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第6回記者会見要旨:平成30年 会議結果

茂木内閣府特命担当大臣記者会見要旨

  • 日時:平成30年5月21日(月曜日)17時14分~17時37分
  • 場所:中央合同庁舎第8号館1階S101・103会見室

1.発言要旨

経済財政諮問会議の概要について御報告申し上げます。
本日は、最初に、先日の日本銀行の金融政策決定会合を踏まえ、金融政策等について検証を行いました。
民間議員からは、日本銀行の政策運営方針が妥当であるという評価がありました。
次に、経済・財政一体改革について、「2040年を見据えた社会保障の将来見通し」を提示した上で、「社会保障」と「インセンティブ改革等」について議論を行いました。
今後3年間の社会保障関係費の水準については、75歳以上人口の伸びが年平均1.5%と鈍化することや、今後の経済・物価動向等を踏まえつつ、検討すべき。地域医療構想に沿った病床再編を強力に推進すべき。改革に遅れが見られる地域の取組をインセンティブも含めてしっかりと後押しをすべき。こういった意見がありました。
最後に、総理から締めくくりの発言がありました。そのポイントですが、日本銀行には、引き続き、共同声明に従って物価安定目標の実現に向けて努力することを期待する。地域医療構想を着実に実現するためには、2025年までに目指す医療機能別病床数の達成に向けた「医療機関ごとの対応方針の策定」が重要であることから、厚生労働大臣には、今年秋を目途に、全国での策定状況を中間報告し、先進事例を横展開するなど、対応方針の策定を後押ししてほしい。また、病床の転換や介護医療院への移行などが着実に進むよう、これまでの推進方策の効果・コストを検証するとともに、更なる実効的な推進方策について、厚生労働大臣を中心に、検討・実施してほしい。こういった発言、そして指示があったところであります。
詳細については、後程、事務方から説明させていただきます。


2.質疑応答

(問)民間議員の方から、75歳以上の人口の伸びが年1.5%に鈍ることを踏まえ検討すべきということをおっしゃられていたのですが、これは3年で1.5兆という過去の数字と比較して、より低目の数字を念頭に置かれているのでしょうか。

(答)これはあくまで民間議員の考え方、発言ですが、終戦の前後に生まれた方が75歳以上に差しかかるのがこれから3年間ということで、その伸びが年平均1.5%に鈍化をするということですから、そこから機械的に計算すればそのようなことになると思っておりますが、そこの中で具体的に、それでは今後の目安や抑制をどうしていくか、それは今後、骨太方針において検討して、記入したいと思っております。


(問)2040年を見越した社会保障費の推計についてお尋ねします。このタイミングで政府としてこの先の見通しを公表したことの意義と、今後、社会保障の姿はどうあるべきか国民的議論が求められると思うのですが、そういった議論を開始する時期、どういう会議体でやる予定か、もしお考えがあれば教えてください。

(答)今後、幾つかの節目というのは当然出てくるわけでありまして、例えば2022年、これは団塊の世代が75歳に入り出す年代でありますし、それがピークを迎えるのが2025年ということになります。そして今度は団塊ジュニアが高齢者層、そのときの定義がほんとに高齢者層になっているかどうかというのは別にして、今の見方として、そうなるのが2040年。そういった中で社会保障の在り方はどうかということになってくるわけであり、間違いなくこれまで以上に予防、健康づくりを通じた健康寿命の延伸、さらには、医療・介護分野での技術革新、ビッグデータの活用と生産性向上といった改革が重要になってくるのだと思っております。
相当ビッグデータを使って様々なことができるのは間違いありません。日本は世界でも最も優れた皆保険制度、それに伴う様々な医療データを持っているわけであり、これを健康づくりや予防といったものにしっかり生かしていくための基盤も作っていかなければならないと思っております。
当然このような重要な問題ですから、様々なところで議論をされることになると思いますが、経済財政諮問会議におきましても、こういった議論はしっかり続けていきたいと思っております。




