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大田大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第32回会議(平成19年12月26日)

大田大臣

(1) 平成20年度予算案について

(2) 「日本経済の進路と戦略」(案)について

 大田弘子です。本日、今年第32回目の経済財政諮問会議が開催され、平成20年度予算案、「日本経済の進路と戦略」(案)について議論しました。

 平成20年度予算案については、額賀議員から報告がありました。次に、「日本経済の進路と戦略」について、本文の案を示し、了承されました。この2つについて、以下のような議論がありました。

  • 民間議員から、今回の予算で「基本方針2006」を堅持したことを評価する。ただ、足元の成長率が下方修正されているので、プライマリーバランス黒字化に向け、相当の改革が必要である。プライマリーバランス黒字化しても、GDP150%という最悪の財政状況は続くので、この「進路と戦略」–これは2011年度までを対象としていますが、その先を見据えた目標設定に向けた議論を行うべき。財政再建の第3ステージで、2010年代半ばに向けて、債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていくという目標が掲げられているので、この具体的な目標設定の議論を始めるべき。成長力を高めるには、EPAや国際協力、海外の人材の活用を進めること、技術力などの強みを生かすことが必要。こういう外向き、前向きの成長戦略が必要。
  • 民間議員から、1.「21世紀にふさわしい行政への転換」というのが「進路と戦略」の中に書かれている。今回の独法改革は、かなり苦労された取組だと思う。ただ、政府がどのような分野で、どのような形で役割を担うかは、絶えざる見直しが必要。地方の出先機関や特会、政府の資産・債務、そういう分野について官の事業が必要かどうか、国民の立場で引き続き議論すべき。2.年金の基本的方向については、国民的議論が必要。社会保障の国民会議が設置されるが、諮問会議としても社会保障と税の一体改革ということで、この国民会議と連携をとりながら議論を続けていくべき。3.労働生産性を高めることが成長のためには必要。労働市場や資本市場の効率性を高めること、生産性の低いサービス産業の規制改革をすることが非常に重要。特に、医療や介護、保育サービスといったところで、どういう点で生産性が低くとどまっているのかを分析して考えながら規制改革をやることが重要。
  • 民間議員から、成長戦略は今年から取り組んだが、初年度は予想より成長率が下回った。来年度の経済成長が重要な鍵を握る。諮問会議でも福田内閣でも、全力を挙げて成長戦略を具体化し、実行していくことが必要。併せて、歳出・歳入一体改革の旗を決しておろさないことが重要。
  • 民間議員から、日本経済は息の長い回復を続けているが、それでもなお財政赤字は消えていない。公債依存度は、来年度予算で若干下がるが、それでも大きい数字で、これは大変大きい問題。景気が悪くなると赤字が増えるので、景気がよいときは大胆に赤字を減らすということが必要。今回の議論を見ていても、歳出・歳入一体改革を断固として継続しなくてはいけないのはもちろんだが、そのことの難しさもあらわれてきている。縦割りで一律に減らすということは限界があるのも事実なので、縦割りを越えて大胆でメリハリのある予算編成が重要。成長戦略に関しては、FTA、EPA、それから規制改革が必要。こういう国内の内需を増やしていくための取組-国内の投資、消費を拡大させていくことが必要。生産基地を日本に残し、消費者が満足できるような消費を実現するために何が必要かを考えて、成長戦略を具体化していきたい。
  • 額賀議員から、人口減少の中で成長を実現させていくのは、容易なことではない。夢がなくては困るけれども、単純に成長が達成できるというようなイメージを与えても困るので、ここは厳しく危機意識を持って、なおかつ、前途が広がるような成長の姿を描いていく必要がある。「政府に任せておけば何とかなる」というようなイメージを与えてはいけない。それから、財政再建は、来年がさらに厳しくなるし、来年の方がもっともっと厳しくなると考えている。この点も、認識を共有しながら進めていきたい。

 今日は、「日本経済の進路と戦略」の本文が了承されました。次回、年明け最初の諮問会議で参考試算を示します。その上で、諮問・答申を行いたいと考えています。

 議題は以上2つですが、最後に額賀議員から、資産・債務改革との関連で、宿舎・庁舎の跡地の有効活用の基本方針について報告がありました。これについては、格別の意見はありませんでした。

 今日は、諮問会議が今年最後なので、締めくくりに当たって、総理から以下の発言がありました。

  • 福田内閣が発足してから、ちょうど3カ月になる。この間、諮問会議では、社会保障と税をめぐる議論や地域経済立て直しのプラン、そして新しい成長戦略等、幅広く御議論をいただいた。平成20年度予算案も、諮問会議の議論に沿った歳出改革路線を守り、成長力強化と財政再建を両立させる予算になったと思う。
  • しかしながら、以前も申し上げたが、日本経済はこの20年近く横ばいであり、所得も伸びない状況となっていることへの問題意識をもっと共有し、現在の縮み思考や閉塞感を打ち破って経済成長を実現していくための議論が必要である。
  • そのため、第1に、成長戦略を具体化し、しっかりした政策に結びつけていく必要がある。第2に、社会保障の将来展望とそのための財源について、新しく設置する国民会議と連携をとって、国民の目線で議論していく必要がある。第3に、国民の信頼を回復するために、無駄ゼロを目指して行財政改革に一段の取組が必要である。
  • 福田内閣の政策方針を、より明確に、かつ、具体的に示すため、スピード感を持って、引き続きよろしくお願いする。

(以 上)

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