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第21回会議(平成17年10月13日) 竹中大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

竹中大臣

18時46分~19時02分 於:共用220会議室

(1) 政策金融改革について

(2) 歳出・歳入一体改革について

1.発言要旨

 それでは、先ほど、今年21回目の経済財政諮問会議を終えましたので、報告をいたします。
本日の議題ですが、まず村上大臣にお出でをいただきまして、政策金融改革の議論をいたしました。その後、歳出・歳入一体改革について議論をしております。
政策金融改革につきましては民間議員から紙が出ております。今日は、11月を目途にあるべき姿の基本方針を取りまとめるということに関しては、キックオフの議論になります。
民間議員のペーパーとしましては、まず「実現すべき姿」として、政策金融は「民の補完に徹する」ということ。公益性、リスク評価の基準というのは、3年前の「政策金融改革について」という諮問会議の取りまとめの中で示しておりますけれども、更に今回は民の補完に徹する際には、本当に政策金融という政策手段でなければだめなのかと、補助金や税制など、別の政策手段ではだめなのかという優越性という観点もあるということが付け加えられております。
次が、「官の既得権益を許さない」ということ、そして他の「構造改革との整合性を確保する」ことです。融資残高を対GDP比で半減するというのは既に3年前に掲げた目標でありますが、それに加えて、他の構造改革と整合性をとるということであります。
「ヒアリングで詰めるべき事項」としまして、各機関の融資項目をできる限り、先の公益性、優越性、リスク評価等々の基準に照らしてしっかり峻別をするというお話がございました。このヒアリングはオープンで行います。公開で行うこととなりました。
ヒアリングにつきましては、ちょっと飛びますが、次のページに「ヒアリングの開催要領」がございますけれども、ワーキンググループの外部有識者として、民間議員4人の他に、慶応大学の跡田教授、日本総研の翁研究員、北大の宮脇教授に参加をしていただきます。そして、関係大臣も必要に応じて参加をするということにしております。
日程等々、ひょっとしたらまだ調整があるもしれませんが、基本的にはこの方向で進めたいと思います。ヒアリング対象は8機関、そしてユーザー、民間の金融機関でございます。
最後に、ヒアリング後に検討すべき項目として、政策金融として残すもの、残さないものを峻別する。そして、それぞれ残すもの、残さないものについて、実現すべき姿に即した実施体制をどうするかということを議論する、改革を終了させるまでの具体的なスケジュールを明示する、ということです。このようなペーパーが出されまして、方向としてはこれでやっていくということでございます。
若干、関連して出た議論としましては、さまざまな非常事態への備えというようなものも考える必要があるのではないかという視点、何が本当に必要かどうか、政策金融として必要なものをきっちりとヒアリングをして、厳選して行ってほしいということ、ヒアリングに当たってはユーザーを幅広く取り入れて、生の声を聞いてほしいといったような問題、更には、組織のガバナンスを確保できるように個別具体的な方向づけを行ってほしいというような問題、民でできることとできないことを切り分けるに当たって、それも重要だけれども、加えてそうしたことが継続的にチェックできるような仕組みも考えるべきではないかといったようなこと、そして、政策金融の峻別を行うに当たって、民間でできることは民間でやってもらうわけですけれども、同時に政府が直接やるべきことというのも中にはあるのではないかというような御指摘もございました。
したがって、政策金融として当然残る機能もありますけれども、むしろ政府が引き取るものもあるだろうし、そして、民間で行っていくというようなものもあるだろう。更には、これは機能でありますから、政策金融でやるにしても、直接融資というよりは保証業務で行うというような問題、そういう機能の問題もあるだろうというような御指摘がございました。
なお、ちょっと技術的な話ですけれども、政策金融に関して「カウベル効果」という言葉がございます。これは、カウボーイが牛を引っ張っていくときに、先頭の牛にはベルがついているわけですけれども、その方向に従って牛がみんなついていく。つまり、政策金融機関というのは、そういうふうに民間の融資を誘発して引っ張っていく効果があるということで、以前から使われている概念ですけれども、そうしたものについて、少し概念を整理して、今でもそういう効果があるのかどうかということについても、民間議員から少し報告をしていただくということになりました。
次に、歳出・歳入一体改革についてでございますけれども、今日は民間議員から、これまでの海外での色々な財政再建の経験則、更にそれを分析した海外での研究文献、ないしはEU等々での幾つかの取りまとめに基づきまして、今後、歳出・歳入一体改革を行って財政を健全化していくわけですけれども、それに当たっての4つの経験則についての報告がございました。
4つの経験則というのは、基本的にはEU諸国で財政健全化を行った事例で、その後、経済成長率が高まった場合と低まった場合があるわけですけれども、経済成長率が高まった場合について見ると、やはり歳出削減をしっかりと行っていると。安易に増税に頼らないで、歳出削減を行っている、これが重要だと。歳出削減なくして増税なしという、そういう経験則があるというのが第1点。
それと、制度改革に伴う歳出削減が必要だ、具体的には、裁量的な支出だけではなくて人件費や社会保障など、そうした制度改革に踏み込んだ削減を行わないとなかなかうまくいっていない、そういう経験則があるということが第2点。
第3番目として、国民からの信頼といいますか、政府の財政健全化への取組の真剣さが国や市場から信頼されることが大変重要であると。そうしないと、経済活力と両立できないと、そういう経験則があるという報告。
そして、何といっても4番目としましては、財政収支を改善するには、デフレの克服を伴っていなければならない。日本においても、これまで財政が悪化した1つの大きな理由として、物価が下がったことによる自然減収がある。そういう状況では財政再建はできないのであって、デフレを克服するということをしっかりと伴った財政健全化でなければいけない、この4つ経験則の報告がありました。
2010年代初頭のプライマリーバランス黒字化を達成するための4つの基本方針になり得るものでありますので、今後、この経験則をしっかりと踏まえて議論をしていくことになります。来年の中頃に歳出・歳入一体改革についての選択肢を国民の皆さんにお示しできるように、この経験則を踏まえて今後議論をしていきたいと思います。
総理から、政策金融改革、歳出・歳入一体改革、最後の1年、最後の仕上げという重要なものなのでよろしくお願いをしたいと。そして、もうすぐ最後の予算編成があると。歳出削減が重要であるから、そうした観点からしっかり取り組んでいってほしいというお話がございました。
私の方からは以上です。

