の脆弱性というものがある。これを克服することは成長戦略にとって不可欠である。
  • 一方で、日本の家計は1,500兆円を超える金融資産を持ちながら、依然として預貯金の比率が高く、なかなか高い利回りを得られていない。
  • ここの好循環をつくるような具体的な仕組みとして、確定拠出年金、401kの利用を拡大させることで、株式市場の厚みをつくり、なおかつ老後の家計の老後資産の厚みをつくる。

 渡辺臨時議員からは、公務員も401kに加入できるようにというような提案がありました。これに続き、以下の議論がありました。

  • 民間議員から、若い世代が株式を持ち、老後は債券というのがライフサイクルの上から良いが、実際は逆に退職金を受け取って株式投資が増えるというようなパターンになっている。たとえ少額であっても、長期に株式投資ができるような仕組みが必要。20年、30年保有すれば預金金利を上回る。また、配当だけでも預金金利を上回ることもあるので、株式投資をエンカレッジするような仕組みが必要。
  • 民間議員から、401k、確定拠出年金を今より拡大して、国民に社会保障の補完となる手段として位置付けるべき。国民は社会保障に不安を持っているので、確定拠出年金が社会保障の補完的な機能を持って、将来の生活設計に位置付けられることが必要。転職してもポータビリティーを確保するような制度にして、社会保障として位置付けることが必要。
  • 民間議員から、確定拠出年金の制度がイギリスやアメリカでは給与の何%というような限度額の設定になっている。日本は実額で設定されているので、給与の何%というような限度額にして広げていくことが必要。
  • 今はネットで投資ができるので、少額であっても低い手数料でやりやすくなっている。
  • 額賀議員から、貯蓄から投資へ、どういうインセンティブを与えるかについては、党でもこれまでいろいろな議論がなされている。ぜひ民間議員の知恵もかりながら、環境づくりに努力していきたい。来年度から具体的な政策をどう展開するかは、今後検討していきたい。渡辺臨時議員が提案した公務員の401kに対しては、今共済年金と厚生年金を一本化しようという議論の中で3階部分をどうするかというのが議論になっている。そういうこととの関係も考えて整合性も考えていかなくてはならない。
  • 甘利議員から、1,500兆円以上の個人金融資産の中で、機関投資家に流れる割合が低く、しかもその機関投資家の運用ポートフォリオの中で株式の比重が低い。したがって、株式は長期で見れば、定期預金よりは利回りはよいはずなので、機関投資家でも株式の比重を高くしていく余地はあるだろう。公的年金の運用のあり方についても議論をすべき時ではないか。

 総理からは、以下の発言がありました。

  • 日本の金融・資本市場の競争力を高め、世界の中で中核的な金融センターを目指していく。これは施政方針演説の中でも申し上げたところ。これに向けて骨太の議論を続けてほしい。
  • 今日は、民間議員から老後の資産形成と株式市場の厚みを目指すというよい提案をいただいた。「日本の株式市場の脆弱性」という言葉があったが、この脆弱性を提案があったような方法で克服できるように取り組んでほしい。

 最後に、「基本方針2007」、「経済成長戦略大綱」のフォローアップについて報告がありました。

(以 上)

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