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第18回会議(平成17年8月9日) 竹中大臣 経済財政諮問会議後記者会見要旨

竹中大臣

18時10分~18時27分 於:内閣府第4合同庁舎2階220号室

(1)今後の経済動向と「18年度予算の全体像」について

1.発言要旨

  それでは、まず8月の月例経済報告等関係閣僚会議の御報告からさせていただきます。
最近の経済動向等概要でございますけれども、横長の資料、表紙をめくった1ページに基調判断を書いております。基調判断、今月は、「景気は、企業部門と家計部門がともに改善し、緩やかに回復している」としております。先月より、表現上は上方修正しております。これは、緩やかな回復局面にあるという大局的な判断は変更しておりませんが、現時点での指標等から総合的に判断しまして、踊り場的状況を脱却しているというふうに判断しております。
その背景としましては、踊り場的状況にあるという判断の主な要因でありました輸出が持ち直しているということ。生産につきましても、情報化関連部門の調整が終了に近づいているということ。そして、こうした中で雇用情勢の改善が続き、個人消費も緩やかに増加しているなど、つまり企業部門に比べて遅れていた家計部門の改善にも進捗がみられる、そういう点でございます。
先行きでありますけれども、企業部門の好調さが家計部門へ波及しており、国内民間需要に支えられた景気回復が続くと見込んでおります。
一方、原油価格の動向が内外経済に与える影響等には留意する必要があると思っておりまして、今後の経済動向につきましては、引き続き注視してまいりたいと思っております。
資料の2ページ目に、政策の基本的態度がございます。政府は、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」、骨太2005に基づいて、構造改革を加速・拡大することとしております。
以上のような基本的な御報告をさせていただきました。
今日は、時間が短かったということもありまして、議論はそれほどしておりません。
総理からは、踊り場を脱却しているということに関して、これは大変よかったと思う、ここで改革を止めてはいけない、そういう御発言をなされました。
月例経済報告については以上でございます。
諮問会議についても、御報告をまとめてさせていただいて、後から御質問いただきたいと思います。
今年18回目の経済財政諮問会議でございます。
今日の議題でありますけれども、今後の経済動向と「18年度予算の全体像」について御審議をいただきました。これは、これから予算プロセスに入っていくわけでありますけれども、経済と財政を一体に、整合的に議論を行うことが重要であり、それが諮問会議の役割であるという観点から、ここ何年か、まずマクロ経済の動向について議論をして、そして予算の全体像を議論してきました。積み上げ型ではなくて、まず枠組みをしっかりと示すという観点での作業を行うわけでございます。
まず、「17年度経済動向試算」という紙がございますが、これは内閣府の一種の経済見通しの年央改定だというふうに御理解いただいたらよいと思います。その紙の概要はそこに書いてあるところであり、年度当初の想定に比べて、外的には円がその当時より安くなっているという要因、さらには一方で、原油が高くなっているという要因を改めて勘案しております。その上で、GDPの今年度成長率については、当初経済見通しの1.6%に対して、改定後についても1.6%というふうに改定後の数字を示しております。中身に少し入れかわりはございますけれども、マクロの数値そのものは、おおむね想定したとおりに推移するであろうというふうに考えております。
名目成長率に関しましては、当初1.3%の成長に対して、改定後の数字は1.0%でございました。デフレは、やはり引き続きなかなか頑固に続いているという状況ではないかと思っております。
それと、民間議員の「18年度予算の全体像に向けて」というペーパーの最後に、参考資料として18年度の数字を掲げております。これも、GDPは実質で2%弱ということ、そして名目は2%程度ということ、物価指標もそれぞれゼロ以上になるということで、緩やかにデフレの問題を克服しながら、民需中心の成長を続けていくという姿を想定しております。そうしたマクロの想定と整合的な形で、予算の全体像を議論しているわけでございます。
予算の全体像につきましては、民間議員のペーパーが今日示されておりますけれども、その民間議員のペーパーに対しまして、各議員から幾つかの議論がなされております。
谷垣大臣からは、概算要求に関しての総理からの指示についてもう既に御報告があったというふうに聞いておりますけれども、御指示についてのお話がございました。また、地方の交付税等々については、地方との信頼関係を改善しなければいけない等々の御指摘が総務大臣からございました。また、経産大臣からは、中小企業の動向に注視しなければならないというような点、さらには、原油価格の動向に引き続き注意が必要であるというような点がございました。
民間議員からは、法人課税のあり方について今後も議論していく必要があるということ、また、やはり小さな政府を目指していることをもっとわかりやすくこの予算の中で示していくようにというようなお話等々もございました。
今回の予算の全体像につきましては、例年でありましたら複数回議論していますけれども、今回は日程が逼迫しておりますので、諮問会議をもう一回この予算の全体像について開くことはしないで、持ち回りでメンバーの御了解を得た上で、私から総理に御報告をして、了解を得て発表する、そういうプロセスにしたいと思っております。
最後に、総理から御発言がございました。
郵政民営化法案が否決されたことは残念であるけれども、これは今回の選挙で勝利して、必ず再挑戦したい。反対議員の中で、「まさかこんなことになるとは思わなかった、申し訳ない」ということを言ってきている人がいるようだけれども、それは見方が大変甘い。選挙にしっかりと勝利して、そしてすんなりと郵政民営化を実現していきたい。その意味では、大切な選挙である。あきらめずにやっていきたい。公認候補は、全員郵政に賛成の人ばかりである。そこは、今までとは根本的に違う。自民党は変わったのだ。これから選挙でいろいろ皆さんにも御迷惑をかけるかもしれないけれども、予算編成等には支障のないように、今の方針に従ってしっかりとやっていくように、総理から最後に以上のようなお話がございました。
私からは以上です。