2.質疑応答

(問)政策金融の点で2、3点伺いたいと思います。
「実現すべき姿」の官の既得権のところですけれども、天下りをなくすと、それからその他の既得権の剥奪、これは具体的にどういったものを意味していらっしゃるのか。そして、このような天下りをなくすこととか、既得権の剥奪ということに対して、慎重な意見などは出たのかということが1点。
もう1点は、融資残高の半減についてですけれども、これはどの時点の融資残高を出発点とするのか、そこら辺の議論はどうなっているのか伺いたいと思います。

(答)今日は、あるべき姿についてこの方向を確認したということでありますので、個別の議論は行っておりません。天下りをなくすとここに書いていますけれども、それに対しては、今日は具体的には反発等は出ておりません。
その他の既得権益の剥奪は何を意味するかということでありますけれども、特にそれについても説明はございませんでした。民間議員から聞いているところでは、さまざまな職員の待遇とか、そういうものが広く含まれているというふうに承知をしております。
どの時点から出発するのかということですけれども、これはスケジュール、どの時点からどの時点まで改革を今後進めていってやるのかということに関係しますので、今後、スケジュールの議論に合わせてそうしたことを明確化していきたいと思います。
今日は特に細かい議論はしておりません。

(問)政策金融の基本方針のイメージなんですけれども、この3つの項目について、基本方針では盛り込まれる方向というふうに理解してよろしいんでしょうか。

(答)最終的な報告の章立てというような具体的なことでございましたら、そういうことはまだ全く決まっておりません。ただ、こういう項目について、こういう点を意識して今後議論をしていくということにはなります。