3.黒田内閣府参事官(総括担当)(政策統括官(経済財政運営担当)付)による追加説明

平成30年第6回経済財政諮問会議について、概要を申し上げます。
本日は、最初に「金融政策、物価等に関する集中審議」を行い、その後、経済・財政一体改革として、「社会保障」、「インセンティブ改革、見える化、横展開等」についての議論を行いました。
最初に、「金融政策、物価等に関する集中審議」について、黒田日本銀行総裁から資料1、内閣府事務方から資料2を説明し、その後、意見交換を行いました。主な御意見を紹介いたします。
経産大臣から、「日米欧の物価上昇率を比べると、「財」に比べて「サービス」の上昇率が日本では著しく低迷している。サービス産業の価格の引上げには、ITの活用などにより新たな付加価値があるサービスを開発していくことが重要。経産省としては、「IT導入補助金」で、業務効率化だけでなく質の高いサービスを開発し、値上げにつなげていく。」
民間議員から、「スーパーマーケット業界では値下げ合戦になっており、価格転嫁ができていない。なぜ消費につながってこないのか諮問会議でよく見ていく必要がある。「人生100年時代」について、私の周りでも真剣に考えるようになってきた。65歳以上をどうやって生きていくのか。仕事をつくること、健康体であること、Society 5.0による社会づくりが重要。それが結果的に消費の拡大に結び付く。」
別の民間議員から、「日本銀行が物価見通しにおいて、2%の達成時期を削除したことは、市場との対話を適切に図るための変更と理解。また、共同声明の堅持を明確にしたことは評価。デフレ脱却は金融政策だけでなく、アベノミクスの三本の矢の一体的な取組、すなわち、成長戦略と財政健全化も重要。諮問会議で一層取組を推進すべき。」
日銀総裁から、「日銀として、記述を変更しても物価安定目標2%へのコミットメントは何ら変わりがない。」
別の民間議員から、「2018年度の賃金引上げ状況について見ると、賃上げのモメンタムは維持されている。5年間ベアが続き、累計12%の上昇を達成し、経済の好循環に貢献しているものと理解。」
別の民間議員から、「需給ギャップがプラスになるなど、金融政策は成果を上げている。一方、消費者物価上昇率のコアコアはまだ低い状況。引き続き粘り強い金融緩和とマーケットの対話が重要。」
次に、「社会保障」について、伊藤議員から資料3、大沼厚生労働大臣政務官から資料4及び資料5を説明し、その後、「インセンティブ改革、見える化、横展開等」について、高橋議員から資料6を説明し、その後、意見交換を行いました。主な御意見を紹介いたします。
経産大臣から、「社会参加を通じた介護予防の推進が重要。経産省としては、「地域版次世代ヘルスケア産業協議会」などを通じ、民間のノウハウを生かしたサービスの展開など、高齢者の元気づくりに貢献するサービスの創出に取り組んでいきたい。」
総務大臣から、「総務省では、2040年頃の姿からバックキャストとして取り組むべき内政上の課題を整理するとともに、ICTによって「実現したい未来の姿」を見据えた政策を取りまとめている。今後の方向性として、自治体行政の見直し、あらゆる分野へのICTの積極的導入、「スマートインクルージョン構想」を示しており、関係府省と連携して対応していきたい。」
財務大臣から、「資料4-1の試算のとおり、今後も引き続き社会保障給付費が大幅に増加していくことがはっきりしている。社会保障を持続可能にするには、更なる改革に取り組むことが不可欠。特に給付と負担の見直しは、今後の人口減少を考えれば避けられない。新たな課題にも取り組み、改革を加速していくことが必要。」
民間議員から、「社会保障改革においては、国民各層で危機意識を共有することが重要であり、今回、将来推計を示されたことは歓迎したい。社会保障を中福祉中負担に変えていくことが重要であり、2019年10月の消費税率引上げを予定どおり実施するとともに、今回取りまとめる新たな計画において、聖域を設けず改革を推進していくことが重要。その際、社会保障関係費の目安については、今後の3年間は集中改革期間の目安以下とすべき。」
別の民間議員から、「社会保障改革については、生産性を上げ、働ける人が増えることで成長に資する改革であることが重要であり、単なるコストカットだけではダイナミズムがなくなってしまう。技術革新が重要。終末期医療についても、タブー視せず議論すべき時期に来ている。」
別の民間議員から、「総務省の取組において、ICTのアグレッシブな導入の障害となっている課題の除却が重要。関係府省や自治体でばらばらになっている行政手続、ネットワーク、データの標準化を進めるべき。」
最後に、総理から御発言がありました。
「本日は、第一に、先日の日本銀行の金融政策決定会合の開催を踏まえ、金融政策を含む、マクロ経済運営の状況等について、検証を行った。政府・日本銀行では、既に共同声明の堅持を確認している。本日の審議では、民間議員から、日本銀行の政策運営方針が妥当であるという評価があった。引き続き、共同声明に従って、物価安定目標の実現に向けて努力されることを期待する。
第二に、2040年を見据えた社会保障の将来見通しとともに、様々な面から見た医療の地域差を明らかにした。2025年には「団塊の世代」が全て75歳以上となり、医療や介護のニーズも大きく変わっていくことが見込まれる。それまでに、それぞれの地域で、どの患者も適切な医療や介護を行う場所で受けられるようにしていく必要がある。このための第一の重要なステップが、目指すべき将来像を明らかにする「地域医療構想の策定」である。これについては、昨年3月までに、全都道府県で無事、完了した。次の重要なステップは、2025年までに目指す医療機能別病床数の達成に向けた「医療機関ごとの対応方針の策定」である。これについては、各地域において平成29年度・30年度の2か年をかけて集中的な検討を行うこととなっている。したがって、地域医療構想の着実な実現には、この30年度が非常に重要な年となる。このため、厚生労働大臣におかれては、今年秋を目途に、全国の対応方針の策定状況を中間報告していただき、先進事例を横展開するなど、今年度中の対応方針の策定を後押ししていただきたい。さらに、2025年の地域医療構想の実現に向け、病床の転換や介護医療院への移行などが着実に進むよう、地域医療・介護のための基金や診療報酬改定等、これまでの推進方策の効果・コストを検証していただきたい。あわせて、有識者の意見も伺いながら、更なる実効的な推進方策について、厚生労働大臣を中心に、検討・実施していただきたい。」
以上です。



(以上)

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