2.質疑応答

(問)月例経済報告で3つ伺いたいのですけれども、1点目が、大臣は先ほど踊り場的状況を脱していると発言されたのですが、これは大臣がかねて、年央に踊り場脱出と言っていた姿を達成したと。そういう意味では、踊り場脱却宣言と理解していいのか。
2点目は、総理がおっしゃったこととして、改革を止めてはいけないということですが、踊り場脱出というのは小泉改革の成果という判断をされているのか。
3つ目が、衆院解散と軌を一にする踊り場脱出宣言となるわけですけれども、政治的状況がそういう判断を左右することはなかったのか。その3つをお願いします。

(答)まず、脱却宣言かということでありますけれども、我々は、月例経済報告というのは現状がどういう状況であるかということを、経済指標を総合的に勘案して判断しているわけであります。その意味で我々は、踊り場を脱している状況というふうに判断しております。これは、景気の山・谷のような基準時点を決めるような話で、どこが谷、どこが脱出とか、そういうことを決める作業ではありませんので、宣言云々というふうな認識は持っておりませんが、踊り場は脱している状況であるというふうに私は理解しております。
改革を止めてはならないということは、踊り場脱却と改革とは関係があるのかということだと思いますが、踊り場的状況にはあっても景気は回復基調にあるという見方を我々はずっとしてきました。まさに、改革なくして成長なし、改革なくして景気の回復はないわけでありますから、経済をさらに回復させていく、成長させていくということは、いずれにしても、踊り場的な状況にあるかどうかという短期的な状況とは関係なく、これは改革を進めなくてはいけない。これは、改革を進める我々にとっては、改めて言うまでもないことであろうかと思います。
政治的状況が景気の判断に影響しているのかという御質問だったのでしょうか。これは、我々は事務方にしっかりと景気の判断をしてもらって、その上で、まさに踊り場を脱している状況であるという報告を受けて、それに基づいて景気の判断を公表させていただいております。政治的な判断ということは、一切入っておりません。
ちなみに、我々の判断に対して日銀総裁からも、細かい表現はちょっと記憶しておりませんが、ほぼ同様の認識を持っているという趣旨の御発言をいただいております。恐らく、今の景気の指標等々から客観的に御判断いただいても、多くの専門家、エコノミストの方は、政府の判断をサポートしていただくような御判断をされるのではなかろうかというふうに思っております。

(問)諮問会議の件で伺います。谷垣大臣から、シーリングについて、総理から指示を受けた内容について御説明があったということなのですけれども、具体的にどのような指示を受けたというお話があったのかということと、もう1点なのですけれども、恐らくそれは今回のシーリングの柱になると思うのですが、そういった点につきまして、今日の諮問会議でおおむね了承されたという認識でよろしいのかどうか、その2点について伺いたいと思います。

(答)谷垣大臣から御報告があったのは、公共事業については3%削減を行う、そして社会保障については2,200億円の削減を行うように、そしてまさにメリハリをしっかりとつけるようにと、そのような御指示があったという報告が、谷垣大臣からなされております。
それで、それが今回の柱になるかということ……

(問)諮問会議で、一つの方向性として、おおむね了承したという認識でよろしいのでしょうか。

(答)これは、了承する話ではなくて、総理の指示ですから、その方向に従って、当然やっていくということになります。

(問)諮問会議についてですけれども、郵政法案に関連して総理の発言を受けた他の大臣からも関連した発言があったのかどうかという点と、あとその再提出についてですけれども、いつを目指して提出して、そのためにどのような作業を今後していくのか、担当大臣としてのお考えをお聞かせください。

(答)他の大臣からの発言はございません。
具体的な今後のスケジュールでありますが、これはやはり何といっても国民の皆さんの信任をいただかなければなりませんので、まず我々としてはそれを目指して一生懸命活動するということだと思います。その過程で、具体的なスケジュールについては議論を詰めていきたいというふうに思います。

(問)月例で、景気のイメージを伺いたいのですけれども、踊り場を抜け出しているというのは、抜け出して再加速をしていると、あるいは再浮上している、そういうイメージなのかどうか。それが後戻りすることはないのか、その2つをお願いします。

(答)まず、踊り場的状況にあるときも、景気は大局的には回復局面にあるという判断をしておりましたので、その意味では引き続き大局的には回復の局面にあるという我々のイメージを申し上げております。再浮上というふうに言われましたけれども、そういう意味では回復はしてきているということであります。
ただし、イメージとして申し上げれば、在庫の状況等々から考えても、また幾つかの外的状況から考えても、非常に力強い、急速に回復するという形ではない。回復力そのものが、決して非常に強いというふうには思っておりません。なだらかな回復、そういう姿、イメージではないかというふうに思っております。
後戻り云々ですけれども、そうしたことに関しましては、先ほど申し上げましたように原油の動向等々、幾つか留意すべき点がありますから、そういった点をしっかりみていかなければいけないというふうに思っております。

(問)先ほど踊り場的状況を脱却したということで、日銀総裁も同じような認識を持ったと、そのように総裁がおっしゃったというような説明がありましたが、そうしますと、これは量的緩和解除へ向けたプロセスを開始するゴー・サインを出したというふうに理解してよろしいのでしょうか。

(答)全く別問題であると思います。今日は、日銀につきましては、そうした政策を継続するという趣旨の発言を今日総裁もしておられますし、これはどういう形で日銀が政策変更するかにつきましては、日銀総裁がかねてから幾つか条件を出しておられたと思いますけれども、それらすべてが満たされなければいけないわけですから、踊り場を脱却するということ自体と直に一対一で結びつくものではございません。そのように私は理解をしております。

(以上)

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