(問)政策金融改革に向けて、この民間議員の提言ですけれども、これは「実現すべき姿」、それから「ヒアリング後に検討すべき事項」等々については、これは経済財政諮問会議として今日大筋コンセンサスが得られたというふうに考えてよろしいんでしょうか。総理のおっしゃられたことのニュアンスも含め、大臣の御認識を伺いたいんですが。

(答)まず、「実現すべき姿」の詳細については今後議論していくことになりますが、方向についてはこうした方向で議論していくという取りまとめを私は今日行っております。
ヒアリングについては、これはヒアリングの要領もつけておりますので、この方向でやっていきます。

(問)ちょっとその補足で、そうすると、この「実現すべき姿」の民の補完に徹する、官の既得権を許さない、構造改革との整合性という、この3つの方向性については大筋一致したというか、改めてそれをもう一度。

(答)基本的にはそれに対する反論も出ておりません。私は、この方向に沿って議論をしていくという取りまとめをしております。

(問)何点かあるんですが、まず総理の政策金融についてはできれば一つというのが望ましいという発言については、今日の議論ではどういうふうになったのでしょうか。

(答)議論しておりません。

(問)それは議論してないということですか。

(答)はい。

(問)あと、内閣改造というのが迫ってきているんですが、この内閣改造とこの政策金融改革とのスケジュール感の関係についてはどういうふうにされるお考えでしょうか。

(答)内閣改造について私から特に申し上げるべきことはもちろんありませんですけれども、少なくとも政策金融の取りまとめは11月を目途にやっていかなければいけませんので、そういう政治日程には当面かかわりなく、諮問会議としてはしっかりと議論を進めていきたいと思います。

(問)最後にお伺いしたいんですけれども、これはちょっと諮問会議とは離れるんですが、郵政民営化法案、衆議院も通過して、参議院も目途がたったということなんですが、大臣として、この郵政民営化の次に取り組む最大の課題というのは何をお考えなのでしょうか。

(答)まだ参議院で法案の審議中でありますので、これは法案の通過を目指して、担当大臣としてはしっかりと国会の対応をさせていただきたいと思います。
その上で、郵政民営化にあわせてやっていかなければいけない問題として、かねてから郵政改革が改革の本丸であるならば、二の丸は政策金融の問題であり、三の丸は資産・負債の管理であるということを申し上げてまいりました。それはそのまま「骨太の方針」に書かれておりますけれども、そういう問題は、全て11月から年末にかけて、何らかの基本的な方向を示さなければいけないものだと思っておりますので、これから1、2カ月、非常にしっかりと対応しなければいけないと思っています。

(問)政策金融の検討すべき課題ですけれども、残すものと残さないもの、これは機能を残すか、それとも各機関をどう残すかということなんでしょうか。

(答)機能です。

(問)それとあともう1点、具体的な改革工程の明示ですけれども、これは2002年の12月の報告書のときに、新体制は08年度以降とありましたけれども、このスケジュールというのは今から08年度に向けてという、そういう意味でしょうか。

(答)これは今後の議論ですけれども、御指摘のとおり、既に08年度には特殊法人形態を廃止するということは、もう先に決まっておりますので、まずそこまでについては、しっかりとスケジュールを明確化しなければいけないと思っています。
そうした中で、より長期的に議論すべきことがもしあれば議論をいたしますし、そこは今後の議論次第だと思っています。

(問)天下りをなくすという概念について、総理がかねがね言ってこられたトップへの天下りという意味なのか、役所職員含めた総体としての天下りという解釈なのかについて伺いたいんですが。

(答)民間議員ペーパーの趣旨は、国民に納得していただけるわかりやすい解決をもたらしたいということだと思います。今日はそういう中身について、定義でありますとか、範囲とかについては議論は一切行っておりません。

(以上)

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