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大田弘子 経済財政諮問会議後記者会見要旨

第26回会議(平成18年11月24日)

大田弘子

(1) 平成19 年度予算編成の基本方針(案)について

(2) 集中審議(4):税制について

(3) アジア・ゲートウェイ構想について

(4) 地域活性化について

(5) その他

 大田弘子です。本日、今年第26回目の経済財政諮問会議が開催され、平成19年度予算編成の基本方針、税制、アジア・ゲートウェイ構想、地域活性化について、議論が行われました。その後、資産債務等専門調査会の改組について、私から資料に沿って提案をし、了承をいただきました。

 予算については、民間議員から5つの原則が提示され、補正予算もこの原則にそって議論しなくてはいけない、あるいはこの毎年度の予算案が骨太2006の5年間の歳出・歳入一体改革の範囲内にあるのかどうか、それを確認しながら進めていくという提案がなされました。これについては、5つの原則については反論はなく了解されたものと思います。この他、以下のような意見がありました。

  • 5年間の改革の前提というのは、成長戦略であり、この成長戦略で成長率を名目も実質も引き上げていくことが大事。
  • 成長戦略については決してばらまきではなく、質も量も限定した上で、19年度予算でもメリハリをつけていく必要がある。
  • 5年間の複数年度の管理は重要だが、中長期的に潜在成長力を引き上げることが大事。財政再建と成長戦略の両輪が必要。
  • 成長戦略も予算面で対応するに当たっては、原則の5つをしっかり守ることが必要。
  • 他の経費を削減して成長戦略に充てていくという民間議員の原則に沿っていくことが必要。
  • 補正の議論があるが、成長戦略も本予算に構造的に組み込んでいくことが必要。
  • 一時的な税収増が発生しているのを、構造的な歳出に向けるのではなく、まして今、景気対策に使うのはおかしい。
  • 補正について、(1)財政再建を重視するのは重要だが、成長戦略を前倒しするという考え方が部分的にあっていいのではないか、(2)成長戦略で厚みのある成長路線に乗せていくという考え方があっていいのではないか。
  • 補正について、本予算の中でしっかりやるべき。自然増収というのは予想外のものだから、本来使えるものではない。国債の償還に充てるべきで、逆にデフレスパイラルのような状況になったら、歳出を増やしていくということが必要。
  • 19年度予算は安倍内閣として初めて財政政策の形を見せるものだから、成長と財政の両立が極めて重要。財政規律を緩めると、長期金利の上昇という形で経済に悪影響を及ぼしかねないというようなことも考えなくてはいけない。

 私の取りまとめとしては、以下のとおり行いました。

  • 民間議員から提案のあった安倍内閣としての予算編成の原則には合意があったので、今後の予算編成においては、これらの原則を踏まえて取り組んでいくということが重要。
  • 補正予算については、諮問会議という国民から見える場で議論がなされたことは意義がある。
  • 民間議員からのもう一つの提案である、予算案がプライマリーバランスの黒字化、歳出削減の中期目標を達成する範囲内にあるかどうかのチェックについても合意があったので、内閣府として、民間議員の提案に沿って推計を出し、報告する。財務省と総務省には、そのために必要となる情報を提供してもらいたい。
  • 19年度予算編成の基本方針の原案については、今日の議論を踏まえて必要な修正を加え、与党とも調整して、次回諮問・答申できるように進めたい。

 総理の取りまとめは、以下のとおりでした。

  • 小泉内閣において、歳出削減を進めてきて、だんだんきつくなってきているが、厳しい歳出削減を行い財政の無駄をなくすという路線は、安倍内閣においてもいささかも揺るがない。民間議員から提案のあった原則を守っていきたい。
  • 補正予算についていろいろ議論があったが、災害など国民の安全・安心に直結する緊急の対策に使うという補正の本来の趣旨と照らし合わせて、それ以外はこの基本原則に則って考えていく。
  • 19年度予算の国債発行額については、18年度より大幅に減額する必要があると考えている。その旨を予算編成の基本方針に盛り込むべき。
  • 成長戦略については、来年度の予算編成で重視していく。
  • 民間議員から提案のあった中期的な目標の達成に向けて、複数年度にわたる観点に立った歳出改革の実現に向けた取り組みを進めていただきたい。

 税制については、まず政府税制調査会の本間会長から、これまでグループディスカッションでどのような議論がなされてきたかという簡単な紹介がありました。その後、民間議員から、これから来年秋以降の本格的な議論に向けて、基本的な考え方をまとめていく必要があると、民間議員ペーパーに沿って発言がありました。また甘利議員からも資料の説明がありました。これを受けて、以下のような議論がありました。

