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大田大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第22回会議(平成19年10月4日)

大田大臣

(1) 経済財政諮問会議の今後の運営方針について

 大田弘子です。本日、福田内閣になって1回目の経済財政諮問会議が開催されました。

 最初に、総理から以下のようなあいさつがありました。

  • 諮問会議はこれまで重要な役割を果たしてきた。
  • しかし、人口減少、少子高齢化に伴う社会保障費の増大、グローバル化、地球環境問題、こういう難題に直面している。
  • これらを乗り切り、より成熟した社会をつくっていくためには、時代に適合しなくなった制度や組織を改めるなど、日本の将来を見据えた改革を進めていかなければならない。
  • 改革を進めていく上で、国民の理解と協力が重要。国民の理解を進めるためにも、諮問会議が政策の選択肢について、国民にわかりやすい議論を示し、将来のあるべき日本の姿を提示していく必要がある。
  • 民間議員には、引き続き改革の旗手として頑張っていただきたい。
  • 私は国民の目線に立って改革を続行してまいる決意である。

 その後、経済財政諮問会議の今後の運営方針について、まず、民間議員から、ペーパーに基づいて説明がありました。

 その中で、今後の進め方として、地域経済の建て直し、社会保障制度と財源のあり方(社会保障と税)、来年度予算の編成に向けた歳出改革、この3つの重点課題を議論していくという話がありました。これについては、了解が得られました。

 また、地域経済の建て直しでは、民間議員ペーパーに書かれた基本的な視点・新たな仕組みに基づいて、新プランをつくります。これについては、増田議員が私とも連携をとって、11月末ぐらいまでには形を出していきたいということで、11月の初めぐらいに「増田プラン」を諮問会議に中間報告していただき、審議していきたいと考えています。

 このプランに加えて柱となるべき主な項目として、中小企業の生産性改革、農業・農地改革、公共投資改革、地域力再生機構の創設という4つの項目が民間議員ペーパーに掲げられています。これについては、それぞれの担当の大臣をお招きして改革プランを出していただき、諮問会議で議論することにします。1つ目の担当の甘利議員もプランを策定して諮問会議に報告し、議論したいということでした。また、地域力再生機構は私の担当ですので、私が報告する形で議論をしていきたいと思います。

