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大田大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第25回会議(平成19年11月1日)

大田大臣

(1) 地域経済の建て直しについて

  1. 農地改革について
  2. 地域経済の建て直しの新プランについて

(2) マクロ経済運営について

(3)「事業の仕分け」について

 大田弘子です。本日、今年第25回目の経済財政諮問会議が開催され、地域経済の建て直し(農地改革、地域経済建て直しの新プラン)、マクロ経済運営、「事業の仕分け」について議論しました。

 農地改革については、5月の諮問会議で民間議員から4つの提案があり、これらを考慮した農地改革案の作成が農水大臣に要請されました。これを受けて、農水省で農地改革案の取りまとめが進んでいますので、これについて議論しました。
農地改革案については、かなり5月の時点の民間議員提案を盛り込んだものになっています。民間議員から指摘のあった今後さらに検討すべき4点と、若林臨時議員からのコメントは、それぞれ以下のとおりです。

ユーザーが使いやすい農地情報ネットワークを構築すること。民間主導で、民間の発想を生かした賃借のマッチングができるようにすること。
←農地情報ネットワークについては、特定の人に限定するのではなく、排除するのでもなく、地権者の信頼を得られるような主体がマッチングできるような仕組みをつくっていきたい。全国ベースでこの情報ネットワークをやる場合も、その担い手は公募して、なるべく民間の機能が発揮できるようにしていきたい。

多様な賃貸借を推進すること。多様な主体が、原則として同一条件で農業経営に参画できるように、農地の貸借権を見直す必要がある。遅くとも平成21年度中に、多様な法人の農業参入に向けた仕組みの見直し、農業生産法人の要件緩和を実現すべき。
←まずは所有と利用に関する規制を区分する。そして、所有については厳しく制限するが、賃借権については思い切って緩和する。その中で、株式会社を含む法人の参入を認めていきたい。

5年程度を目途に耕作放棄地ゼロを目指す。農水省も積極的に取り組むという話があるが、現在使われている耕作放棄地対策が活用されていないではないか。
←今、いささか基準が不明確で使われていない面があるので、しっかりと動かしていく、ガイドラインを明確にしていきたい。

  • 所有から利用への観点から農地税制を見直すということについては、ぜひこのような方向でお願いしたい。

 この他、以下のような議論がありました。

  • 民間議員から、借りたい人と貸したい人の農地のマッチングが重要なので、ユーザーが使いやすい仕組みにすべき。これまでもいろいろな制度はあるが、使いにくい。また、国際競争力という観点から、生産法人要件の緩和が重要。今は、なかなか参入できない。さらに、消費者ニーズに応えるという意味でも、流通部門の改革が必要なので、農地のみならず農協や農業委員会についても、21世紀の農業という観点から見直すべき。農地改革の実施に当たっては、施策の効果をしっかりレビューすることが必要。
  • 民間議員から、罰則面の弱さや税制の優遇措置が耕作放棄地の温存につながっているのではないか。人口の高齢化が進むことを考えると、農地の流動化を進めて意欲と能力を持つ担い手が農業をやっていくことは、待ったなしの改革である。
  • 甘利議員から、大規模化にとどまらず、農業においてはマーケティングやブランド力をつけることが大事。市場が何を求めているのかを把握していく経営能力、経営感覚といった経営的な戦略が重要。本物の食材を使っている日本食堂の認定制度があったが、あのような消費と生産を結びつける仕組みも必要ではないか。

 私からは、今日の民間議員提案も踏まえて、若林臨時議員には、順次、農地改革案を具体化していただきたいというお願いをしました。
また、共通する意見として、これまでの改革を逆戻りさせることなく、農業の再生に向けて粘り強く改革に取り組むべきだという意見が出されています。

 総理からは、次のような発言がありました。

  • 農業については、客観情勢が変わっていく。FTAなど、外的な状況の変化が早い。
  • 何とか改革のスピードアップができないだろうか。
  • 農業改革については、農水省も与党も真剣に議論しているのだけれども、このスピードアップが何とかできないだろうか。