  • 秋以降の議論を円滑にするために、着実に議論を進めることが必要。安倍内閣が目指す、活力あるオープンな社会の構築あるいは再チャレンジ、こういう方針がどんな税制の哲学、考え方になるのか、しっかりと議論をしていく必要があるし、19年度の税制改正もそういう考え方に沿って行うことが必要。
  • 法人税について、最近、法人減税が声高に言われているが、個人と法人の税負担のバランスが適切かという視点を持って検討することが必要。法人税の減税だけが声高にならないよう、これが雇用者あるいは下請け、中小企業への配分につながるよう考えることが必要。消費の拡大が企業の収益に結びつく、消費と企業収益の好循環に結びつくようなコミットメントが必要。
  • 地方について、偏在性が余りない税制にしていって安定財源を確保することが、地方分権の力になる。そのために、消費税の配分を考えることが望ましい。

 民間議員からの、来年4月を目途に、税調の審議状況を諮問会議に報告していただいて、それを骨太に盛り込んでいくということに対して、本間会長の方から、その段階までにどれぐらいの議論ができるのか、どの程度のことを言えるのか、やや不安な点があるという発言がありましたので、骨太2007に内閣として税制改革の考え方を盛り込むのは重要なので、そこまでできている税調の審議状況を諮問会議に報告いただきたいということを、私からお願いしました。
それ以外の取りまとめとして、来年度以降の税制改革の本格的、具体的な議論に向けて、諮問会議においても税制改革の基本的な考え方を総合的、多面的に審議していく、これは了解をいただきました。それに向けて、政府税制調査会だけではなくて、民間議員にも特に分野横断的な課題について審議してもらい、報告を受けたいということをまとめました。
それから、本間会長から、基礎的な分析、調査もしっかりやっていきたいということがありましたし、民間議員からも分析が重要だという提案がありますので、このデータや手法の共有については、内閣府の事務方と、それから政府税調の事務局とで連携をとって進めていきたいとしました。

 総理の発言は、以下のとおりでした。

  • 政府税調においては、マクロ、ミクロの両面から議論を深めていただきたい。
  • 一方で、税というのは政治そのものなので、国民にわかりやすく説明し、納得してもらうことが重要。
  • 来年秋以降行う税制改革の本格的・具体的な議論に向けて、わかりやすい税制改革の基本哲学を、経済財政諮問会議と政府税調で連携して検討していただきたい。
  • 来年前半にはそうした議論を踏まえて、基本哲学を骨太2007に盛り込んでいただきたい。

 アジア・ゲートウェイ構想については、根本補佐官から説明がありました。主な議論は、以下のとおりです。

  • 具体的な成果が上がることが重要であり、焦点を絞った議論が必要。例えば羽田空港の国際化、これは深夜枠、早朝枠を使って国際化を進めることが重要。オープンスカイ構想、すなわち、協定を結んだ国同士は、民間が決めて自由に路線を実現する構想は、日本を含めたアジアで取り組むことが必要で、日本はそのリーダーシップを発揮してほしい。アジアにおける航空のビッグバンを主導することが必要。空港と港湾のオープンは非常に大事。
  • 言葉や理念はどうであっても、基本的に移動が不自由だと、致命的に日本は閉ざされた国になる。24時間体制をつくるべき。
  • 焦点を絞るべきだという点では、国際競争力を重視してほしい。
  • ICTを重視してほしい。

 総理からの発言は、以下のとおりでした。

  • 空港や港の24時間化がなぜ難しいかというのは、もうわかっているが、何とか時間を置かずに、安倍内閣で解決する。
  • APECの会合に出たときも、日本は閉鎖的だという考え方を変えてほしい、この数年で日本は大きく変わるということを発言しており、これを着実に実行していく。
  • これは、日本の競争力強化にもなるし、アジアの人も歓迎することである。

 地域活性化については、佐田臨時議員から説明があり、菅議員、甘利議員からも資料に沿って説明がありました。主な議論としては、以下のとおりでした。

  • 構造改革特区が重要。
  • 国、地方、民間の役割を明確に定めることが重要で、その邪魔をしない、出しゃばることがないように。
  • 顧客、消費者が何を求めているかという視点で政策を考えていく必要がある。なぜ商店街がシャッター通りになったのかというようなことも、消費者、顧客の視点から考えていく必要がある。

 総理の取りまとめの発言は、以下のとおりでした。

  • 地方の活性化は、かつては公共事業だった。この5年間、思い切って国は方針を変えてきたが、地方は十分にまだ体制がとれていない。試行錯誤の状態にある。
  • この地域活性化は、安倍内閣の大きな柱であり、地方からのアイデアに基づいていく。国の方でもそのアイデア、視点を後押ししていくということが重要である。
  • なかなか地域の魅力というのは、住んでいる人には理解されていない点もあるので、アイデアを提供していくという試みは大事。

(以 上)

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