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大田弘子 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第27回会議(平成18年11月30日)

大田弘子

(1) 平成19年度予算編成の基本方針について

(2) 集中審議(5):再チャレンジ支援・労働市場改革

  1. 再チャレンジ支援
  2. 労働ビッグバン
  3. ハローワーク

 大田弘子です。本日、今年第27回目の経済財政諮問会議が開催され、平成19年度予算編成の基本方針について総理から諮問があり、答申について審議しました。また、再チャレンジ支援・労働市場改革について議論が行われました。

 予算編成の基本方針については、案どおり答申されました。関連して、道路特定財源の議論が出されました。民間議員から、以下のような意見がありました。

  • まさにこの問題が安倍内閣の試金石。予算編成の基本方針どおりに決着してほしい。これからの財政を考えると、限られた財源を有効に活用することが至上命題であり、ガソリン税を含めて法改正を行い、重要な歳出に活用すべき。
  • 納税者の理解を得ながらと予算編成の基本方針にも書かれているが、ガソリンとか石油というのはほとんどの国民が納税者なので、これは国民の理解ということに等しいのではないか。国民の立場に立って改革してほしい。
  • どうもこの議論は道路だけに終始していて、財政全体の視点がないのではないか。財政全体の中で考えると、今の税率のままで課税して、必要度の高い歳出、例えば社会保障に充てるということが必要なのではないか。

 総理からは、以下の発言がありました。

  • 道路特定財源については、国民のためになる改革をしたい。高齢化が進む中で、限られた財源を有効活用し、負担の面を考えたい。したがって、道路特定財源も決して聖域にはしないということが、小泉改革の時から合意されている。
  • 必要な道路というのはつくらなくてはいけないが、自動的にこの財源が道路に向けられて、自動的に道路ができる仕組み自体を変えていくことが必要。
  • したがって、道路特定財源の現行税率は維持しつつ、揮発油税を含めて道路特定財源を見直しの対象とし、国民の視点に立って改革をしたい。

 労働市場については、まず、再チャレンジ支援について審議しました。以下のような議論がありました。

  • 再チャレンジを妨げている規制をなくすことが必要。
  • 省庁間の連携やワンストップ化が必要。
  • 個人保証や連帯保証人という制度が再チャレンジの妨げになっているので、ここはしっかりと切り離していくことが必要。
  • 民間金融機関がなかなか融資をしないのは、共益債権の優先順位の問題があって、これは破綻法制でも残された課題なので、こういう根っこの部分もしっかりと議論していかなくてはいけない。

 このような議論を受けて、山本臨時議員(再チャレンジ担当大臣)から、しっかり取り組んでいきたい、金融検査マニュアルに再チャレンジ枠を設けることを検査局で検討している、という発言がありました。

 次いで労働ビッグバンです。労働ビッグバンはまさに今日がスタートで、民間議員ペーパーのポイントは、専門調査会をつくって、民間議員のペーパーにあるような点について、これから議論をしていきたいということです。 これに対して、柳澤臨時議員(厚生労働大臣)からは、以下のような発言がありました。

  • 労使自治という言葉があるけれども、労使は対等ではないというのが労働法制の基本の考え方。
  • 諮問会議や専門調査会で議論するというのはもちろんいいけれども、労政審では、労使公の三者で審議する仕組みがあり、そこでエンドースしなければならないという点は十分に配慮してほしい。

 その他の意見としては、以下のような議論がありました。

  • 中途採用を進めるために「転職秋の陣」のようなことを考えるべきではないか。
  • 派遣の期間制限というのは本当に必要なのか。規制のマイナス面もあるのではないか。

 ハローワークについては、民間議員からILO88号条約の下で行う方法として2点の提案がありました。現在の主要な官のハローワークを維持したままで、その他の運営を民間に包括的に委託する。例えば、東京23区で20のハローワークとその支部がありますが、その一部を民間開放する。それから、民間開放したハローワークを官が監督する仕組みを整えることで、官のネットワークを維持してはどうかという提案がありました。
ドイツやオランダの例の話がありましたが、これに対して柳澤臨時議員からは、ドイツも完全に民間委託ではなくて、ハローワークが一定期間見た後で民間に対してバウチャーを払っているというような反論、雇用保険と一体でやる必要があるというような反論がありました。これに対しては、民間が雇用保険と一体的にやるということが考えられると、民間議員から反論がありました。
それ以外に、若者とか地方とか就職で苦しい思いをしている人のことも考えて、この問題に対処していく必要があるということが出されました。

 この市場化テストの担当大臣は私ですが、私の方からは、以下の発言をしました。

  • ILO条約の規定というのは長く議論されているし、国内でも解釈が分かれている。
  • そこで、民間議員から提案のあった2つの点に絞って、この解釈がILO条約に抵触するのかどうか、私の下に私的懇談会を設けて、専門家に集中的に検討していただくこととしたい。

 労働市場改革に関する私の取りまとめは、以下のとおりです。

  • これから専門調査会を設置して議論していきたい。そして、制度改革のあり方について議論を深めて、随時諮問会議に報告をお願いしたい。
  • その際、公労使三者協議の審議には十分配慮して連携をとっていきたい。

 総理の締めくくりは、以下のとおりです。

  • 終身雇用が崩れたり、共働きが増えたり、フリーターやニートが増える、こういう中で人材が生かされて再チャレンジできる社会をつくる労働市場の改革というのは、内閣の非常に大きな課題である。専門調査会を活用して、精力的に御検討いただきたい。厚生労働省などの関係省庁ともよく調整・連携して、検討成果を関連する制度改革や来年の「骨太方針」に盛り込んでいただきたい。
  • ハローワークについては、再チャレンジのチャンスのある社会になるには、職業紹介の機能が重要。何より利用している人の利便性を高くする。利用している人は、官であれ民であれ、利用しやすいことが重要なので、そういうハローワークの機能になるよう、民間の知恵を出して考えてほしい。民間の知恵を生かすことが必要。ILO条約の解釈など色々難しい課題はあるが、知恵を出し合って、より役に立つ機能にしてほしい。
  • 厚生労働大臣には、パート労働者への社会保険適用の拡大について、精力的に関係者からの意見徴取を行った上で、来年の通常国会への被用者年金一元化法案の提出と併せて実現できるよう調整してほしい。また、パートタイム労働法など、再チャレンジ支援を具体化するために法的整備についても、来年の通常国会に法案を提出できるよう尽力いただきたい。

(以 上)

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