 地域経済建て直しの新プランについては、今、政府でも地域活性化の統合本部で地方再生の総合戦略をつくっていますが、その中でも、地域経済建て直しに直結するプランについては経済財政諮問会議で議論するということで、民間議員から方法論、考え方について提案がありました。
まず、民間議員ペーパーに沿って、特に補助金の使い方に新しい仕組みが必要、ばらまきを避けて「選択と集中」で成功事例をつくっていくべき、歳出増に安易に依存しない、ということにポイントを置いた説明がありました。

 この後、以下のような議論がありました。

  • 民間議員から、地方みずからが地域を経営できるように、政策を地域主導、民間主導に変えることが大事。地域の活性化のためには雇用の創出が重要で、企業立地が非常に有効な手段。核となる企業があって、経済圏ができて、人口減を食い止める、そして東京への一極集中を食い止めるということが重要なので、官民一体となって地域を活性化させていく、地域の活力を取り戻す好循環のあり方を探していくことが重要。
  • 民間議員から、今、まちづくり交付金など、交付金や補助金を柔軟にする仕組みもできてはいるが、まだまだ使い勝手がよくない。省庁間の壁は高い。使い勝手のよいものにする必要がある。ただ、これは、言うは易く、実際はなかなか難しいことなので、各省の枠のある部分、一定枠を一元的に管理して、統合本部で活用することができないか。また、地域活性化も、財政再建と両立させながら、ばらまきにならないよう「選択と集中」し、効果を得られるものにすべき。
  • 甘利議員から、今、大臣特命プロジェクトチームをつくって、この施策パッケージをつくっているので、ぜひまたこの諮問会議の中でも報告したい。
  • 増田議員から、今日の民間議員の提案と同様の問題意識を持っているので、次回、プランを提案したい。省庁横断、民間主導、こういうところを取り入れたい。また、民間議員提案にある複数年度、これは会計法の壁などがあり難しいが、知恵を出してできるだけ工夫していきたい。

 マクロ経済運営については、内閣府、日銀から、それぞれ資料に沿って説明がありました。ほとんど議論の時間がなくなっていましたので、以下の質問と回答だけありました。

日銀が実質GDPを下げているのは、改正建築基準法の見直しで住宅投資が落ち込んでいるのを反映しているのか。
←一部入れており、それを勘案している。

 総理からは、以下のような発言がありました。

  • 今、一次産品が高騰している、あるいは石油価格が高騰しているということがあるし、一方で、新興国が経済成長しているという状況がある。
  • こういう中で、日本の経済がこれからどういう方向をたどるのか、日本の国力はどうなっていくのかというマクロの観点からの議論も必要。

 「事業の仕分け」については、まず、民間議員から以下のような提案がありました。

  • 1月の「進路と戦略」の中でも、政府機能を根本に立ち返って見直すということが書かれている。
  • 今、「事業の仕分け」については、独立行政法人については渡辺大臣の下の減量化の有識者会議で議論されている。私が担当している市場化テストも仕分けにかかわる。地方支分部局――出先機関については、地方分権委員会で議論されている。また、規制改革会議も議論している。
  • こういうことを「事業の仕分け」という横軸で、諮問会議に各大臣をお呼びして、この「事業の仕分け」という観点から政府機能の根本的見直しに取りかかるべき。

 これについては、民間議員から提案がなされているように、諮問会議で関連機関と連携して改革の動きを強力に推進していく。来年春ごろを目途に、中期的な取り組みをプログラムとしてまとめるという提案があり、合意が得られました。
前回の諮問会議で、総理から予算の無駄の徹底排除という指示があり、これを受けて今日の民間議員提案になっているわけですが、これから諮問会議でこの取り組みを推進して、政府機能のあり方をしっかりと見直していきたいと思っています。

 総理からは、この無駄を極力なくす、無駄ゼロを目指して福田内閣はやっているので、ぜひ民間議員も知恵を出してよろしくお願いしたい、という発言がありました。

(以 上)

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