 基本的に、民間議員の提案についての大きい反対はありませんでしたが、以下のような意見がありました。

  • 民間議員から、成長力をあてにして歳出改革を怠ってはいけない。「進路と戦略」で2011年度のプライマリーバランス均衡に向けた道筋を出しているが、これについては不確実性を明示的に取り入れた固めの予測をすることが必要。
  • 民間議員から、地域経済の建て直しに関して、とかくばらまきにつながりやすいので、これを排することが非常に重要。また、地域経済のプランをつくるときに大事なのは3点。地域の現場から発想すること、縦割りの役所・縦割りの交付金を一括して利用できるようにするということ、民間人を中心にプランを立てるということ。つまり、地方がみずから住民あるいは観光客としての顧客を引きつけるために、あるいは進出する企業に対して引きつけるために、プランをつくりやすい仕組みが必要。規制が問題になる場合は、構造改革特区を活用するといったことが必要。
  • 民間議員から、社会保障と税に関して、給付と負担をセットで議論する場合、負担を軽減するということは、他の国民の負担につながるため、その点も押さえていく必要がある。また、持続的な年金に向けた制度の改革は重要。現在の制度は、自営業で未納率が高まると、サラリーマンの負担が増えてしまうというような仕組みがビルトインされているので、なるべく低コストで確実に徴収するような方法も議論する必要がある。更に、歳出改革については、制度のスクラップ・アンド・ビルドで財源確保することが必要。
  • 増田議員から、都市と地方の格差を埋めるには、税財政の議論も重要だが、何より地域の経済力を高めることが非常に大事。地域の経済力を高めるために20年来さまざまな施策が議論されているが、これまでは公共事業、地域立法中心。これはある程度効果はあったが、従来の手法と異なる新たな手法で方策をつくっていかなくてはいけない。また、わかりやすいメッセージで地方に伝えていくことが大事。プランをつくる場合は、(1)投資効果が見込まれるような地域に、各省の枠を超えて重点的に配分して、投資効果を出していく、(2)その周辺にあってなかなか産業的な発展が見込めない地域にも目配りしていく、この2つが必要。
  • 増田議員から、農業の問題が地域再生という点では非常に大きい。民間議員ペーパーにあるように、農業・農地の大規模化あるいは国際競争力をつけるということは必要だが、現状では小規模農家の人が将来に対して不安を抱いている。したがって、現状からスタートして、将来の農業のあるべき方向に向けての展望を出しながら議論することが必要。この地域プランについては内閣に4つ本部があるが、これを一元化して統合本部をつくり、省庁横断、施策横断的に議論していきたい。そして、議論の中には地方自治体の関係の方を入れて、定期的な意見交換をしていきたい。
  • 甘利議員から、安定した成長がないと財政再建あるいは安心を築くことはできないので、経済成長戦略はしっかりと続けていくことが必要。その成長の果実を回復がおくれる地方や中小にすそ野を広げていくことが大事。農業の活性化は重要。製造業のノウハウや商品の高付加価値化を農業に取り入れて、農・商・工の連携のとれた成長戦略をとることが必要。
  • 民間議員から、小規模農家に将来展望を描いてもらうようにすることは大変大事だが、小規模農家によってかなり状況が異なる。米をつくっているところ、花をつくっているところ、果物をつくっているところ、あるいは養鶏をしているところもある。必要な施策はニーズに応じてつくっていく。小規模農家だから一律に所得が低いとひとくくりにしないことが大事。
  • 農業を議論するときは、小規模農家の理解が得られないとうまくいかない。同じように、地方対策を議論するときは、都市住民の理解が得られないとうまく進まない。したがって、この両方に目配りした政策が必要。
  • 増田議員から補足的に、地域の新プランの中では、19年度に緊急に実施すべきものも入れ込みたい。また、来年度予算で取り組むべき項目も入れたい。
  • 民間議員から、EPAが極めて重要。EPAがせっかく加速し始めているので、これを中断せずに進めていくことが必要。
  • 額賀議員から、地域経済の建て直しについて、ばらまきはよくないというのは原点。重要な点は、(1)地域の視点。地方住民と関連づけ、地方がみずから強くなれるようにする。上から押しつけるのではなくて、地域の自律的な成長をもたらすような視点が大事。(2)税収の偏在を是正していくことが必要。財政力、人材、雇用といったことをしっかりと基盤をつくって、一過性でないような政策をしていかなくてはいけない。(3)地域に新しい資本やノウハウを入れて、産業起こしをしていく。そのとき地元資本が入って、地域性を生かしながらやっていくことが必要。
  • 額賀議員から、基礎年金の国庫負担割合を2分の1に引き上げについて、これは既に決まっている。早急に消費税を含めた財源の議論をしていきたい。政府・与党でも議論をしているが、諮問会議でも基本方針を示してほしい。
  • 額賀議員から、歳出・歳入一体改革について、2011年度にプライマリーバランスを均衡させるという歳出・歳入一体改革は決して揺るがせにはしない。歳入の方の税体系についても、政府税調で今議論をしているが、短期の話と中長期の景気に左右されない安定財源という両面で考えていきたい。

 最後に、総理から以下のような発言がありました。

  • 地域経済の建て直しは、福田内閣の重要な柱である。増田議員と大田議員が連携をとって、地域の実情に即したプランを年内にはつくってほしい。
  • 社会保障と税は、国民の皆様にも一緒に考えていただかねばならない問題であり、理解してもらわなくてはならない問題。わかりやすい選択肢を示して、どこに問題があり、どうすればいいかを国民の目線で議論できるようによろしく頼む。
  • これからの人口減少や内外の環境変化を考えると、安定した成長と財政再建の両方を進めていく必要がある。経済発展のフロンティアをどこに求めるか、経済成長戦略を考えていただきたい。
  • あわせて、ぬくもりのある政策も考えていかなくてはならない。大きいところだけではなく、小さいところにもしっかりと政策を考えていく必要がある。
  • 歳出改革も断固として進めていかなくてはいけない。
  • 矛盾することもあり難しい課題だが、断固としてやっていくという強いメッセージが必要。

(以 上)

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